黒いドボク鎮守府 双龍横浜壊滅編 その二俣本町

※破壊殺戮描写があるよん
3

前回

まとめ 黒いドボク鎮守府 双龍横浜壊滅編 その1 ※破壊殺戮描写があります 2380 pv 1
まも(特殊工事版) @kojimamo198X

あ”あ”ォオオオオッッ!!」 少女の咆哮が燃え盛る路地に轟いた 少女は身の芯から湧き出るような熱さに喘いだ。 これは苦しみ? いいや これは破壊神への産声なのだ。 #黒いドボク鎮守府

2017-10-03 03:00:08
まも(特殊工事版) @kojimamo198X

ビキビキビキビキッ! 少女が肩を抱くように悶え始めると 緑色の着物が布の断ち千切れる音とともに裂け 肌が露になり、肉体が膨れ上がる。 下の暗緑色のミニスカート仕立ての袴は、布の毛が弾けるように足を追いつくし 黒い鱗へと変えてゆく。 #黒いドボク鎮守府

2017-10-03 03:07:40
まも(特殊工事版) @kojimamo198X

街中で少女の裸体が蠢く 巨大な 豊満な 可憐な… それでいて 「グゥワァアアアッウッ!グワァアアア”ア”ア”ッッ!!」 暴力的な… #黒いドボク鎮守府

2017-10-03 03:21:47
まも(特殊工事版) @kojimamo198X

燃え盛る木造住宅。 ぐしゃりと前へ倒れ込むように倒壊したコンビニエンスストア。 へし折れた電信柱から、だらしなく力を失ったように垂れ下がる電線。 火災現場に辿り着くことなく、自ら火災を起こして九の字にへし折れた消防車。 #黒いドボク鎮守府

2017-10-03 03:33:41
まも(特殊工事版) @kojimamo198X

蒼龍は50余mの裸身…いや龍の巨大な龍の姿を纏い変身したのだ。 臀部の背中のあたりから、すらりと美しくそれでいて鞭打のような凶暴さを思わせる尻尾を地面に叩きつける。 地割れと吹き飛ぶ自動車とともに、近くの低層マンションが真ん中をへし折れるように倒壊していく。 #黒いドボク鎮守府

2017-10-03 03:54:09
まも(特殊工事版) @kojimamo198X

青みがかった頭髪が、焼け焦げて支える屋根や壁を失い黒くなった家の柱の向こうでワサッアとたなびく。 上に跳ね名前にもなる「龍の角」を彷彿させていた髪留めの白い紐は、 文字通りの 龍の力を誇示するような角と生え変わった。 #黒いドボク鎮守府

2017-10-04 02:59:47
まも(特殊工事版) @kojimamo198X

蒼龍ビーストmode 変形終了》 ギラギラと燃え盛る家々を睨みつける私の目にポン!と拡張現実機能の画面がポップアップする。ビーストmodeになっても艦橋OSはしっかりと稼働しているのだ。 #黒いドボク鎮守府

2017-10-04 03:11:22
まも(特殊工事版) @kojimamo198X

《火焔放射用燃料が不足しています。補充してください…》 ドラム缶を示すオレンジマークが視界の隅で点滅する。 街を燃やし尽くすタネが少ない。喉が渇いた…。 もっと紅蓮の炎の海を広げねば…。 #黒いドボク鎮守府

2017-10-04 03:13:09
まも(特殊工事版) @kojimamo198X

《火焔放射用燃料が不足…》 喉に潤いが欲しい…! そう渇望する私の瞳に住宅街の向こうに見える湾岸高速道路の防音壁で覆われた 鉄筋コンクリート式高架橋の緑色の橋桁が見えた。その防音壁の上から頭を出している紅白の細長い三本煙突。白い排気を青い空に棚引かせている。 #黒いドボク鎮守府

2017-10-04 03:21:32
まも(特殊工事版) @kojimamo198X

航空障害標識を示す紅白に彩られた三角鉄塔型煙突が数基立ち並ぶ。 三角系の鉄骨トラス構造になかに煙道の太いパイプ…。 私はそれに激しい苛虐心と食欲を抱いた。 #黒いドボク鎮守府

2017-10-04 03:31:26
まも(特殊工事版) @kojimamo198X

何故ならば、以前から海から見る度に破壊してたまらなかった 石油精製所の煙突であったからだ。 #黒いドボク鎮守府

2017-10-04 03:35:12
まも(特殊工事版) @kojimamo198X

『誰にだって一度は怪獣になって暴れまわり蹂躙したい施設ランキング』 で間違いなくトップ10に入る石油コンビナート。 今の私にはその資格がその力がその欲望がたっぷりとある。 #黒いドボク鎮守府

2017-10-04 03:36:54
まも(特殊工事版) @kojimamo198X

一筒三角鉄塔支持型と呼ばれるその煙突。 抱きついて 抱きしめて へし折って 壊したい… チロリと長い舌…、龍らしい先別れした舌を出して舌なめり。 蒼龍は口の端から涎を垂らすのも気にせず呟いた。 「アハッ♥み ぃ つ け た ぁ ♡」 #黒いドボク鎮守府 pic.twitter.com/G1TdljtQXj

2017-10-04 03:40:07
拡大
まも(特殊工事版) @kojimamo198X

蒼龍は走り出した。 蒼い鱗の尾を振り回し走り出す。 尾が鞭のように叩きつけられた4階建てのマンション。 破裂音が響くと同時に鉄筋鉄骨コンクリート造の外壁や梁が砕け散る。 臀部の付け根に走る妖精の窖を潰したやったという感覚は、さらに昂ぶりを 励起させる。 #黒いドボク鎮守府

2017-10-05 03:39:02
まも(特殊工事版) @kojimamo198X

身長30mの巨龍となった私は 港の石油コンビナートにそびえる煙突を目指して坂を駆け下りた。 一直線に。 #黒いドボク鎮守府

2017-10-05 03:49:10
まも(特殊工事版) @kojimamo198X

小さな家々も。 小さなレストランも。 二車線道路も。 マンションも。 通勤電車が走る線路も。 湾岸高速の高架橋も。 「ウゥォオ”オ”オ”オ”ッッ!!」 みんなみんな、叫びながら踏み砕いて駆け下った。 #黒いドボク鎮守府 pic.twitter.com/RmYEc6Em19

2017-10-05 03:50:18
拡大
まも(特殊工事版) @kojimamo198X

丘陵地の坂を家々ごと蹴り飛ばしながら道路に躍り出た。 目の前に振り下ろされた龍の凶爪が光る足に驚いた乗用車が玉突き衝突を起こす。 顔を横へ向け道路へ火炎放射。転げた乗用車からもがいて逃げ出そうとした運転手が烏賊を網焼きで炙るように炎の中で踊り狂い絶命した。 #黒いドボク鎮守府 pic.twitter.com/04FmNJP0hp

2017-10-05 03:58:50
拡大
まも(特殊工事版) @kojimamo198X

蒼龍の目の前に茶色のタイルで彩られた中規模マンションが立ちはだかった。 太陽が当たらない北側なので、ベランダがなく開放廊下や非常階段などがボコボコと生えているように見え、窓が少なく壁を思わせる。 「邪魔をするなぁあああ!!」 そのまま頭から突っ込んだ。 #黒いドボク鎮守府 pic.twitter.com/89UzqdXSNr

2017-10-05 04:01:28
拡大
まも(特殊工事版) @kojimamo198X

明るい陽が燦々と照らすファミリーマンション。ベランダに干された鮮やかな布団や洗濯物は住民の家族の団欒の息吹を感じさせていた…。 DOGUWASYAAANN!! 膨れ上がり弾けるようにマンションの外壁、ベランダ、屋上の受水槽が崩落する。 #黒いドボク鎮守府

2017-10-05 04:06:17
まも(特殊工事版) @kojimamo198X

弾け飛ぶ瓦礫、住民らしき人影、タイルが粉砕されたもうもうと立ち込める埃。 それらの嵐の中から現れたのは、どこか無邪気で子供っぽいと言われた事もある艦娘蒼龍。だが今は破壊の龍だ。 マンションの中央を無残に切り崩して表側に現れた龍は 勝鬨の咆哮をあげた。 #黒いドボク鎮守府

2017-10-05 04:11:22
まも(特殊工事版) @kojimamo198X

茶色のタイルが美しいマンションは、真ん中に蒼龍が通ったポッカリとした穴…いや爪痕によって左右に無残に引き裂かれた。 垂れ下がるルーフバルコニーのアルミの手摺。 砕かれ役目を失い空に突き出す鉄筋コンクリートの横の梁から 何本もの鉄筋が剥き出しに。 #黒いドボク鎮守府

2017-10-06 01:36:30
まも(特殊工事版) @kojimamo198X

バチッ… バチバチ… 火花を上げる断線した電線が断末魔を上げる。 積層構造が露になり、各部屋の屋内が外から見えるようになった。 明るい。 だがこのあと全てが黒くなるのだ。 龍によって切り裂かれた妖精の窖のフロアで住民が床に倒れて蠢いている。 #黒いドボク鎮守府

2017-10-06 01:40:02