屠龍の後席に乗ってる羽根っ娘とパイロットな主人公の日常

CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

主人公「へくしっ！ こんなに冷えるなら毛布積んでくりゃ良かった」 羽根っ娘「だから防寒装備買おうって言ったのに」 主人公「なんで現地の人みんな半袖なんだよ断熱皮膚かよ」 羽根っ娘「あーもうしょうがないなあ！（もふっ）」 主人公「あーあったけえ〜」 羽根っ娘「今日だけだからね！」

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羽根っ娘「うぅ……」 主人公「ひでえ熱だ。今日はそのまま寝てろ」 羽根っ娘「うん」 主人公「なんか食いたいもんあるか？」 羽根っ娘「りんご……」 主人公「りんごか」 羽根っ娘「りんごを薄く切ってバターで焼いて砂糖とシナモンいっぱいかけたやつ……」 主人公「急に贅沢になったな！？」

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主人公「甘いものは作らないから希望通りにできたかはわからんけど……できたぞ」 羽根っ娘「いただきます」 主人公「うまいか？」 羽根っ娘「甘くてあったかくて美味しい」 主人公「ほら、冷める前に食え」 羽根っ娘「ねーねー」 主人公「なんだよ、くっつくなって」 羽根っ娘「ありがとね」

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主人公「なんでお前の挨拶用の服はフリフリのついてるやつばっかりなんだよ！　かさばってしょうがない！」 羽根っ娘「たまにしか着ないんだからこういうのでもいいでしょ！」 主人公「たまにしか着ないもんで機内容積圧迫すんな！」 羽根っ娘「じゃあ普段から着てればフリフリでもいいわけ！？」

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主人公「ただでさえ羽根が引っかかって街中歩くのに苦労してるだろ！」 羽根っ娘「いいでしょ可愛いんだから！」 主人公「そりゃあ……かわいいけど……」 羽根っ娘「そうでしょ可愛いでしょ！　……あれ？」 主人公「……あっ」 羽根っ娘「……これ一着だけにする」 主人公「……わかったよ」

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羽根っ娘「私リベカ！　戦争で国が滅ぼされて奴隷として売られるところを偶然助けられた航法兼銃手の元王女様よ！　好きなことは食べること！　早くこんなボロ飛行機乗り換えた~い！」 主人公「俺の文字数まで使うのやめて？」 羽根っ娘「どうせ誰も読まないでしょ」 主人公「わかりやすくメタい」

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主人公「亡国の王女とかお嬢様ってのはそれこそ王道なヒロイン枠なので茨の道だぞそれでもいいのか」 羽根っ娘「えっレッドオーシャンとか私無理なんで」 主人公「うわっこいつお姫様の肩書を揚げ菓子の包み紙感覚で捨てた」 羽根っ娘「やっぱり零細飛行機メーカーの令嬢」 主人公「それもういる」

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モブA「あのマークはまさか！？」 モブB「ノモンハンで20メートル級を一日で三頭撃墜した本物の『ドラゴンスレイヤー』だぞ！」 羽根っ娘「有名人だったの？」 主人公「極東エリア限定。しかも九七戦だから今やれって言われても無理」 羽根っ娘「あんたすごいのね！」 主人公「昔のことだよ」

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羽根っ娘「うーん、この肉なんだろう？　牛100%じゃないのは確実なんだけど」 主人公「コンボで4ドル99セントのハンバーガーに何を期待してるんだよ」 羽根っ娘「……羊？」 主人公「あー、言われてみれば確かに」 羽根っ娘「というかこのレモネード氷ばっかりなんだけど！？」

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主人公「こっちのコーヒーなんでただ苦いだけで香りもなんにもねぇ」 羽根っ娘「まっさかぁ～？　一口ちょうだい」 主人公「ほれ」 羽根っ娘「……これその辺の泥水じゃない？」 主人公「だろ？」 羽根っ娘「部屋代が安いのが唯一の救いかぁ」 主人公「ダブルだけどな」 羽根っ娘「……は？」

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主人公「ツインだと一泊60ドルだけどダブルだと50ドル。飯代分だと思え」 羽根っ娘「はぁ……シャワーは？」 主人公「25セント入れるとお湯が3分間出るやつが付いてるらしい」 羽根っ娘「……ゆるす」 主人公「んじゃ行くか。すいません、チェックで」 店員「はーいよー」

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主人公「先月でエンジンのオーバーホール代が払い終わったから残りが……あれ、今月協会費の支払い月か！？　だめだ、また完済が遠のく……」 羽根っ娘「シャワーあがったよー」 主人公「まず服を着ような」 羽根っ娘「ここのバスローブ人間用のだから下が丸見えになっちゃうけどそれでもいい？」

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主人公「あー、分かった分かった。汗が引くまでラジオでも聞いてろ。そっち向かないようにするから」 羽根っ娘「ん、気ぃ使わせちゃってごめん……あ、そこゼロ一個多くない？　3600の12回払でしょ？」 主人公「うおっ！？　本当だ！　今月は黒字だぞ！」 羽根っ娘「やったー！（はらり」

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主人公「……（結局ボロいソファーで寝たので全然疲れが取れてない）」 羽根っ娘「……（恥ずかしすぎくて全然眠れなかった）」 店員「お兄さん昨日は激しかったねぇ～　すんごい音が聞こえたよ！　わっかいねぇ～」 主人公「……朝飯、一番安いの二つ」 店員「スパムと卵が一番安いよ！」

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悪役「さて、8機を相手に何分生きていられるかね？『ドラゴンスレイヤー』」 主人公「……5分だな」 羽根っ娘「なら大丈夫だね」 【5分後】 悪役「もらった！」 主人公「来たな」 正規軍「よう！　空賊がいるって話は本当か？」 羽根っ娘「間に合った！」 主人公「わり、借り一つだな」

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悪役「なっ！？　鍾馗が12機だと！？　どっから来やがった！？」 正規軍「所属不明機へ告ぐ、貴機は国際航空法17条5項に違反している。即刻戦闘行動を中止せよ」 主人公「撃ってないな？」 羽根っ娘「大丈夫、こっちは一発も撃ってないよ」 主人公「なら10：0であっちの落ち度だな」

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羽根っ娘「ふんふふん～♪」 主人公「久々のまともな肉なんだ、無駄にするなよ」 羽根っ娘「わかってるって、焼き方は？」 主人公「ミディアムで」 羽根っ娘「必殺！　炸裂弾焼き！（ボォン！）」 主人公「おい、不発弾の装薬で肉焼くのはやめろって言っただろ！　この間は半日舌がしびれた」

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羽根っ娘「ベーコンポテトパイ食べたい」 主人公「中身はともかくパイ生地作るのか？」 羽根っ娘「ベーコンとポテトが入っててそれっぽければなんでもいい」 主人公「よし、まず俺がポテトを洗ってベーコンを切る」 羽根っ娘「うん」 主人公「そしてお前が生のポテトを潰す」 羽根っ娘「は？」

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主人公「芋を潰す調理器具なんて積んでないからな」 羽根っ娘「私のことなんだと思ってるの！？」 主人公「その怒りをポテトにぶつけて」 羽根っ娘「このデリカシーゼロ男！ 次はお前がこうなる番だ！（マッシュマッシュ）」 主人公「潰した芋にベーコンを混ぜてトルティーヤで包んで油で揚げる」

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主人公「なんでお前保存食買いに行ったはずなのに花とか色々持ってんの」 羽根っ娘「なんか行く先々で『あぁ素敵なお嬢さん、僕はキミを見た瞬間天使が迎えに来たのかと思ったよ！』とか『この街は天使が生きていくには汚れすぎている、この石鹸をもらってくれ』とか言われて」 主人公「情熱的ぃ！」

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羽根っ娘「（そわそわ）」 主人公「何だその期待に満ちた目は」 羽根っ娘「（じぃーっ）」 主人公「二つ言っておくぞ。ひとつ、俺に詩的な口説き文句を期待するな。ふたつ、俺はお前以外に後ろを任せるつもりはない」 羽根っ娘「はっ！？　なにそれ……全然魅力感じないんですけど！？」

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主人公「そりゃ悪かった」 羽根っ娘「悪いにも程があるでしょ！　『あぁ、君を乗せずに飛ぶなんて想像しただけで俺は胸が引き裂かれそうだ』とかなんか浮かばないの！？」 主人公「冷静に考えろ、俺がそんなこと言い出したらどうする」 羽根っ娘「悪いもの食べてるから吐かせる」 主人公「だろ？」

ヤオ @Yao_Pixiv

ドラゴンが一杯いる世界観で屠龍の後ろで頑張る羽根っ子のリベカちゃん！（おすましモード） 詳しくは @CK_Ariaze さんの羽根っ子＆主人公の会話劇ツイートにて！ pic.twitter.com/1SbqaYkbA1

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羽根っ娘「トリックオアトリート！　お菓子くれないといたずらしちゃうぞ！」 主人公「総重量8キロの旋回銃を人に向けるのがすでに相当悪質ないたずらだと思う」 羽根っ娘「じゃあお菓子ちょうだい！（ジャキン）」 主人公「サルミアッキでいいかな？」 羽根っ娘「（ガガガンッ）他のがいいな♡」

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主人公「本当に撃つやつがあるか！　ほら、ドイツのカフェイン入りだけど一応チョコレートだ」 羽根っ娘「ありがとう（パカン）」 主人公「非常用なんだけどなぁ」 羽根っ娘「大丈夫、いざとなったら私のこと食べていいから（もっきゅもっきゅ）」 主人公「どっちの意味で？」 羽根っ娘「は？」