【ラブライブ!サンシャイン!!】2期2話感想まとめ。― 内と外をつなぐ雨漏りと想像力

2期の各話を観た感想を、毎週まとめていきます。放送されたその当時にしか抱けない想いを大切にして、言葉にして残しておきたいと思っています。みなさんの振り返りの糧になれば幸いです。 【見出し】 ◆「100」という目標  ・数字だけでは表せない奇跡 続きを読む
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「100」という目標

 ― 数字だけでは表せない奇跡

momorin @momorin_cloverZ

2期2話はまず、1話で高らかに叫ばれたスクールアイドルAqoursとしての狼煙に対し、明確な目標が定められるところからはじまります。統廃合の未来に奇跡を起こそうとする彼女たちに課せられたのは「100」という具体的な数字。この数をどう受け止めればいいのでしょうか。#lovelive pic.twitter.com/e3OXLkqXCU

2017-10-26 15:38:28
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入学希望者100人という目標は、浦の星女学院の募集人数と一致していて、学校はずっとそれを達せずにきた。入学希望者10人の現状から見ても、たしかにかなり高い目標です。しかし、具体的な数字にされたとたん、奇跡という言葉がどこか影をひそめてしまう印象もある気がします。#lovelive pic.twitter.com/EgYO6KBTxu

2017-10-26 15:46:22
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具体的な目標は掲げられることは、物語の大きな推進力になると同時に、「奇跡」という言葉がもつ得体の知れないチカラとはどこか噛み合わないところを感じさせます。Aqoursが望む奇跡とは、おそらくこの100人という数字だけでは捉えきれないものを含みこんでいるはずです。#lovelive pic.twitter.com/DcvHlL9x7v

2017-10-26 15:51:29
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そもそも100という数字は、2期1話の冒頭ですでに千歌が触れています。「1を10にして、10を100にして、学校を救って、そしたら!」。千歌にとってこのときすでに見えていた道筋がなぞられることだけが、奇跡という壮大な言葉の意味を捉えているわけではないと感じます。#lovelive pic.twitter.com/mlSWh9foQq

2017-10-26 15:58:41
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Aqoursの奇跡は、たとえば「0から1へ」がそうだったように、数字そのものだけではなく、数字が象徴してくれるもっと別のところにある。具体的な目標を掲げて進んでいくなかで積み重ねられるたくさんのものが、100という数字の内側に芽吹く奇跡を描きだすのだと思います。#lovelive pic.twitter.com/1dEDtOVug1

2017-10-26 16:08:36
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 ―「掛け算」という跳躍

momorin @momorin_cloverZ

1期でようやっと手にした「0から1へ」。2期までの道のりのなかでたどり着いた「1から10へ」。そしてこの年の終わりまでに10を100にしなければならない。入学希望者数としてはもちろん、これまでのAqoursの歩みからしたら、100というのはとても大きな数字です。#lovelive pic.twitter.com/e6pymAs6uC

2017-10-26 16:14:01
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0を1にするためには、こつこつと着実に「足し算」をするしかなかった。急いで何かを掛けても0になってしまうからです。しかし、1になり10になったAqoursならば、この短期間で10を100にするためには、大きく跳躍してしまうような「掛け算」をするしかないはずです。#lovelive pic.twitter.com/YFOfTbvgR5

2017-10-26 16:20:37
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「掛け算」とは、何かと何かを掛け合わせるということ。2期のAqoursは、限られた時間のなかで10を100という大きな数字にするために、異なる何かと何かを掛け合わせることが生む、ただ足すだけではない大きなチカラを描き出す。2期2話も、まさしくそんなテーマでした。#lovelive pic.twitter.com/sjKcJfWUw6

2017-10-26 16:24:40
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ちなみに2期2話の冒頭では、がんばって交渉した理事長に対して「鞠莉ちゃん、ありがとう!」と声をかける千歌が印象的でした。立場は大きく違えど、おなじ地に立つ仲間です。そして年末まで100人という目標も、2期がまさしく2学期の物語であることを再確認させてくれました。#lovelive pic.twitter.com/N326M0YC2E

2017-10-26 16:29:00
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3対6の不平等な分担

momorin @momorin_cloverZ

2期2話のテーマは曲づくり。2年生がはじめて曲をつくった1期2話を思い出させます。作詞の千歌、作曲の梨子、衣装の曜と、2年生の3人がAqoursの頭脳ともいえるトライアングルを担っています。Aqoursはそもそも、学年に沿って、ある種の偏りを抱えてきたわけです。#lovelive pic.twitter.com/BBSH2BYZWq

2017-10-26 16:39:19
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そして曲づくりをみんなで手分けするモチーフは、μ'sの2期2話を思い出させます。スランプに陥ったμ'sの頭脳3人を助けるユニット作戦。これがじつにバランスのとれた三等分だったのに対して、もともと学年という枠組みが強かったAqoursの戦略は、大きく異なりました。#lovelive pic.twitter.com/5F5CGPA2le

2017-10-26 16:46:26
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ふたつの曲を制作しなければならなかったために、作詞・作曲・衣装をそれぞれ担う必要があった。Aqoursの頭脳たる2年生3人と、1・3年生6人という、あまりにも不平等なふた手に分かれたわけです。6人のグループはまさに真ん中の背骨が抜けてしまったようにさえ思えます。#lovelive pic.twitter.com/LUi9zs3tuT

2017-10-26 16:52:03
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2期2話の課題「二項対立」

 ― 1年生と3年生の違い

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1年生と3年生は、Aqoursのなかにある「違い」を象徴していると感じます。その違いこそが2期2話の核ですが、まず明らかに言えるのは、旧Aqoursとしても活動してきた先輩の3年生と、新Aqoursを象徴する後輩の1年生という、スクールアイドルの当然の違いです。#lovelive pic.twitter.com/yi5qgWlreE

2017-10-26 17:02:22
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印象的だったのは、旧Aqoursと新Aqoursをつなぐ存在としての黒澤姉妹でした。旧Aqoursの衣装をふたりで担っていた事実、そしてルビィがいまメンバーに加わっている事実は、過去といまをつなぐかのようです。このふたりが1年生と3年生を架橋する要となりました。#lovelive pic.twitter.com/D5oROUkn7g

2017-10-26 17:07:33
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1年生と3年生の違いに焦点が当てられ、たとえば1年生が3年生さながら強い主張をもっていること、3年生が1年生さながら無邪気さをもっていることのように、1年生のオトナっぽさや3年生のコドモっぽさの発見に、それぞれの個性的な魅力が立ち上がる場面がたくさんありました。#lovelive pic.twitter.com/kvjd22RDaR

2017-10-26 17:21:00
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 ―「二項対立」という構図

momorin @momorin_cloverZ

花丸が掲げた「無」はとても興味を惹かれる言葉だったとは思いますが、ここに仏教という強すぎる思想の背景を読み解こうとするよりも、むしろ2期2話の物語にとってとても重要な対比の構造のひとつなのだと受け取りました。何より、仏教のことなど誰もよくわかっていないわけです。#lovelive pic.twitter.com/Qb2N2sbjPm

2017-10-26 17:30:34
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2期2話の重要な対比とは、言うまでもなく1年生と3年生の違いです。ダイヤの言葉を借りれば「インドア/アウトドア」。このように、1年生と3年生の違いを、いろいろな二項対立へとうまく整理して、上手な対比の構造をつくったところが、2期2話の物語の核心だと思っています。#lovelive pic.twitter.com/B9zFot1Csa

2017-10-26 17:35:42
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「すべてが無いのではなく、無という状態が有る」という花丸の無の説明からは「無/有」という二項対立が浮かびます。これに善子は「漆黒の闇」を重ねてさらに「光/闇」という二項対立を示します。2期2話とはまず、1年生と3年生の対比をとおして「二項対立」を描く物語でした。#lovelive pic.twitter.com/ZyCdZ1ecxl

2017-10-26 17:47:02
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