漫画の著作権が漫画家にない?!場合もあり得るというお話

webサイトの漫画掲載は「原稿の納品と同時に著作権はクライアントに移行、著作人格権は行使しないもの」とする契約がデフォ、「マンガの著作権はマンガ家にあるもの」と当然のことと思っていると危ないというお話が上がっていたのでまとめてみました。
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はぁとふる倍国土🍓C99金曜西ち01b @keiichisennsei

いくつかWebサイトからの連載依頼が来て契約書ドラフトを見せてもらったけれど、もれなく「原稿の納品と同時に著作権はクライアントに移行、著作人格権は行使しないもの」が書いてあるなぁ。この文言を変えてもらえるサイトもあるし、変えてくれないサイトもあった。変えられない場合はお断りした。

2017-07-16 09:37:47
はぁとふる倍国土🍓C99金曜西ち01b @keiichisennsei

商習慣の違いといえばそれだけのことなのだが、出版業界で長く仕事をしていると当然のように「マンガの著作権はマンガ家にあるもの」と思ってしまい、また連載スタート時に契約書を交わす習慣がないため、この手のトラブルになる場合が何度かあった。それ以来、連載前に契約するように心がけている。

2017-07-16 09:40:41
はぁとふる倍国土🍓C99金曜西ち01b @keiichisennsei

Webマンガが紙の本と違うのは、絵素材(原稿)だけではなくプログラムやサーバーなどを使わないと送信・表示できない、PC・スマホなどのデバイスがないと閲覧できないという点。本より映画やゲームに近いため商習慣を持ち出されるとクライアントが著作者だと言うことも可能だ。だから契約が大切。

2017-07-16 10:16:40
はぁとふる倍国土🍓C99金曜西ち01b @keiichisennsei

Web記事におけるクライアントとライターの関係が、それに近いのかな? ライターの書いた文章って、本当ならライターのものだけど商習慣などでクライアントの著作物になることが多いよね?

2017-07-16 10:18:31
はぁとふる倍国土🍓C99金曜西ち01b @keiichisennsei

ただし、ボクが調べた限り、Webマンガについてクライアントが商習慣を持ち出して「掲載されたマンガの著作者はクライアントである」ことを主張した結果、裁判に発展した、ということはないようで、これらについて判例が示された記録はない(と思う)。

2017-07-16 10:20:38
はぁとふる倍国土🍓C99金曜西ち01b @keiichisennsei

なので、Webサイトからマンガの依頼が来て、契約を交わさないまま掲載するとマンガ家は著作権を失っちゃうかも、というのは現状では極論かもしれない。でも、将来それをめぐってもめる可能性を考えれば、契約書を交わすか、メールベースで著作権の移動があるのかどうかを確認しておくことが大切。

2017-07-16 10:23:48
はぁとふる倍国土🍓C99金曜西ち01b @keiichisennsei

著作権を主張すると言うより「曖昧にされる」というのが正確なところですね。ただ、その記事が大きな収益を生んだ場合の配分は「原稿料」で済まされるのか「印税」になるのかについて、契約ではなく商習慣で決められてますよね。

2017-07-16 10:30:22
はぁとふる倍国土🍓C99金曜西ち01b @keiichisennsei

契約が大切、というよりも・・・ 事前に契約しておけば、後々ケンカになることは少ないし、精神エネルギーをムダな方向で消耗させることもなくなるので、双方にとってメリットがあります。

2017-07-16 10:32:48
小倉秀夫 @Hideo_Ogura

さすがにそこまでは思いませんが、ただIT企業はプログラム発注の時の契約書を基本使い回しているんだろうとは思いますね。RT @keiichisennsei: 本より映画やゲームに近いため商習慣を持ち出されるとクライアントが著作者だと言うことも可能だ。だから契約が大切。

2017-07-16 10:28:33
はぁとふる倍国土🍓C99金曜西ち01b @keiichisennsei

じつは、それを言いだしてきたクライアントが1社ありました。名前は出しませんが。話し合いの結果(条件付きで)著作権がマンガ家側にあることを認めましたけど放置しておいたら裁判までいったと思います。 twitter.com/Hideo_Ogura/st…

2017-07-16 10:37:46
おさわり提督のっしー 六四天安門事件(虫除けの呪文) @noshirin

@keiichisennsei 本だって原稿だけじゃ読者に届きませんよ。 印刷、配本が相当するんじゃないかと思います。

2017-07-16 10:27:05
はぁとふる倍国土🍓C99金曜西ち01b @keiichisennsei

そのへんは裁判になった場合、どういった判決が出るかによります。映画に近いと解釈されるとヤバいかも。 知りあいの弁護士さんの見解だと、紙のマンガに近いと考える方が自然、とのことでした。 twitter.com/noshirin/statu…

2017-07-16 10:39:30
はぁとふる倍国土🍓C99金曜西ち01b @keiichisennsei

別にWebサイト側(クライアント側)だって、わざわざ作家ともめたいわけではないし、話し合って双方が納得すれば契約は普通に締結できる。 ただし、作家側は個人事業主でもあり契約書の専門家ではないので、内容のチェックはお金がかかっても専門家のアドバイスを受けた方が絶対にいいです。

2017-07-16 10:56:18
はぁとふる倍国土🍓C99金曜西ち01b @keiichisennsei

こういうツイートをすると、必ずこういうツッコミが入るから、入る前に自分で言っておく。 「田中圭一が、著作権とか言ってやがる。WWWW」

2017-07-16 10:58:00
はぁとふる倍国土🍓C99金曜西ち01b @keiichisennsei

いや、著作権は譲渡できますよ。できないのは著作人格権です。逆ですよ。 twitter.com/mr0124/status/…

2017-07-16 11:31:16
森崎令子 @mr0124

@keiichisennsei 失礼いたしました 私の覚え間違いでした 「全ての著作権(著作権法第27条及び第28条の権利を含む)を譲渡する」という一文がなければクライアント側が本当の意味での権利を主張できない旨はお知らせいたします

2017-07-16 11:50:33
森崎令子 @mr0124

「原稿の納品と同時に著作権はクライアントに移行する」 こういう契約書を出すクライアントとは法廷で争えます 「全ての著作権(著作権法第27条及び第28条の権利を含む)を譲渡する」という一文がなければ権利を主張できません トラブルにあわれた方は専門家に読み解いて貰い道を探して下さい

2017-07-16 11:43:03
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666

電脳マヴォも他社と仕事をするとき、連載前契約をするようにしています。たとえば1回18ページで10回契約、原稿料も決めます。10回が終わって、先方から「続きを」と言ってきたら、改めて再契約するのです。 twitter.com/keiichisennsei…

2017-07-16 11:04:15
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666

IT企業と仕事をするときは、田中さんが書かれたケースもありますが、事前に契約を交わすだけ出版業界よりマシな面もあります。雛形を作る側が、自社に有利な文面を書いてくるのはある意味当然。そこから話し合いになるわけです。大事な契約は行政書士に依頼した方が安心ですね。 twitter.com/keiichisennsei…

2017-07-16 11:12:41
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666

別料金になりますが、行政書士(司法書士)に、契約の場に立ち会ってもらうことも可能です。当然、行政書士のクライアントは作家ですから、作家に有利になるよう、話し合ってくれます。それだけでも精神的にはかなりラクです。

2017-07-16 11:26:04
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666

このやり方が作家に有利な点は、すくなくとも契約期間中には、理不尽な「連載打ち切り」がないことです。打ち切る場合は、先方が違約金を作家に支払わねばなりません。また、IT企業は漫画に素人なことが多いですが、ページビューに非常に敏感です。PV=人気のバロメーターと考えればいいです。

2017-07-16 11:34:57
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666

従って、契約期間中にPVが伸びて、先方から続編を所望してくるのなら、原稿料のアップなど、こちらに有利な方向で再交渉ができます。これからは出版社だけでなくIT企業が漫画家の重要なクライアントになりますから、こういう契約ベースで仕事が進むやり方が増えると思います。

2017-07-16 11:37:40
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666

契約ベースの仕事は、本当はクライアント企業にとっても何かと都合が良いはずです。連載を打ち切る宣告は、作家ばかりではなく企業編集者にとっても、とても気が重い仕事だからです。しかし契約期間が最初から設けてあるなら、双方にとって気が重いやり取りから逃れることができます。

2017-07-16 11:50:34
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666

また再契約になれば、原稿料の見直し等も当然行われますので、作家にとっては最初の契約期間は「お試し期間」と考えて、あえて安い原稿料で請け、期間中にPVを稼いで、次の再契約で本来希望する原湖料を提示することもできます。新人作家は、このやり方で実績を積むのがいいと思います。

2017-07-16 11:54:51