鏡リュウジ先生による「占星術の基礎知識」ツイートまとめ６✨ 【2017.09.15更新】5月末から遡ってまとめました！月、金星のお話から始まり、基礎知識じゃないけど興味深いツイートも拾っています✨4/25-5/30までが遡れなくてすみません(；д；)

鏡リュウジ @Kagami_Ryuji

黄道１２宮に囲まれたテュケ（幸運）の像。奇妙にも１２宮の順は左回りと右回りが共存。運命と深く関わるとされた三日月、さらに麦の穂？もみることができる。 google.com/culturalinstit… @googleartsさんから

鏡リュウジ @Kagami_Ryuji

古代からの「ダイモン」の概念を現代的に再解釈して広がっているトラウマ理論を批判しようとしたのがユング派のジェイムズ・ヒルマンでした。こちらはベストセラーに。（文字通りに読むとニューエイジスピになるからちょっと注意…）amazon.co.jp/%E9%AD%82%E3%8…

鏡リュウジ @Kagami_Ryuji

”心理占星術（学）”いう言葉は僕たちが日本に紹介した90年代から比べるとずいぶん普及し、街の占いブースなどでも「心理占星術」を看板にあげる方も増えました。この流れにはとくにユングの影響が大きいのですが、ユングが実際にどのように占星術に関わったかを知っている人は案外少ない。

鏡リュウジ @Kagami_Ryuji

ユングと占星術の関係、「ホロスコープに深層心理が現れる」という表現がもつ罠などについて批判的に考察したこの本は、占星術を学ぶ方にとってマストです。『ユングと占星術』amazon.co.jp/%E3%83%A6%E3%8…

鏡リュウジ @Kagami_Ryuji

文庫化された、河合隼雄『こころとお話のゆくえ』（河出文庫）を移動中に拝読。気楽に読めるのしおすすめ。一方時代の移り変わりも感じた。河合先生は五木寛之らとの対談のとき、「『情報』という言葉にはせっかく情という字が入っているのに情報には情がない」という指摘に膝を打たれたとの由。（続）

鏡リュウジ @Kagami_Ryuji

「事実」ばかりが「情抜き」でどんどん流されてくる当時のメディアの問題がある、との指摘で心を動かす「真実」や「お話」の重要性が指摘されていて、なるほどと思う一方、今はむしろ「情」を「煽る」情報ばかりが目立つようになって、逆の問題が起こっているのではないかとも感じた。（続く）

鏡リュウジ @Kagami_Ryuji

とはいえ、「情抜き」あるいは「過情」な情報も、あまりに多くなると、河合先生が指摘されていた問題が同じように起こりそうだ。あまりにも次々情報が伝えられるので…いちいち感情を動かしていてはたまらない」。感じるべき時に感情が繊細に動かなくなってしまうのではないかと。なるほど、、、

鏡リュウジ @Kagami_Ryuji

河合先生がユング心理学の専門家であることを思うと、河合先生がこのことを書いておられる時に、ユングのタイプ論が背景にあるのではとついつい想像してしまう。客観的な事実の伝達（思考機能）と豊かな感情の機微（感情機能）の相補性がこの読みやすいエッセイの下敷きになっているのではないかと。

鏡リュウジ @Kagami_Ryuji

現代の心理学的占星術では風のエレメントと水のエレメントの相補性としても考えられますね。あるいは月と水星の関係とか。

鏡リュウジ @Kagami_Ryuji

河合隼雄『こころとお話のゆくえ』より。「夢などめったにかなうことはないという現実認識をもった上で、『かなう夢』のあることを教えてくれた先生にありがとうといえるのである。」うう、願えば叶うとか思いは実現するとか安易に連呼しがちな僕らの業界では肝に銘じたい言葉です。

鏡リュウジ @Kagami_Ryuji

河合隼雄前掲書で知ったもうひとつの驚き。『ロミオとジュリエット』のジュリエットは14歳という設定だったんですね。「限りなく猥雑で、限りなく純粋で、というのが一四歳なのだ。」これ、占星術の観点から見るとまさに土星のハーフリターンですよねえ、、

鏡リュウジ @Kagami_Ryuji

蠍座とか射手座とか、単に地球からみたたまたまの星の並びでしょう？星座を構成する星たちは実際には互いにかけ離れたところにあって星座の図形とは関係がない。そんなのに意味があるわけない、という占星術批判を耳にして、まあ、そのとおりなんですよね、、とゴニョゴニョするほかないわけで、（続く

鏡リュウジ @Kagami_Ryuji

そんなことを考えているうちに「絵空事」という言葉が頭をよぎりました。嘘っぱち、実体のない空想的な事柄。星座こそ文字通り「空に描いた絵」ですから「絵空事」です。でも人はたいてい事実より物語という「絵空事」を生きているような気がする。希望や悲しみや悦びは大体「絵空事」。（続く）

鏡リュウジ @Kagami_Ryuji

ランダムな星と星を繋ぎ空に絵を描くことができた古代の人々の心の働きは、自分自身の心模様を空に投射していたということで、空を巨大なキャンバスにして共同体の、あるいは自分の心を描いていたということかもしれません。占星術は壮大な「絵空事」。だからこそ、そこには心の本当が現れるのかも。

鏡リュウジ @Kagami_Ryuji

@natsu_tlp @sugar_su リズ・グリーンはやはり圧倒的。類似のスタイルのものがたくさん出て良いものもありますが、あの格調というかセンスはやはり真似できないと思います。ジェイムズ・ヒルマンとかグリーンといった著者たちを読む贅沢な時間こそが世知辛い今の時代にこそ必要かも。

鏡リュウジ @Kagami_Ryuji

リズ・グリーンやジェイムズ・ヒルマン、トマス・ムーアといった人々の文章を占星術家たちが悦び、貪るように読んでいた90年代までは余裕ある贅沢な時代だったということか。今や占星術やある種の心理学までが自己啓発的になってしまった感じ。まあ、時代のサイクルはすぐまた変わるんだろうけど。

鏡リュウジ @Kagami_Ryuji

あれだけリズ・グリーンLOVEとツイートしておきながら、グリーンを批判的に捉えているマギー・ハイド『ユングと占星術』も勇んで翻訳紹介してきた人が鏡でございます。amazon.co.jp/%E3%83%A6%E3%8… このあたり、きちんと流れを紹介する講座かなんかやるべきか。需要ないか、、

鏡リュウジ @Kagami_Ryuji

土星が射手座にある期間ももうあとわずか。早いなあ。いまTLを見て気がついたんだけど、千葉雅也さんの『勉強の哲学』が注目され売れてるのて、まさに射手座土星的ちゃう？本当の意味で勉強したら（射手座）キモくなる（土星）、だけどそれも必要なことがある（土星）というのだから。

鏡リュウジ @Kagami_Ryuji

射手座はすぐには役に立たない高度な学問を象徴。射手座の矢ははるか彼方の的を狙う。時にその的の実体は見えないし、ましてや本当に当たるかどうかなんてわからない。霞を打つと揶揄する人もいるかもしれない。けれど、その矢は、いま、ここに縛られることなく飛ぶ。身近な重力圏を揺さぶりながら。

鏡リュウジ @Kagami_Ryuji

魚座での満月。魚座は二匹の魚をシンボルにしていて、一匹は上向き、もう一匹は水平の方向に泳ぎだそうとしています。精神的な高みと、俗なる物質性の両方を抱え込んでいるのが魚座。その矛盾はまるで重い十字架のようでもあるけれど、単純には割り切れない深みを魚座に与えています。