「原稿依頼がきた時に確認すべきこと」まとめ
読んだ人の感想
#原稿依頼がきた時に確認すべきこと このタグの呟きをいつも手元に置いておきたい 逆に「編集側で作家に依頼するときに気をつけること」 というのが気になってくる
2016-06-25 10:53:59#原稿依頼がきた時に確認すべきこと のタグはフリランスのデザイナー(DTP:広告、チラシとかポスターとかロゴとか作る/WEB:HPとか作る/等)にも割りと当てはまってる気がするし、会社に守られない分、自衛は大切。ほんとに大切。
2016-06-25 13:07:40#原稿依頼がきた時に確認すべきこと を見ていると、カネと責任は十分以上に確認しろよって書いてあるのが大半やな(´_ゝ`)
2016-06-25 13:36:24#原稿依頼がきた時に確認すべきこと このタグ見てキレる編集(制作、発注側)の人間もいそうだけど、怒るべきは作家じゃなくて同じ制作、発注側よなあ。 信用問題削った結果だからやむなしよな。
2016-06-25 13:54:43#原稿依頼がきた時に確認すべきこと このタグ、すごく勉強になるけど怖い…「そんな事もあるんだ」て話がぽつぽつ…((((;゚Д゚))))
2016-06-26 14:54:31このタグにあることって個人でやるよりまとめて赤松健先生あたりが弁護士さんに頼んで汎用契約書作って共有したほうが早くない? #原稿依頼がきた時に確認すべきこと
2016-06-25 15:57:34#原稿依頼がきた時に確認すべきこと A4一枚くらいに確認事項をまとめたpdfの様式を誰作って拡散、契約時に相手と話しながらチェックいれてくといいかも。
2016-06-25 22:39:21内容まとめ
他に必要な部分があればコメント欄で指摘ください
この部分だけ別にまとめた方がよければ、別まとめを作成します。
お金について
原稿料など
- 依頼原稿のボリューム
- 具体的な金額
- 支払い単位の確認
・漫画の場合「1ページ」か「1作品」か?
・文字の場合「文字数」か「ページ数」か? - 名目が「掲載料」なのか「原稿買取」なのか
- どこから原稿料が発生するか?
(企画途中で没でも支払われるか?)
※WEB連載/ネット配信の場合
- 著作権使用料(DL印税)
- DL印税/電子書籍印税の入金タイミング
- 単行本化の際の印税率
印税
基本的な考え方としては、こちらの記事が参考になります
●「漫画」の単行本って儲かるの!? 「漫画家」に払う"印税"は?
- 正確な印税率
- 印税の支払いは刷り部数(生産印税)なのか売れた部数(販売印税)なのか
- 最初は8%だけど、1万部を超えたら10%に!等の交渉も可能
※WEB連載/ネット配信の場合
- 単行本化の際コンテンツプロバイダへのマージンは発生するのか
(印税の何%か?) - 単行本化の際の印税率とその内訳
(コンテンツプロバイダと作者で何対何なのか)
支払い
- 原稿料の支払い期日とタイミング
(例えば月末締め、翌々月15日払い等) - 支払い方法
(指定の口座に銀行振込が一般的) - 振込手数料の負担はどちらなのか
- 消費税が内税か外税か
- 源泉徴収が有るか無いか
契約・権利関係
編集エージェント・シュークリームの記事が参考になります。
●漫画家・漫画家志望者のための「著作権&契約ミニ知識」
契約書
契約書は合意の元締結する。
双方、話し合いの上で納得できる条件にしよう。
契約により「お互いどういう権利を持つのか?の明確化」が大事。
- 単行本化する際に契約の当事者は誰になるのか?
- 契約期間に注意。
・「著作権の保護期間中」となった場合、作者が死んで70年間まで有効になる
・他社で新装版で出し直す、あるいは文庫にするといった話がきた場合、契約期間が重要になる - ”著作者人格権を不行使とする”といった一文があるものは注意
- ”状況変わったらこの限りじゃなく都度協議”といった曖昧な但し書きがないか
-(特に電書の場合) 【独占】という文言があるか
著作権
- 作品の著作権はどこが持つのか
- 著作権の移動がある場合どこからどこへ移動するのか?そのタイミングや期限は?
- キャラクターの使用権は誰が持つのか
- 作者名を記載してもらえるかどうか
出版契約書
漫画家・小説家が単行本化の際、締結します。
※出版前ではなく後に送られてくることも多いようです…。
※できれば弁護士等専門家にチェックを依頼するのが一番ですが、自分で確認するときは、雛形と突き合わせて、変わっている部分をチェックすると良いです。
著作権契約書
※どちらかと言えばイラストレーター向きのものです。
雛形が2種類あります。
●文化庁「著作権契約書作成支援システム」
↑
ざっくりとした雛形を作成できます。
●絵仕事依頼・受託時の契約書文例
↑
文化庁の契約書システムをもとに、ブラッシュアップしたもの。
※イラストの著作権譲渡については、見積時、依頼者に「著作権譲渡の場合は、追加料金〇万円」と伝えている方もいます。
※契約書締結でなく「お仕事確認書」を推奨している方もいます。
●イラストレーターの皆さんへ「お仕事確認書」の勧め
スケジュールについて
制作スケジュール
- 正確な納期(日時)
- 納期・スケジュールにマージン・バッファ(=余裕)があるか?
- 納期に遅れそうな場合はどうするのか
- 納期に遅れた場合はどうなるのか
リテイク・修正
- 納品後、訂正が生じた場合の責任と経費の所在
- リテイクは何回までか?(修正回数の制限)
設定等について
BL、TLなど
- キャラクターの年齢設定
- 読者のターゲット層
- SMの定義はどこまでになる?
- 血縁ものがOKか
原作付き/二次創作の場合
- キャラクターの詳細な設定
- 同人の依頼だと原作者や企画の人が何をしたいか確認
その他絵について
- 自分のタッチで描いていいのかどうか
- 似せて欲しいタッチがある場合、元の絵の作者の許諾を得ているか
メールについて
受注側(作家)
- 「本名が表示される」設定になってないか?
もらったメールの内容
- メール本文に絵文字やAAが入ってるものは避ける
- メール本文がコピペの文章の場合は無視
- 金額や納期、作業枚数等があいまいな場合はパス
- メール一本送り付けてきて「これ契約書です」と言うクライアントが存在する
発注元/依頼主について
- 実在する会社か
- 会社の名前・所在地・代表者名等で検索
- 担当者の名前・担当実績などで検索
→過去に踏みたおし等トラブルを起こしてないか - 依頼主の連絡先と担当者は確実か
→編集部に電話連絡がとれるか
→リアルな打ち合わせが可能か - 依頼者(担当者)にどこまでの裁量が有るか
- 下請法の対象なのかそうでないのか
その他
「下請法」について知っておく
発注元の資本金が1000万円以上の場合、対象となります。
発注の際、発注者に3つの義務を課すことができます。
・支払期日を定める義務(納品後60日以内に支払いを行う)
・書類の作成・保存義務(取引内容を記載した書類を作成し,2年間保存すること)
・遅延利息の支払義務(支払が遅延した場合は遅延利息を支払うこと)
※まずは発注元企業の資本金を確認ください。特にアダルト系は資本金で対象外になることも多いそうです(出来れば受注前に確認)。
※(6/20時点の話)一般に漫画家・小説家は下請法の対象外と言われますが、現在の「編集者の指示した仕様に沿って書く」スタイルだと適用、との意見もあります。依頼内容については、電話で話した内容含め、メールで記録を残しましょう。トラブル防止にも繋がります。
<詳細確認する場合>
●下請法(公正取引委員会)
他は「下請法」で検索してください。
相談先を知っておく
●日本漫画家協会
会員になるのに入会金1万円、年会費2万円必要ですが契約やトラブルの相談にのってくれます。
●下請かけこみ寺
弁護士による無料相談窓口です
漫画家さんが出版社に交渉する場合は、佐藤秀峰さんに相談しても良いと思います
●佐藤秀峰のnote
わかつきひかるさんも相談に応じてくれるようです。いたずら防止の為、相談1件1000円。
●出版で困ったことがあったら、私で良かったらアドバイスします。
発注する場合
- ちゃんと描いてくれるのかどうか
(納期が守れるか、きちんと連絡がとれる等も含む) - 思想信仰を理由とした業務内容の変更・調整はこれを認めない。
- 思想信仰上の関係のある人間を一切本業務に関与させない。
関連書籍
小説家・わかつきひかるさんのエッセイ&アドバイス集。
今回、まとめているような内容を踏まえたうえで、それ以上のことが書いてあります。
電子書籍のみで、Kindle、楽天Kobo、紀伊国屋書店、Googleブックスで販売中。
買って損はないです。