核医学医師(放射性物質が専門)さんのQ&A【東日本大震災】

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𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

.@marizooooo そして、この数値のバラつきを見ると、この数値の全部あるいは大半は、放出された放射性物質によるもの。これは運が悪いと風で近くまで流されてきてしまいますが、だんだん拡散しますし、徐々に放射性物質自体減りながら移動するので、これよりは大分低い数値になります。

2011-03-17 10:43:08
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

.@marizooooo 飽くまでも「海外からの厚意に基づくお手伝い」ですから、かなり大幅な余裕を持たせて退避するのは当たり前です。原発に近付かずともできることは山ほどありますし。そもそも飽くまでも震災の救援であって、原発の救援メインで来てるわけじゃないですよね。

2011-03-17 10:47:48
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

.@marizooooo この辺の話は放射性物質とは関係ないので、専門家としてではなく一個人としての考えですが、少なくともあの線量が危険だから退避、ではないのは確かです。

2011-03-17 10:49:27
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

@twincanon リスクの程度を算出した上での比較には、それらも悪くない気がします。被曝のリスクって単純ではないので、「同じ被曝量=同じリスク」みたいに誤解はさせない方がいいですけどね。

2011-03-17 11:20:48
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

ちなみに、最終的に浴びた被曝線量が一定である場合、短時間に一気より長時間でじわじわ浴びる方がリスクは低いですし、全身より体の一部に浴びる方がリスクは低いです(後者は浴びる場所にもよるので一概には言えませんが)。

2011-03-17 11:23:50
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

@say_la 何かあったらお気軽にどうぞー。時間はかかってもちゃんと回答はしますんで。

2011-03-17 13:13:49
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

「マスコミがなんか俺の認識と違うこと言ってるぞ」→「激しい印象操作で誤解を招いてるだけで、やっぱりこっちが正しかった」って事態が何度か。正しい認識の人間にまで嘘の印象を植えるとは、さすが印象操作のプロだけある。嘘を書かずに嘘をつく技術では並ぶものがない。

2011-03-17 13:47:31
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

誤解してる人、いるのかな。一般的な放射線は、浴びても身体から放射線が出たりはしません(例外はあるけど、今回の件とは関係ないと思ってOK)。放射性物質を吸い込んだ人からは一応放射線が出ますが、現状ではその辺の石ころの方が放射線多く出してるレベルで無害。

2011-03-17 14:03:03
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

.@nobirose 危険性は放射性物質の種類にもよりますが、ごくごく微量であれば何の種類であれ問題はないです。そして今回の件で体内に取り込みうるI-131という物質に関しては、空気中に拡散したものを取り込む程度で問題を起こすとは考えにくいです。

2011-03-17 14:10:31
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

.@nobirose というのは、このI-131っていう放射性物質は、我々が患者さんの治療のために普通に使う物質なんですよ。患者さんが放射性物質扱いになるほどの放射線を出すレベルまで投与するような治療でも、20年以上の追跡調査で「癌は増えないようだ」との結果が出ています。

2011-03-17 14:13:16
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

.@mazzaskii そうですね。日本では「放射能」という言葉でひと括りにされていて、「放射線」「放射能」「放射性物質」の区別が十分にされてない感じがします。

2011-03-17 14:15:20
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

.@nobirose セシウムは半減期が30年もあるので、できれば取り込むようなことは起こってほしくない物質です。ただ、今回起こっているようなタイプの事故では、少量出ることはあっても大量に撒き散らされたりはしないという専門家の説明もありますので、恐らく大丈夫かなと。

2011-03-17 14:18:04
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

.@nobirose セシウムの環境内での移動、体内での動態は私には分からないのですが、いずれにせよ、想定されている範囲内のごくごく少量であれば、セシウムと言えど問題はないはずです(化学物質としてのセシウムが毒性を発揮することはあるかもですが、それは放射線とは別の話)。

2011-03-17 14:20:29
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

.@nobirose 感染とはやはりちょっと違いますね。放射性同位元素は、放射線を出すという性質以外は普通の元素と同じですから、人体内の化学的・生物学的な反応を放射性物質自体は一切乱さず、発生する放射線によるDNAへのダメージのみが問題になります。

2011-03-17 14:24:21
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

.@yumyumMAYU 航空機に乗ると宇宙放射線が増えて被曝が増えるのは事実ですが、成田NY間だと往復で200μSv弱のようです。航空機乗務員は年間3mSv程度までの被曝を余計にするとも資料には書かれており、もちろんこれは健康被害は全く起こさないレベルです。

2011-03-17 16:06:03
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

.@yumyumMAYU レントゲンの撮影は一瞬という件は、他の方の質問で既に答えているので、過去発言を参照して下さい。簡単に骨子だけ書くと、同線量の被曝の場合、一瞬で浴びるよりも長時間でじわじわ浴びる方が安全です(被曝のダメージは常時修復され続けているため)。

2011-03-17 16:08:22
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

.@nobirose まず、放射線の健康被害そのものの話から始めますね。放射線の身体への悪影響は2種類あります。放射線を浴びて間もなく影響が出始める急性障害と、何年も後になってから問題になる長期的影響です。

2011-03-17 18:42:00
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

あ、ちょっとお待ちを。用事が出来たので、続きは戻ってから書きます。

2011-03-17 18:42:52
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

.@nobirose 続けます。急性障害は、相当な量の放射線を浴びる/放射性物質を取り込む場合にしか出ませんので、原発で作業されてる方以外では関係ないと思っていいです。つまり、気にすべきは長期的な影響のみ、と簡略化して考えて構わないということです。

2011-03-17 18:58:07
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

.@nobirose 長期的影響というのは、ズバリ発癌です。放射線を浴びることで、何年も経ってから発癌する可能性が上がってしまうんですね。変な喩えですが、毎年引かされる「発癌宝くじ」の「あたり」が、放射線を浴びることによって僅かながら増えてしまう、と考えると理解しやすいでしょう。

2011-03-17 19:04:55
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

.@nobirose 被曝が特になくとも半分くらいの方は癌で亡くなりますし、発癌の原因は無数にありますんで、確率を僅かに上げるに過ぎない被曝の影響を見出すのは、実は結構大変なことです。被曝の影響がどの位から出始めるかというのは専門家でも議論が分かれるところだったりします。

2011-03-17 19:10:36
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

.@nobirose なので、今のところは、多量に浴びた場合の発癌率上昇を基準に、「浴びた量に比例して発癌リスクは上がる」という仮の直線グラフを作成して、「これに沿っているということにしよう」と決めてるんですね。つまり、正確な影響がどの程度かは分かっていないんです。

2011-03-17 19:22:03
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

.@nobirose ただ、ここで「不明なの?怖い!」となるのは早いです。不明というのはデータが乏しいというのももちろんあるんですが、職業被曝など日常的に発生する程度の被曝例を集めても全然差が見えないのも原因なんで、低線量ではめちゃくちゃ影響が小さいのは間違いないからです。

2011-03-17 19:27:29
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

.@nobirose ということで、どのくらい被曝したら長期的に危ないか、という質問には「分からない」と答えるしかないですが、避難圏外の人が「これまで検討されたこともなくて、もしかしたら危険かもしれない」ほどの被曝をする可能性は限りなく低いということは断言できます。

2011-03-17 19:39:13
𝑷𝑲𝑨 @PKAnzug

.@nobirose 次に、放射性物質の摂取をしたことによる内部被曝の影響について同様に説明します。その前にちょっとだけ席を外すのでお待ちを。

2011-03-17 19:40:55
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