渋谷すばる×朱（あき）３

えいと@ぱられるわあるど @BRPOBYG_eighter

(･_･)×朱【151】 「朱…」 「私だって、すばるとずっと一緒にいたいけど…もしかしたら、って思うと怖い。ある日突然、一人ぼっちになって、何もかも失って。また、あんな思いをすることになったら…二度目は堪えられないから」 「一人にはさせへんよ、俺もお前も」 「…でも…」

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(･_･)×朱【152】 「一人にならんでええように…二人でずっといられるように、これから一緒に立ち向かって行くんやから。あん時、お前は、自分とおったら奈落の底に落ちるて言うてたけど、俺、お前と二人でやったら、どんな事にも立ち向かっていける、って思うてた。だから…」

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(･_･)×朱【153】 「だから？」 「だから、俺と一緒におって…な？」 「…」 何か言おうと思うのに、言葉が出てこなくて、涙が溢れてきて止まらなくて、頷くのが精一杯で… どれくらい時間が経ったのか…部屋はいつの間にか夕闇に包まれていた。

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(･_･)×朱【154】 「さて、これで話は決まったちゅうことで、これをはめさせてもらってもええよな？」 とポケットから取り出した箱の中には、銀色に輝く指輪が入っていた。 「これ…」 「虫よけや、虫よけ。石付いとったら、仕事すんのに邪魔やろと思って」

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(･_･)×朱【155】 「…すばるのは…ないの？虫よけ…」 そう言うと、首にかけてたネックレスを取り出す。 その先には、同じ指輪が輝いていた。 「さすがに、指にははめられんからな…これで勘弁してや。それよりも、ほら、早よ手ぇ出せ」 促されて差し出した指に嵌められるリング…

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(･_･)×朱【156】 もう二度と嵌められることが無いと思っていたもの… 「ずっと外さんでええからな」 「ずっと？」 「そう…ずっと」 そう言いながら、彼の手が私の頬を撫でる。そっと引き寄せられて、唇が重なろうとした時… グゥー！ と派手な音が響く…

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(･_･)×朱【157】 確かに病院では夕食の時間だったけど… ムードも何もかもぶち壊しになって、もう泣きそう… 彼は笑いながら、 「やっぱりドラマみたいにうまくはいかへんな…」 って呟く。 私は、恥ずかしくて顔が上げられなかった。 そこに響いたインターホン。

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(･_･)×朱【158】 モニターを覗くと、大きな包みを抱えた村上さんたちがいた。 「…何しに来た？」 「そんなあからさまに嫌そうな顔せんでも…バタバタして食事作る暇無いやろ思うて、食べもん持ってきたんに」 「そりゃ、どうも」 「すばる！」

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(･_･)×朱【159】 「そんな睨まんでも、邪魔はせんわ。ホレ」 と持っていた包みを渡すと、 「あんまり無理させんなよ」 と帰って行った。 「何や、あいつ…それこそ余計な世話や…」 ブツブツ言いながら、テーブルに中身を取り出し、 「ま、とりあえず、腹ごしらえや」 と言った。

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(･_･)×朱【160】 食事も済んで、また二人でソファに並んで座って…夜が更けて… 今夜はどうするんだろう… 体は疲れてるけど、何となく期待もしてるんだけど… 「なぁ…」 「はいっ！」 「…そんな驚かんでも…」 「あ、ゴメン…何？」 「…さっきの続き…ええか？」

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(･_･)×朱【161】 「え…それって…そういうこと？」 「そういうこと」 「あの…その…ハイ、です」 そのまま腕を引かれて、寝室に向かう。 ベッドにゆっくりと押し倒されると、 「悪いけど、今夜は寝かせてやれんから」 と、私の答えを封じるように唇を重ねるた。

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(･_･)×朱【162】 少しずつ深くなっていく口づけに、あっという間に火をつけられ、翻弄されていく。 これからも、いろんなことが待っているのかもしれない。 でも、二人で居るために、私も戦うことに決めた。 自分たちの未来は、自分たちで勝ち取っていくしかないのだから… （終）