【ラブライブ!サンシャイン!!】2期2話感想まとめ。― 内と外をつなぐ雨漏りと想像力

2期の各話を観た感想を、毎週まとめていきます。放送されたその当時にしか抱けない想いを大切にして、言葉にして残しておきたいと思っています。みなさんの振り返りの糧になれば幸いです。 【見出し】 ◆「100」という目標  ・数字だけでは表せない奇跡 続きを読む
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momorin @momorin_cloverZ

もちろん花丸の無の説明は「無/有」という二項対立を浮かび上がらせながらも、それがじつは重なり合っているのだ、ということをも教える、深い言葉です。それはまさに2期2話の結論を先取りして示唆するものだったわけですが、その話はもう少し先まで保留しておきたいと思います。#lovelive pic.twitter.com/HkvCgDcOzF

2017-10-26 17:50:13
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 ― コミュニケーション不足が問題?

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「インドア/アウトドア」「無/有」「闇/光」「黒/白」。1年生と3年生の違いを、こうした「二項対立」の構図にして対比を描き出した2期2話。ルビィの言うように「曲づくりは信頼関係」だとしたら、いかにしてその違いを乗り越えていくのか、ということが模索されていきます。#lovelive pic.twitter.com/ebwOeuEiF0

2017-10-30 19:54:01
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1年生と3年生をつなぐ位置を担う黒澤姉妹。ダイヤは「決定的にコミュニケーションが不足しているのかもしれない」と語ります。1年生と3年生の二項対立を「コミュニケーション」で、つまり言葉を交わしてよくわかりあうことを目指すことによって乗り越えようとしていくわけです。#lovelive pic.twitter.com/99MrGzU06i

2017-10-30 19:57:35
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しかし「コミュニケーション不足が問題だ」と言いながら、ドッジボールで遊んだり、読書してくつろいだり、ほとんど会話をしようとしません。いわゆる「コミュニケーション」、つまり「話す」だけではダメだ、ということを、1年生も3年生もなんとなくわかっていたんだと思えます。#lovelive pic.twitter.com/bVYIAN02OJ

2017-10-30 20:10:34
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本当にコミュニケーション不足が問題ならば、じっくり話す場をつくれば済む、と考えるのが普通です。しかし、1年生と3年生の違いを乗り越える術は、そういうことではなかった。一緒に遊ぶこと、一緒にくつろぐこと。ズレを感じながら一緒に過ごすということが大切だったわけです。#lovelive pic.twitter.com/dkWtVXkuYY

2017-10-30 20:16:43
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 ― 違いをわかりあうために一緒に過ごす

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一緒にお風呂に入る試みも、ダイヤが期待したように、コミュニケーションを図る機会にはなりませんでした。結局1年生と3年生は、じつはずっとコミュニケーションを図ろうとすらしていません。でも、ただ「一緒に過ごす」ということが、何かに気づかせてくれる場合があるわけです。#lovelive pic.twitter.com/jEhFbhvvmc

2017-10-30 20:23:05
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一緒に屋外で遊び、一緒に屋内で読書し、一緒にお風呂まで入って、果南は「より違いがはっきりしただけ」とつぶやきます。自分はむしろそれこそが大切だったのだと感じます。一緒に過ごすことで、違いをよりはっきりと感じあう。コミュニケーションとは、そもそもそういうものです。#lovelive pic.twitter.com/369NPrNmle

2017-10-30 20:29:35
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ダイヤは、1年生と3年生のズレをコミュニケーション不足のせいだと考えました。でもコミュニケーションとは、たとえば話し合ってひとつの答えに合意することだけではありません。曲づくりをする6人にまず必要だったのは、ズレをよくわかりあうコミュニケーションだったわけです。#lovelive pic.twitter.com/WUTgwVMOsY

2017-10-30 20:35:25
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 ―「白黒どっちやねん!」

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では、二項対立を抱える1年生と3年生が、より違いがはっきりしたなかで曲づくりをするにはどうしたらいいか。そのヒントが、お風呂のシーンでさりげなく触れられていたことが印象的でした。それは「暗黒ミルク風呂」。このお風呂は「黒/白」という二項対立をあわせもつ存在です。#lovelive pic.twitter.com/pvEKj5shJV

2017-10-30 20:39:32
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「黒/白」をあわせもつ暗黒ミルク風呂に対して、6人は「白黒どっちやねん!」と声を揃えてツッコミます。相反する二項対立を含みこんだ、まさにどっちやねん!な存在。二項対立を抱えている1年生と3年生がこれから進むべき方向を、ほんの少しだけ予感させる描写だと感じました。#lovelive pic.twitter.com/TI97RghPEN

2017-10-30 20:46:44
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「雨漏り」が教えてくれた答え

 ― 古いお寺という非日常な空間

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雨のなか、6人はお寺に駆け込みます。昔から困ったときはお寺に駆け込むものですが、雨やどりの場所がお寺だった意味も、あえて仏教という背景からは外れて考えてみたいと思います。なぜなら、仏教のことも「無」のこともよくわからないままに、6人はともに何かを感じたからです。#lovelive pic.twitter.com/NJugZZ2bZG

2017-10-30 20:54:08
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古いお寺の屋外は大雨で閉ざされ、屋内にも電気はなくろうそくの灯りだけ。不気味な雰囲気が支配するこの空間は、たとえば1年生も3年生もともに怖がるように、これまで日常で明らかになった二項対立の違いを越えて、感情を共有してつながりうる非日常な場になりはじめていました。#lovelive pic.twitter.com/fXJHO6jZ5D

2017-10-30 21:04:36
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ちなみに、不気味な場所で物音がして恐る恐る近づいてみたら「なんだネコか…」という展開は、その直後に本当に何か大変なことが起こる前フリとして、定番の恐怖演出です。怖がりの果南をとおして、このお寺が、何が起こるかわからない不安定な舞台であることを感じさせてくれます。#lovelive pic.twitter.com/fOccdEoY6F

2017-10-30 21:11:04
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頼みのろうそくの灯りが消えると、一瞬で暗闇に包まれ、悲鳴が響く。雨のなかでこのお寺は、光のチカラを強く感じる場でありながら、同時にそれが失われたときの闇のチカラを強く感じる場でもある。1年生と3年生に重ねられていた「闇/光」という二項対立が共在している空間です。#lovelive pic.twitter.com/FOPZ8YGiXQ

2017-10-30 21:17:40
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 ― 雨ではなく「雨漏り」だった

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「いったいわたしたちどうなっちゃうの?」「全然かみあわない」「そんなに違うのかな」。曲づくりに絶望する6人に降ったのが「雨漏り」でした。この雨漏りこそが、2期2話のテーマであった1年生と3年生の二項対立という問題を解決し、曲づくりへの答えを教えてくれたわけです。#lovelive pic.twitter.com/M0tOhM6nOS

2017-10-30 21:25:26
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スクールアイドルにとって「雨」は、ネガティブなものの象徴として描かれてきた。それは揺るぎないと思っています。たとえば味方になってくれるとか、雨はそんな簡単な存在ではなくて、やっぱり牙をむくことがたくさんあって、言うことを聞いてくれないやっかいな相手だと思います。#lovelive pic.twitter.com/Ng0jJEVe97

2017-10-30 21:35:26
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そんなネガティブの象徴であるはずの雨が、絶望のなかの6人にメロディを授けてくれた。このとき重要だったのは、6人に降ったのが「雨」ではなく「雨漏り」だったことなのだと思っています。「雨漏り」は、2期2話の答えとなるたくさんの意味を重ねて持っていたのだと感じました。#lovelive pic.twitter.com/xptbNbvEDX

2017-10-30 21:41:21
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 ―「インドア」×「アウトドア」=「雨漏り」

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雨ではなく「雨漏り」だったからこそ、雨は6人にメロディを授けてくれた。まず雨漏りは、6人に共同作業をもたらしてくれました。雨漏りを受け止めるために、バラバラだと感じていた6人が一緒に動きだす。それは、一緒に過ごすだけだったこれまでから、さらに一歩前進しています。#lovelive pic.twitter.com/rAYQNgYQv2

2017-10-30 21:59:13
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