アニメカイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡を巡る旅、MASTERキートン11話脚本：強い「役割」を持つ食べ物

まきもgpfb @makimogpfb

カイジが好きというだけで始めてしまった、カイジのシリ構、高屋敷英夫さんの歴史を追うシリーズの続きやります。 今回は、MASTERキートン11話脚本。 前回は同作8話脚本 togetter.com/li/1144530 他 togetter.com/id/makimogpfb

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11a MASTERキートンは、かつて英国特殊部隊SASで活躍したキートンが、ある時は保険調査員として、またある時は考古学者として世界を周り、様々な事件に遭うドラマ。

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11b 舞台はロンドン。 不思議だが、演出時代からの特徴である「物」のアップから始まる。監督作(&コンテ疑惑)の忍者マン一平と比較。 キートンは、相棒・ダニエルを連れ、ロンドン中華街一美味しいとキートンが太鼓判を押す中華料理店・金蓮でランチする。 pic.twitter.com/MbWhe7XHc1

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11c キートンの言う通り、料理は絶品。 店主の伯修は、今日(11/12)は特別な日だからと、キートン達に豚肉の唐揚げを奢ってくれる(特徴:贈り物)。 これが格別に美味しく、キートン達は感動する。同氏の大きな特徴である飯テロ。カイジ2期脚本と比較。 pic.twitter.com/82aDg5xw4F

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11d 伯修もまた、同氏作品に頻出する、味のある中高年。画像はおっさん集。今回、ど根性ガエル演出、チエ2期・カイジ脚本。 だが伯修は、「イギリス人には本物の中華料理は作れない」が持論。伯修の見習いであるイギリス人・ラディは、それを聞き落ち込む。 pic.twitter.com/0WyxahN92o

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11e 伯修は、許可なく料理を作ったとして、ラディをクビにする。 キートンとダニエルは、パブにてラディを発見、事情を聞く(特徴:ぼっち救済)。 ここでも特徴のビールテロ。ミラクル☆ガールズ・カイジ2期脚本と比較。他も多数ある。 pic.twitter.com/gglU29KoQl

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11f 伯修の娘であり、ラディの恋人でもある宋麗は、キートン達に、ラディの料理を食べてみてくれと頼み込む。 ラディの料理は美味しく、キートン達は感心する。ここでも特徴の飯テロ。挙げればキリがないが、チエ2期・カイジ2期脚本と比較。 pic.twitter.com/ziOiFbmdPn

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11g ラディは、香港に住んでいた幼少期に、友達の家で食べた本場の中華料理に衝撃を受け、中華料理人を目指していると言う。 だが、フレンチのコックである父は反対し、家を出た事情があった。 画像はビンタシリーズ。今回、ベルばらコンテ、カイジ2期脚本。 pic.twitter.com/GW8N32mCbq

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11h ラディが金蓮にこだわるのは、子供の頃食べた本物の中華料理の味を、伯修が正しく伝え、広めているからだった。 そんな話を聞き、キートン達は、ラディと伯修の仲を修復しようと動く(特徴:義理人情)。

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11i キートンは、伯修が出した豚肉の唐揚げの味に覚えがあったことを思いだし、日本にいる父・太助に電話をかける。 太助によれば、それは横浜中華街の大嘗閣という店の唐揚げだという。だが店主は亡くなり、店もなくなったとの事だった。

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11j 太助は、キートンの電話のせいで、無性に豚肉の唐揚げが食べたくなり、百合子(キートンの娘)を連れて横浜中華街に行くことにする(特徴:食いしん坊)。 一方、キートン達は、ロンドン中華街の生き字引・趙老人に、金蓮の歴史を聞くことにする。

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11k 趙老人もまた、同氏作品によく出る、味のある老人。画像は今回、監督作忍者マン一平、めぞん一刻・カイジ脚本。 趙老人によれば、かつて金蓮には、孫文が滞在しており、よく料理をしていたという。キートンはそれをヒントに、作戦を練る。 pic.twitter.com/NukUmZNLRn

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11l そんな折、百合子から電話がかかって来る。横浜の中華街からだった。幸運にも大嘗閣の店主の息子の店を見つけ、唐揚げの隠し味も教えてもらえたという。 更に、面白い話も仕入れたらしい。 電話を聞こうとするダニエルが可愛い(特徴)。ジョー2脚本と比較 pic.twitter.com/3fFt61lVGG

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11m そして、キートン達は、日本料理を振る舞うと偽り、日本料理店に伯修を招く。 そして、キートンはラディの作った豚肉の唐揚げを伯修に食べさせる。 疑心暗鬼の伯修だったが、唐揚げの再現力に驚く(特徴:飯テロ)。 隠し味は、ウイスキーだった。 pic.twitter.com/zj8OSLnxTm

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11n 更にキートンは、月餅を出す。これも、伯修の祖父や父が作った月餅の味が再現されていた。 月餅の隠し味は干し柿。 ここでも特徴である菓子テロ。元祖天才バカボン演出と比較。 キートンは、唐揚げも月餅も、孫文が日本と英国に伝えた、と説明する。 pic.twitter.com/OAuiJyrxhy

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11o 伯修は、キートン達に唐揚げを奢った「特別な日」である11/12は、孫文の誕生日であることを告げる。 そしてキートンは、ヒントは与えたものの、唐揚げも月餅もラディが作った、と念押し。 伯修は、素直ではないものの、ラディのクビを取り消す。

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11p ラディと宋麗は、キートン達に深々と礼をし、店の仕込みに行く。 画像は、温かい義理人情に、お礼をする人達。 今回、元祖天才バカボン演出、めぞん一刻・カイジ脚本。 pic.twitter.com/syWzeMoVnz

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11q キートンとダニエルは、パブにて、金蓮の人々と孫文に捧げる乾杯をする。 特徴のビールテロ。 今回、めぞん一刻・カイジ2期脚本。 pic.twitter.com/WhGw42OtdI

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11r ラストに、月餅のアップが映る(特徴:意思を持つ物)。チエ2期脚本も、食べ物のアップで〆る回があり、それと被る。 pic.twitter.com/GyFpMo0UW0

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11まとめ1 とにかく飯・ビール・菓子テロの嵐。高屋敷氏に非常に合ったエピソード。 高屋敷氏の作品で出る飲食物は、美味しそうなだけでなく、何らかの「役割」を持っている。 これもまた、「自然や物=キャラクター」という高屋敷氏のポリシーが感じられる。

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11まとめ2 ジョー2脚本では、無茶な減量をしようとする丈を止めるため、段平が、あの手この手の飯テロを行う回がある。これも、食べ物が丈を誘惑する役割を担っている。 カイジ2期脚本のビールと焼き鳥も、禁欲生活を送っていたカイジを激しく誘惑するもの。

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11まとめ3 一方で、ど根性ガエル演出や、元祖天才バカボン演出では、「皆で食べるご飯は美味しい」というメッセージを発している。つまり、食べ物が皆をつなげる「役割」をしている。 今回も、孫文と日英、伯修とラディをつなぐ役を、食べ物が担っている。

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11まとめ4 また今回、お人好し・義理人情も光っている。そして今回も、キートンがグルメであること、博識であることなどが問題解決のキーとなっており、人助けの為の具体的手段が描かれる。 カイジでも、人助けをする具体的手段が描かれる(特に石田さん関連)。

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11まとめ5 そして、そんな主人公の為に、天が少しだけアシストする展開も強調される。 今回の場合は、大嘗閣の主人の息子が見つかったことなど。 カイジの場合は、地盤や、パチンコ台・沼の偶発的トラブルなど。

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高屋敷氏脚本MASTERキートン11まとめ6 高屋敷氏の作品によくある、美味しそうな食べ物の描写については、ルーツは謎。よっぽどの食いしん坊かと推測したりはするが…。 ただ、単なる食べ物ではなく、「意思」や「役割」があるのは確か。食べ物は、否応なく人の意思がこもるからかもしれない