『試験に出る英語』に物申す!

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uroak_miku @Uroak_Miku

1)『試験に出る英単語』の著者による、有名な持ちネタを紹介します。「She always photographs well. 」これを訳せるかな?ネタです。皆さん挑んでみてください。検索OKね。

2017-11-21 22:05:15
uroak_miku @Uroak_Miku

2)「彼女はいつも写真の腕がいい」では✖で「彼女はいつも写真写りがいい」が◯、というのが森先生のオチ…なのですが実はこれも✖なんですね。英文は間違っているわけではないけれど、英語学習者には好ましくない例文です。なぜかわかるかな。

2017-11-21 22:09:11
uroak_miku @Uroak_Miku

3)「always」は取ってしまった方がいい。「She photographs well.」(彼女は写真写りがいい)にする。「She teaches English.」(彼女は英語の先生だ)と同じで、動詞の現在形は形容詞的ニュアンスになるのです。

2017-11-21 22:11:15
uroak_miku @Uroak_Miku

4)「She always photographs well.」だとどうして✖にちかい△なのか。それはですね「always」にはネガティヴな匂いがあるからです。「どんなときだって」のニュアンス。逆境だったりまわりから白い目で見られても、ぐらいの感覚。

2017-11-21 22:13:11
uroak_miku @Uroak_Miku

5)「She always photographs well.」の正しい訳は「あいつはいつだって写真写りだけはいいんだ」ですね。これなら「always」のニュアンスが出せる。森一郎先生、たぶんこのことを知らないで日比谷高校で英語を教えておられたんだと思います。

2017-11-21 22:14:40
uroak_miku @Uroak_Miku

6)もうひとつ、彼はこんな難文クイズを出しています。「A servant announced a visitor, whom I had shown in my study.」 訳してみてください検索OK。

2017-11-21 22:15:53
uroak_miku @Uroak_Miku

7)「従者が客の到来を告げ、私は書斎に迎え入れた」。「whom I had shown」がトラップです。これは「I had the visitor shown」を関係代名詞にしたものであって「had shown」つまり過去完了ではないよーんという英文です。伊藤和夫もこういうひねり英文よく参考書に載せていました。

2017-11-21 22:18:31
uroak_miku @Uroak_Miku

8)しかーし、ネイティヴチェックにかけたらほぼ確実にこの英文は赤が入る。「A servant announced a visitor and I had him shown in my study.」と直される。「whom」ではなく「and」、そして客については「him」か「her」に。

2017-11-21 22:23:05
uroak_miku @Uroak_Miku

9)「来客だというので、従者には私の書斎に案内させた」くらいかな。来客の性別はもうわかっているはずだから「whom」で逃げずに「him」か「her」にする。

2017-11-21 22:25:58
uroak_miku @Uroak_Miku

10)この本からの引用です。roudai.exblog.jp/6272155/ 初版は1964年。『試験に出る英単語』がこの3年後にデビュー。

2017-11-21 22:29:42
uroak_miku @Uroak_Miku

11)実際に大学入試か旧制高校入試に出題された英文のようですが、出題者おそらく「always」のニュアンス知らないで何か小説から引っ張ってきたのだと推察します。

2017-11-21 22:30:55
uroak_miku @Uroak_Miku

12)大学入試の英語問題は、今はどうかわからないけれどこの時代は英文科の先生が作っているはずです。高尚なエッセイや文学作品を引用したがる。英文学専攻なんだから英文学万歳大英帝国万歳な自画自賛系英文を使いたがる。『英文標準問題精講』あたりにぎっしり詰め込まれている系の英文。

2017-11-21 22:36:37
uroak_miku @Uroak_Miku

13)文学系だから会話的ニュアンスはよくわかっていない。「always」ひとつわかっていなかったりする。それで先の妙な英文を平然と試験問題に使ってくる。皮肉ってる英文だと出題者はわかっていなくて、受験生もわからないし、受験参考書を書き上げる方々もわからないまま掲載して解説する。

2017-11-21 22:38:33
uroak_miku @Uroak_Miku

14)森先生は徹底して受験英語のプロフェッショナル。あの和田秀樹もその姿勢を賞賛していました。大学入試(そして旧制高校入試)の英文を明治からどっさり読み込んで、試験で好んで出されるトラップ、頻出ではないけれどこれを知らなかったら英文全体がわからなくなる抽象英単語を抽出。

2017-11-21 22:40:31
uroak_miku @Uroak_Miku

15)英語が閉じていくわけです。ネイティヴとのコミュニケーションは辺境外に追い出され、日本人の入試作成者と日本人の受験生と日本人の英語教師の三者が巨大なまゆのなかで回り続ける。

2017-11-21 22:42:14
uroak_miku @Uroak_Miku

16)まゆのなかを回り続けるうちに腐りだす。 pic.twitter.com/t6UpM12u3t

2017-11-21 22:53:25
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uroak_miku @Uroak_Miku

17)私もこのまぬけなマトリックス空間のなかで育てられたひとり。ひょんなことでネイティヴとやり取りしないといけなくなって、学校英語を学びなおしたのですが、どうも使い勝手が悪い。相手を理解することはなんとかできても、自分をわからせるのが難しい。ニュアンスがうまく伝わらない。

2017-11-21 22:56:21
uroak_miku @Uroak_Miku

18)これを読んだときはページをめくるたびに赤面。あったあったなネタ満載だったから。日本の乗用車メーカーの男子社員がデトロイトにとばされて現地スタッフをつたない英語で引っ張っていくお話。ヒロインは二人。どっちもけなげなぶん、主人公のおまぬけ英語が際立つの。amazon.co.jp/dp/4816358080

2017-11-21 22:59:08
uroak_miku @Uroak_Miku

19)USA育ちの男の子が日本の中学に転入して、学校英語にも級友たちにもなじめずリンチの対象になって結局USAに「帰国」するというドラマが昔ありました。あれは再放送で視聴したのかな。とても印象的でした。リンチされる彼と、する側の両方に感情移入。

2017-11-21 23:14:57
uroak_miku @Uroak_Miku

<将棋>藤井四段が50勝 中学生棋士最速の10カ月29日(毎日新聞) - Yahoo!ニュース headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171121-… @YahooNewsTopics

2017-11-21 23:17:17