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音律の話

音律について連続ツイートしたのでまとめました。(今回スマホから書き込みましたがやはり不便だった…)返信順など一部おかしかったので直しました。
セルフまとめ 楽器 音律 純正律 ピタゴラス音律 音楽 12平均律 平均律
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助走

Kazuhi Komaki @kazmaki_416
私の耳は12平均律に慣らされきっているから、平均律の三和音を聴いても、ちっとも汚いとは思えないのだけど。有理数と無理数の戦いって感じ。◆純正律、平均律、ピタゴラス音律 - Togetterまとめ togetter.com/li/17932 @togetter_jpから
Kazuhi Komaki @kazmaki_416
◆平均律vs純正律シリーズ 3種類の調律聞き比べ(平均律・純正律・キルンベルガー)/ 3 different tunings youtu.be/fx3PwP6UP5s
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Kazuhi Komaki @kazmaki_416
◆純正率と平均律の違いを体感しよう youtu.be/yWVWyfzEdIA
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Kazuhi Komaki @kazmaki_416
サイン波みたいな極端に単純な音色だと、平均律の「汚さ」は確かに目立つね。平均律は妥協の産物というが、そもそも、音律というものは全て、あちら立てればこちら立たず、という妥協の産物である。なんか、人間社会と同じですね。

ピタゴラス音律の話

Kazuhi Komaki @kazmaki_416
そもそも1オクターブは何故12半音に分けられたのでしょうか。それは、今から2500年ほど前、ピタゴラス大先生が、2分の3 (つまり1.5)を12乗すると、2の7乗にわりと近い値になることに気づいたからである。それも、異なる長さの2本の弦を弾いて鳴る音の響きを通して。
Kazuhi Komaki @kazmaki_416
1.5の12乗は約129.7463。2の7乗はぴったり128。
Kazuhi Komaki @kazmaki_416
ある音の1オクターブ上の音は、きっかり元の音の2倍の周波数になっている。そしてこの2つの音は、同時に鳴らすと非常に良く調和する、というか、場合によってはほぼ一つの音に聞こえる。ゆえに、2つの異なる高さの音を扱うときに、このオクターブの関係は全ての基本になる。
Kazuhi Komaki @kazmaki_416
しかし、周波数が2倍というのは、いかにも遠く離れているので、その隙間を埋めてみたくなるわけです。なりますよね?
Kazuhi Komaki @kazmaki_416
そこで、ピタゴラスは長さが3の弦と長さが2の弦を用意して、同時に弾いてみたわけ。そうすると、これもまた美しく調和する音が得られた。弦の長さと周波数は反比例するから、たとえば長さ3の弦で440Hzの音が鳴っていたとすると、長さ2の弦では660Hzの音が鳴る。
Kazuhi Komaki @kazmaki_416
弦の長さを元の3分の2に縮めると、周波数は元の2分の3に増える。この操作を12回行うと、周波数は約129.7463倍となる。先程の計算の通りである。これは、大元の音の7オクターブ上の音、つまり2の7乗=128倍に「わりと」近い。
Kazuhi Komaki @kazmaki_416
(※ただし、当然ながら、ピタゴラスの時代に音の周波数を測る機械はありませんでしたので、基本的に、弦の長さと、耳に聞こえる音だけをたよりに実験を進めていったであろうことは、忘れてはなりません)
Kazuhi Komaki @kazmaki_416
この、周波数が元の1.5倍、という音程が、今日の用語で言う「完全5度」とほぼイコールである。別の言い方をすれば、ピアノの白鍵の、ドとソ、レとラ、ミとシ、ファとド、ソとレ、ラとミの関係である。
Kazuhi Komaki @kazmaki_416
さて、ファの音を起点として、そこから完全5度をどんどん上に積んでいってみよう。今日の音名で言うと、ファ→ド→ソ→レ→ラ→ミ→シとなり、今日のピアノの白鍵に対応する7音が得られる。これが、ダイアトニックスケールの原型である。
Kazuhi Komaki @kazmaki_416
(余談ですが、ここでも私の作った用語「リアミドエフロ」が効いてきます。ハ長調の全音階をファから弾くとリディアン、ドからだとアイオニアン、ソからだとミクソリディアン、レからだとドリアン、ラからだとエオリアン、ミからだとフリジアン、シからだとロクリアン、ですね?)
Kazuhi Komaki @kazmaki_416
ちなみに、この完全5度を積み上げる操作を5回でやめると、ファ、ド、ソ、レ、ラとなり、並べ替えるとファソラドレとなる。これは、東アジアやスコットランドなどに昔から見られる5音音階(ペンタトニック)そのものである。今得られた音階は、今日の用語で言うとFメジャーペンタトニック。
Kazuhi Komaki @kazmaki_416
さて、周波数の比をキッチリ2:3に取った完全5度を「純正な完全5度」と言います。(純正というのは、周波数の比が簡単な整数比の形で表すことができ、またその故に、その2音を同時に鳴らすと美しく調和して響くという意味を込めた言い方です)
Kazuhi Komaki @kazmaki_416
しかし、純正な完全5度をいくら積み上げても、厳密には、完全8度(つまりオクターブ)を積み上げて出来る音とは一致することはないのです。
Kazuhi Komaki @kazmaki_416
純正な完全5度を12回積み上げてできる音と、完全8度を7回積み上げてできる音は、ある程度近い音ですが、聴覚上無視できない差があり、同時に鳴らすと、かなりひどいウナリが発生します。このウナリを昔の人は狼の鳴き声になぞらえて「ウルフ」と呼んだわけです。
Kazuhi Komaki @kazmaki_416
ファ→ド→ソ→レ→ラ→ミ→シよりもさらに完全5度を積み上げていくと、ファ♯→ド♯→ソ♯→レ♯→ラ♯→ミ♯ と続きます。今日の12平均律では、ミ♯は要するにファと同じ音ですが、ファから始めたピタゴラス音律では、ファとミ♯の間に無視できない差ができてしまうわけです。

そもそも音律とは

Kazuhi Komaki @kazmaki_416
音律とは、早い話、この無視できない差を、12音のどこにどれだけ押し付けるか、という問題に対する、歴史的に確立されてきた様々な対応方法のことである。これを、ある特定の完全5度に押し付けて、他の11個の完全5度を純正に保つのがピタゴラス音律である。
Kazuhi Komaki @kazmaki_416
逆に、12平均律とは、この差を全ての完全5度が正確に平等に引き受けて、完全8度の積み上げと正確に交わるように調整した音律である。

純正律の誕生

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コメント

Nicholai MARO @MAROCKs 2017年8月15日
平均律の世界に無意識に純正律など他の音律が入り込んでくる場面もあります。 平均律の世界で作曲された曲をアカペラ合唱したとき、とか。 人の声は調律がいらないので、純正律でも転調可能ですし。 ギターのようにフレットがあってもベント(チョーキング)すると音程が変えられる楽器は、平均律からは外れていても、リードソロのとき瞬間瞬間に合った美しい響きを出す、何てことも。
Kazuhi Komaki@12/7池袋オペラハウス @kazmaki_416 2017年8月15日
MAROCKs そうなんですよね。ピアノだと無理なんですけど、声、管楽器、弦楽器なら純正律を知ってた方が良い場面は今でもけっこうありますよね。
コレフヂタケシ(KOREFUJI Takeshi)/7.170/伊藤毅(Tsuyoshi ITŌ) @tsyshito 2017年8月16日
ピタゴラス律は純正な3度の音程が発明される前から存在する概念なわけで、そんでもって現代の音名はそのピタゴラス律の音と1対1に対応するわけで、……3度の音程を多用する現代西洋音楽では何かとややこしくなりますな。
Nicholai MARO @MAROCKs 2017年8月16日
ボーカリストが「自身で出している音程を把握して思い通りの音程で発声できる」が前提の話なので、発声訓練にピアノなど音程のしっかりした楽器に合わせて正確なピッチで発声できるようにしておくことは必須ですね。(^_^;) 調律師の耳をも疑うのであれば生ピアノではなく電子的に音を発振している電子鍵盤楽器を利用するのも方法。 ギター、バイオリンはピッチが不正確な楽器なので、正確なピッチを身につける訓練の初期に使用する楽器ではないです。
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