スケールの話 ~リアミドエフロと愉快な仲間たち~
- kazmaki_416
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ところで、ダイアトニック・スケールの仲間たちではないスケールもあるわけです。さっきちょっと触れた「ホールトーン・スケール」はその好例です。Cから始まる形で並べると、 C, D, E, F#, G#, A#, C と6音しかなく、全音を機械的に6回積み上げただけのスケールです。
2017-07-20 23:33:12これは、全音と半音を巧みに組み合わせて作った7音の音階であるダイアトニック・スケール(私の言い方ではリアミドエフロの7種類のスケール)およびその仲間たちとは、明らかに根本から違う発想で作られたスケールと言えます。なのでこいつは仲間はずれ。
2017-07-20 23:34:39その他の仲間はずれの例としては、全音と半音(あるいは半音と全音)を機械的に交互に積み上げただけのディミニッシュ・スケール、とにかく半音を12回積み上げただけのクロマティック・スケールなどが挙げられるでしょう。
2017-07-20 23:37:12ペンタトニック・スケールをどう分類するかは微妙なところです。リアミドエフロの仲間と言えなくもないですが、ダイアトニック・スケールの7音のうち2音も取り去ってしまったスケールですから、仲間度はかなり低めだと言えます。
2017-07-20 23:39:40メジャー・ペンタトニック・スケールをCから書くとC, D, E, G, A, Cですね。フラット・シャープが全然ないので、アイオニアンの第4音と第7音を取り払って5音音階にしたもの、というのが素直な捉え方でしょう。(ミクソリディアンの第4音と第7音を取り去ったと言えなくもない)
2017-07-20 23:42:07マイナー・ペンタトニック・スケールをCから書くとC, Eb, F, G, Bb, Cとなり、エオリアンの第2音と第6音を取り払ったものという捉え方がやはり素直です。(ドリアンの第2音と第6音を取り払ったものと言えなくもない)
2017-07-20 23:44:18対して、各種ビバップ・スケールやスパニッシュ8などの8音スケールはどう考えればよいか。これは「リアミドエフロの少しだけ遠い仲間」と考えてよいと思います。というのは、これらのスケールはいずれも、リアミドエフロのどれかのスケールの構成音を基本に、1音だけ味付けしただけのものだから。
2017-07-20 23:52:09(より正確にいうと、ビバップ・スケールに付け加えられている8音目の音は、味付けというよりも、スケールを7音から8音に増やすことによるリズム的な辻褄合わせの意味合いのほうが強いと思いますが。スパニッシュ8のほうは、味付けという意味のほうが強い気がしますね)
2017-07-20 23:55:24あと、スケールを考えるときに、避けて通れないのがブルース系のスケール(C, Eb, F, F#, G, Bb, Cとか)ですが、私は全然詳しくないので、ここでは深入りしません。ただ、一つだけ言えるのは、ブルース系のスケールは、リアミドエフロの仲間では全然ないということです。
2017-07-21 00:11:08補足
メロディック・マイナーについて補足を思い出したので、いちおう書いておきます。クラシックの理論では、メロディック・マイナーは上行形のときだけ使えるスケールで、下降形のときはナチュラル・マイナーになる、となっていますが、その考え方はここでは取っていません。
2017-07-21 00:23:54確かに、メロディック・マイナーは上行形のほうが気持ちいいと私も思うのですが、下降形も避けなければいけないほど気持ち悪いものでもないと思うので。
2017-07-21 00:26:27とりあえず、スケールについて言っておきたかったことはある程度言えたので、このへんでストップします。また気が向いたら何かの話題で再開するかも。
2017-07-21 00:37:43