丸山隆平 ① *夜の上司*

わたしの上司は丸山隆平、27歳 残業のオフィスで二人きり。 ※関西弁変なところあるかもしれません。
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都内。
わたしは23歳OL
好きな人は上司の丸山隆平 27歳

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pm 17:00 オフィスにて

今日は資料の作成が終わらなくて、残業。

次々帰っていく皆の背中を見てため息をつく

コンビニのご飯を食べて、

20時になる頃には部屋には誰もいなくなった

お腹いっぱいになったせいか、

だんだんウトウトしてきて
デスクの上で眠りに落ちた。

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pm 21:00

眠りから覚めてゆっくり体を起こすと、

背中にスーツの上着がかかっている。

ぼーっとしたまま部屋を見回すと、

わたしの上司の丸山さんが

デスクでパソコンを見て仕事をしている。

『ん、起きた?』

優しい声で話しかける丸山さん。

「…ぇっと…寝ちゃってました…」

丸山さんはふふっと笑って近づいてくる。

『こんな遅くまで仕事して、えらいね』

「いえ、全然…」

丸山さんがわたしの隣の席に座る。

「丸山さんももう帰ったと思ってました」

『俺、さっきまで上と会議しててんよ。

それがむっちゃ長引いてな〜

終わって帰ろう思ったんやけど、

部屋に女の子ひとり置いて行かれへんやろ?』

そう言ってわたしの目をじっと見る。

こんな近距離で見つめられたら……。

心臓がドキドキ鳴ってるのがわかる。

「…ぁの、ずっと気になってたんですけど…」

緊張してるはずなのに、口が勝手に動く。

「丸山さんって、結婚…してるんですか?」

自分の顔が熱くなるのがわかる。

『はっはっ、してへんしてへん!
彼女もおらへんよ』

丸山さんは笑いながら答える。

「あ、そうなんですね…」

ずっと訊きたかったこと。

こんなに素敵な男の人だからいそうなのに。

心のどこががホッとする。

『そんなことずっと気にしてたん?』

丸山さんが笑いながら言う。

『俺のことそんな気になんねや』

「いや、別にそんなことじゃなくて…」

『ふふっ、分かりやすい子やね』

サラッとわたしをドキドキさせるようなことを
言う丸山さんは昼間よりもカッコよく見える。

それから少し2人でおしゃべりした。

丸山さんをこんな近くで独り占めできるのが
幸せすぎて心臓が高鳴る。

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pm 21:25

『あ、そや!

この会社21時半に閉まるねん。

夜危ないし駅まで一緒に歩かへん?』

「あ、はい!」

わたしたちは帰る支度をして、

15階にある部屋を出た。

他の部屋にも階にも人はいなくて、真っ暗だ。

2人の足音だけが鳴る。

『ほんまに二人きりやな?』

「へっ?ぁ、…はぃ…」

二人きりって言葉に反応してしまう。

エレベーターが来て、2人で乗り込む。

このまま閉じ込められちゃえばいいのに。

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オフィスを出て、駅に向かって歩く。

時々丸山さんの右手がわたしの左手に触れる。

4歳しか違わないのに

何でこんなに大人っぽいんだろう。

もうすぐ駅というところで、

歩道沿いの居酒屋から

酔いつぶれたサラリーマンたちが出てきた。

サラリーマンはふらふらしながら、

道行く女性たちに絡もうと寄っていく。

嫌だな…と思いながら

丸山さんとの会話に集中する。

サラリーマンたちとすれ違うとき、

そのうちの一人がわたしに触ろうとしてきた。

その瞬間、丸山さんがわたしの腕を引っぱり、

わたしを抱き寄せる。

「…っ」

わたしは今、丸山さんの胸の中。

体温、匂い、息遣いを感じる。

今まで知らなかった丸山さんの体。

『大丈夫?触られてへん?』

「ん…」

そう言うのが精一杯で…

自分の体が熱くなるのがわかる。

『変な男には気ぃつけなあかんよ』

丸山さんに抱かれたままうなずく。

『それとも…
これからは俺が守ってあげてもええよ…?』

『俺が守りたいねん…』

『好きや……… 、好きや』

丸山さんは優しい手でわたしを抱きしめる。

とろけそうなくらい、甘い…

「…わたしも…… 好きです…」

わたしが丸山さんのものになった午後10時。

続編はまた後から投稿します!

よろしくお願いします(`°ω°´)