日本人と桜

春度が高いので、日本人と桜についてつぶやいてみました。
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ひすい(◕‿‿◕) @hisuipanda

気温と関係なく世間の春度が高いので桜について少しつぶやいてみようかな。原典はだいたい『図説・花と樹の事典』です。

2010-03-29 21:47:55
ひすい(◕‿‿◕) @hisuipanda

桜というと日本なイメージですが、結構広く分布しています。ロシア文学でチェーホフの「桜の園」があります。ロシアにも桜と呼ばれるものはあります。ただし、ロシアでは花を愛でるわけではなく、桜桃(Cerry)にしか興味を示しません。

2010-03-29 22:05:07
ひすい(◕‿‿◕) @hisuipanda

ヨーロッパの桜はセイヨウミザクラという種で、さくらんぼのための果樹として見られているからだ。欧米キリスト教文化においては、さくらんぼは聖母マリアの象徴とされている。イギリスではさくらんぼを使った恋占いもあり、果実を中心とした文化が存在している。

2010-03-29 22:44:43
ひすい(◕‿‿◕) @hisuipanda

一方日本では、神代より桜の花、桜花が好きな民族だ。これは農耕民族としての日本人が桜の中に神を見ていたからだ。桜の由来の話をを少しすると、多数ある中で個人的に興味深い説としてサ(田神)のクラ(座)という解釈がある。

2010-03-29 22:49:25
ひすい(◕‿‿◕) @hisuipanda

これは、春になると山から神が里に降りてきて、山神から田神となり、秋になり収穫を終えると山へ帰るというイメージだ。桜は降りてきた山神の依代として見られ、神の訪れ、つまり耕作の時期を告げるものだった。そこから当然呪術的なイメージへと派生し、桜に関する多くの行事や祭りが生まれた

2010-03-29 22:56:30
ひすい(◕‿‿◕) @hisuipanda

お花見も起源をさかのぼれば、古代の豊穣祈願の祭りへとたどり着く。直接的な観桜の会としては、平安貴族の風流な遊びだった。しかし、万葉集の時代では桜よりも梅のほうがもてはやされた。これは中国文化を積極的に取り入れたためであると思われる。

2010-03-29 23:05:08
ひすい(◕‿‿◕) @hisuipanda

平安時代になると、貴族たちが桜狩を行うなど桜は見直される。武士道と関連付けられる散りゆく桜の「潔さの美」もこのころに生まれたイメージだ。貴族社会からの武士社会への移行に伴い、桜が日本人の感性に与えた影響は大きい。以降この象徴性は日本人に染み付いているといっても過言ではない。

2010-03-29 23:13:49
ひすい(◕‿‿◕) @hisuipanda

日本で古来より親しまれてきた桜はヤマザクラで、日本と朝鮮にしか分布しない。現在主流のソメイヨシノの元になったエドヒガンは日本原産だ。ヒカンザクラなどは中国やヒマラヤなどにも自生するが冬の花だ。ミザクラの花は色が白なので、桜色の桜を春のこの時期に楽しめるという日本の風土が根底にある

2010-03-29 23:36:10
ひすい(◕‿‿◕) @hisuipanda

まとめると、日本の桜種の独自性、春の訪れと桜の開花のリンク、八百万の神信仰、中国との隔たり、日本の武士社会といった要因から、日本には桜花を愛でるという精神性が強く根付いたのではないか。以上桜の季節なので、桜についてつぶやいてみました。

2010-03-29 23:42:54