Adiabatic Quantum Conputing Conference 2017まとめ(二日目、一部前日のツイート)

東北大学 大関先生の許可を取ってまとめました。 一日目のまとめは以下 https://togetter.com/li/1124005 三日目のまとめは以下 https://togetter.com/li/1124624 続きを読む
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Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

D-wave2000QとSA、SVMC(arxiv:1401.7087)を比較することで「限定的な」量子加速を調べる。慎重にTTSのスケーリングを調べるとシステムサイズに対してTTSが指数関数的に伸びるところ、スケーリング指数がb=0.867(SVMC)のところb=0.76に。

2017-06-27 10:36:59
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

ただSQA(量子モンテカルロ法)では0.370になったりする。D-wave2000Qはエラーもあるためこのように結果になったのではないかとコメント。

2017-06-27 10:38:11
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

Barbara TehalよりStoquastic Hamiltonianについて。昨日の講演でも指摘されたが古典計算機でシミュレーションできるようで、できないところもあるので、何気に重要なStoquasticです。2qubitの系でまずは事例を挙げている。

2017-06-27 11:12:22
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

(Tehal->Terhal)stoquastic系なら分配関数の表示では非負表現を得ることができる。逆に非負表現があるからといっても有効ハミルトニアンがstoquasticとは限らない。二分グラフで表示できる場合にこれまたStoquassticに帰着することを紹介。

2017-06-27 11:24:15
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

NonstoquasticでもStoquasticに近似的に分配関数であれば定数倍のずれの範囲でエンコードできるという最近の話を紹介。近似的なシミュレーションや低エネルギーについてのシミュレーションに利用できる。計算量複雑性とStoquasticとの関係を整理。

2017-06-27 11:36:38
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

連続系のNonstoquastic系について。運動量にゲージ変換を導入して得ることができることを紹介。(これは実はデンソーとの共同研究で前回の日本物理学会で紹介した我々の適応型量子アニーリングがそれに対応している。)

2017-06-27 11:40:12
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

午前中ラストはElizabeth CrossonよりIsoperimetric不等式について。基底状態を得る確率分布についての不等式のこと。これまでに知られていた結果をStoquastic系からnonstoquastic系へ拡張をするというもの。

2017-06-27 11:46:46
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

ハミルトニアンの非対角項が非ゼロの場合に線をつなぐグラフを考えて不等式を証明していく。強磁性イジング模型の常磁性相の場合、強磁性の場合の極端な事例を紹介。Stoquastic系とNonstoquastic系で比較。有意に違いが現れることを指摘。

2017-06-27 11:53:58
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

ハミルトニアンからマルコフチェーンを構築してペロンフロベニウスの定理を利用する。まあよくある手だ。stoquastic行列というものを構築する辺りが面白い。規格化されている様子から虚時間でも使える、ハミルトニアンに特徴的な量を見ている。

2017-06-27 11:56:51
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

nonstoquastic系についての証明も詳細釣り合いを保ったマルコフ連鎖の話に帰着するのでそんな照明は難しくない様子。これは面白い。ちょっとやろうっと。

2017-06-27 12:00:34
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

AQC2017初日の印象を受けて、執筆した記事が公開されました。 知的情報処理の最前線:量子アニーリングが日本に戻るとき - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース) wirelesswire.jp/2017/06/60294/

2017-06-27 12:04:53
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

学生や研究員のポスターをみて午後のセッションへ。Walter Vinciの大規模な系での量子アニーリングに向けて、誤り訂正をする試み。そのまま生の問題を解くのではなくNestingという方法でロジカルな量子ビットの有効模型を解くようにする。

2017-06-27 15:07:55
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

(見るたびにアニーリングマシンの使い方が洗練されてくるなー)有効エネルギーを大きくすることによるブースト効果についても報告された。有効エネルギーを大きくすることである意味のロバストさを獲得している様子がうかがえる。有効温度やエネルギーなどNestingの依存性についても精査。

2017-06-27 15:13:30
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

古典的に何度も繰り返して良い結果を得る方法と比較してNestingした方が良いが、有効な領域が限定的であることを報告。最適化だけではなくサンプリングの問題にもNestingを利用。ここでサンプリングされたヒストグラムの有効温度を分布間のL1ノルムの最小なもので定義。

2017-06-27 15:25:54
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

Nestingによってサンプリングの精度は大きく変わることはない。実行エネルギーが大きくなりすぎるとヘタれるが、基本的には有効。また有効温度は比較的小さいものに変化していく。

2017-06-27 15:29:43
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

Paolo Zanardiから緩和と断熱時間発展による状態でどちらが早いのかというタイトルによる講演。 どうやって有効性を示すか?理想的な量子アニーリングは温度ゼロ、デジタルコンピュータによる緩和のシミュレーションは有限温度。そのため有限温度の量子アニーリングを考える。

2017-06-27 15:45:22
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

一様分布からの緩和と初期密度行列からの時間発展を比較する。緩和時間として知られるのはエネルギーギャップに対して逆数の依存性があること、それにシステムサイズの多項式がかかる。一方で断熱時間発展はエネルギーギャップの逆二乗である。熱浴の効果を考えるとさらに[-1,-3]までに変わる。

2017-06-27 15:52:51
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

しかしそうなると緩和の方が早いということになり困る。そこでLindbladのギャップが複素数であることに注意する。ハミルトニアンのエネルギースケールや温度による効果をちゃんと取り込む必要がある。小さいサイズでは緩和が勝つが、大きいサイズでは負ける。低温でその効果が顕著となる。

2017-06-27 16:01:08
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

本日ラストのセッション開始。注目の講演だらけ。まずはNASAのJohn Realpe-Gomezによる量子性を利用したグラフィカルモデルの学習。まずはNASAの量子機械学習について、画像の学習について通常の機械学習と同様にトレーニング. その後USERモードとして欠陥画像を復元

2017-06-27 16:38:30
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

その際に見えている画像部分について磁場を大きく設定することで量子アニーリングマシンでも実行可能となるようにする。ただ現状の問題では結合がスパースなものに限定されること、設定したパラメータにノイズがあることなどクリアするべき問題が山積していることを紹介。

2017-06-27 16:43:04
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

D-wabe2000QではpauseモードがあるがAminの指摘したfreezing現象からとある横磁場、結合の強さの状態に固まることを利用して、量子アニーリングマシンの出力するスピン配位はボルツマン分布に従うと十分によく期待することができることを利用する。

2017-06-27 16:44:37
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

これを仮定して量子系の相対エントロピーを最大化することでボルツマン機械学習を行う。なんどもアニーリングをするたびに出てくる結果を利用して期待値を計算して、データの経験平均と整合するようにパラメータを更新していく。

2017-06-27 16:51:53
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

ただしEmbeddingの問題があるため、Embedされたパラメータの推定が必要である。そのパラメータが学習が進むに連れて大きくなっていくことが予想される。その際に相転移点を通る可能性がある。学習方法にmomentum法+正則化を利用してより精度良く学習を行うことを提言。

2017-06-27 16:54:10
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

イジング模型の学習を行なった例を紹介。厳密に期待値(分散もある)を計算して実施したボルツマン機械学習と比較してそれよりも良い性能を量子アニーリングマシンから出てきたサンプルを利用すると示したと主張。(分散の範囲には入っているから良いような、それはないだろうっていう気も)

2017-06-27 16:57:36
Masayuki Ohzeki@雑談方程式-それって人生変えちゃう授業かも?- @mohzeki222

SAではそのような良好な結果は出てこない。8*8から切り取ったくらいの小さいものの手書き文字などの結果を紹介。先ほど指摘したEmbeddingの内部パラメータについて学習の経過とともに増加していくことが実際に確認されたpreliminaryな結果を報告。

2017-06-27 17:02:28