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向井先生が語る「「家計」の寓話」

「国の借金1000兆」を恐れる必要がない理由の解説。せっかくなのでまとめました。
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ときわ総合サービス研究所 @tokiwa_soken

「政府よりも大きなバランスシートを持つ金融機関と家計・企業によって、この1000兆円規模の国債(政府負債)の多くが「資産」として保有されている。つまり、政府は借金しているが、一方で日本人が「国債という資産」を保有していることになる」 toyokeizai.net/articles/-/197…

2017-11-21 10:46:16
mukaifumio @KitaAlps

1 政府の借金は一世帯当たり2千万円を超えたのだそうです。やっぱサイズを小さくするとわかりやすさが突出するようで、国の借金を「家計」当たりに喩え て「大変だ感」を出す財務省のPRが半端なく強力です。そこで、反緊縮派の・・というか、もっとまともなマクロ的『家計』の喩えを考えてみました

2017-11-23 08:47:38
mukaifumio @KitaAlps

2 さて、日本経済全体を一つの家計になぞらえてみよう。この家計の構成は、まず、長男は、学校を卒業して様々な製品を作る工場を自営している。長女 は、大学生としよう。次に父は大学を経営しているとしよう。父の大学の学生は、この家の長女だけとする。母は、高齢者介護施設を自営している。

2017-11-23 08:48:34
mukaifumio @KitaAlps

3 祖父は、母の介護施設の唯一の入所者だ。祖母は農業をしていて、農産物の販売先は、ほぼこの家庭だけだ。父、母と長男は、食事をするために祖母から農産物を買い、長女を大学に通わせ、祖父を介護施設に入所させるために、収入の一部を家計に拠出している。この拠出金は、国になぞらえれば税金だ。

2017-11-23 08:49:19
mukaifumio @KitaAlps

4 長男は、他の家庭に製品を販売しているが、この家庭も他の家庭から様々な製品を買っていて、他の家庭との売買の差額はバランスしている(プラマイゼ ロ)としよう。祖母の農業も同様だとする。これを国に置き換えれば、他の国との間に貸借り無し、つまり、経常収支がバランスしていることになる。

2017-11-23 08:50:19
mukaifumio @KitaAlps

5 このとき、この家庭は他の家庭から借金する必要がないし、逆に貸付ける必要もない。国で言えば経常収支がバランスしてるので、必然的に他の国への貸付 (投資)もない。これは金融収支+外貨準備増減もバランスしていて、黒字も赤字もないということだ。こうしたシンプルな家庭を中心に考えよう。

2017-11-23 08:51:00
mukaifumio @KitaAlps

6 取りあえず米国の共和党的な『減税』が行われる状況を考える。ある日、父は、家計への拠出額を減らして、他の家庭が生産している財や サービスを自由に買って、生活の充実や大学運営の充実に使いたいと思い、父と母の拠出額を半分に減らす(いわば減税の)相談をしたところ、母も同意したと する。

2017-11-23 08:51:34
mukaifumio @KitaAlps

7 父と母は、減らした拠出分を、他の家計が生産した財やサービスの購入に使ったとする。これで父と母は豊かな生活が出来る。一方、家計の予算が減ったので、大学へ行っている長女の学費か、介護施設に入っている祖父の介護料負担のいずれかを減らす必要がある。ここでは長女が大学をやめたとする。

2017-11-23 08:52:28
mukaifumio @KitaAlps

8 すると、父の大学は学生がいなくなるから、大学は廃校となって父の収入はなくなり、家計への拠出金の負担も出来なくなる。家計の規模は更に縮小する。 まあ、大不況か恐慌であり、この家計は崩壊である。原因は、家計(政府)の規模縮小(教育予算の縮小)で、教育サービスの需要が低下したのだ。

2017-11-23 08:53:08
mukaifumio @KitaAlps

9 ここで家計崩壊を防ぐ方法は、第一には減税しないことだが、外にも方法はある。父や母が、拠出金を減らす代わりに、減らした額と同額を家計に貸し付ければよいのである。その代わり、家計は、借用証書を発行する。父と母は、家計発行の債券(借用証書)を取得する。これは金融資産の増加である。

2017-11-23 08:53:40
mukaifumio @KitaAlps

10 問題は、父と母はこの貸付けに同意するかだ。しかし、貸付けしない場合の大不況、恐慌を知っているなら、同意するだろう。また、そもそも減税しても他の家計等から特に買いたいものがない場合も、減税で余ったお金を使わずに貯蓄しているだろう。であれば、貸し付けに同意するだろう。

2017-11-23 08:54:43
mukaifumio @KitaAlps

11 祖母には資産(預金)があるので、父と母は必要があれば、その借用証書を祖母に売って、得たお金で、欲しい物を買うことも出来るから、父母が持っている金融資産は、お金として自由な用途に使えるお金に見える。しかし、その借用証書を買った祖母は、その分だけ、他の用途に使える金は減少する。

2017-11-23 08:55:20
mukaifumio @KitaAlps

12 使えない主体は入れ替わるが、その借用書を受け取ったり買い取った家庭内の誰かは、それを好きな用途には使えない。この家庭全体としてみれば、常に、この借用書の金額分だけ、他の用途には使えない。それは家計(政府)の用途に使われているのだ。それは税金と同じだ。

2017-11-23 08:55:51
mukaifumio @KitaAlps

13 個々にみると(ミクロ)、借用証書は売ればお金に換えられるから、一見、お金と一緒に見えるが、マクロでは誰かが他に使えない。つまり、税(拠出金)と 国債(借用書)は、マクロでは使えないという意味で等価だ=「等価定理」の成立である。これは「将来の増税を予想」する必要もなく成立する

2017-11-23 08:57:01
mukaifumio @KitaAlps

14 さて、このとき、家計は、拠出金の減額以前と同様、不足する分を父と母から借入れることで、家計の支出規模を維持でき、長女も大学に通える。したがって、父の大学も順調であり、父は家計に拠出金を出し、さらに貸し付けもできる。家計も順調であり、万々歳である。

2017-11-23 08:57:34
mukaifumio @KitaAlps

15 だが、家計は、いつかはこの借入金を返済しなければならないだろうか。まず、この借用書は家庭内の誰かが持っているはずだ。仮に、その借用書が他の家庭にわたっていても、この家庭と他の家庭間には差引で貸借りが無いのだから、必ず同額の他の家庭への貸付金があり、それと交換で買戻しできる

2017-11-23 08:58:23
mukaifumio @KitaAlps

15B つまり、返済の問題は、この家庭内で考えればよい。・・・これは、4で書いたように、他の家庭との支払い-受け取りがバランスしているという仮定による。

2017-11-23 09:00:34
mukaifumio @KitaAlps

16 問題は、父母は返済を望むかだ。仮に返済される場合、父母の借用書という金融資産が減少して同額現金が増えるだけだ。現金の使い道は、主に他の家計 の生産物の購入になる。一方、返済以外の家計の支出は大幅減少になるので、長女と祖父は大学や介護施設をやめて父母の大学や施設は閉鎖である。

2017-11-23 09:01:19
mukaifumio @KitaAlps

17 父母が賢ければ、家計から父母に借入金が返されると、自分の大学や介護施設の利用が減って、収入が激減することを知っているから、すぐに返せとは言わない。‥父と母が十分に賢ければ(合理的であれば)だ。

2017-11-23 09:01:43
mukaifumio @KitaAlps

18 返さなければどうなるだろうか。どうもならない。この貸借りは、家庭内だからだ。返すと家計と家庭が崩壊すると知っていれば誰も帰せとは言わないだろう。だが、これを他の家庭から借りていれば、まったく違う。他の家庭は、返済されることで、自分たちの家庭が大不況になることはないからだ。

2017-11-23 09:02:33
mukaifumio @KitaAlps

19 この家庭が他の家庭から借金をしていないということは極めて重要だ。他の家計に借金をしていないということは、父母が家計に貸付けるお金は、その家庭自身(父母)が自ら稼いだお金でまかなえているということだからだ。

2017-11-23 09:03:02
mukaifumio @KitaAlps

20 これが、父母が稼いだお金で家計が必要な借入金を賄えなくなると、この家庭は他の家庭からお金を借りて家計の不足を賄うようになる。これは持続可能ではない(例えばギリシャ)。日本政府は、巨額の借入をしているが、日本はこういう状態とはほど遠く、安定している。安定の条件は次で述べよう。

2017-11-23 09:04:05
mukaifumio @KitaAlps

21 安定しているとき、父母が返せと言わないかぎり、家計はどれだけでも借入金を拡大し続けることができる。その重要な要件は、この家庭が他の家庭か ら、借入をしていないことだ。他の家庭への貸付けがあるなら、それと他の家庭からの借入を相殺して、他の家庭への貸し付けが上回っていればOKだ

2017-11-23 09:04:42
mukaifumio @KitaAlps

22 ここでは、「家計」と「家庭」を区別していることに注意しよう。「家計」を「政府財政」とすれば、「家庭」は「日本経済」である。家庭が他の家庭から借入をしてる状態を日本経済に引き延ばすと、「日本が海外に持っている資産額ー海外の国が日本に持っている資産<0」という状態だ。

2017-11-23 09:05:39
mukaifumio @KitaAlps

23 これが、どの方向へ動いてるか、減ってるか増えているかは、経常収支でわかる。経常収支が黒字なら、国際収支の恒等式により、金融収支+外貨準備が増加しているのであり、日本の海外資産が(海外の国が日本にもっている資産よりも)差引で増加してることがわかる。実は日本は極めて安定してる。

2017-11-23 09:06:39
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コメント

言葉使い @tennteke 2017年11月23日
資産てのは自分で最低限維持費くらいは稼げるものであって、維持費を持ち出しで持ってこないといけないものは負債です。高速道路はガソリン税などで維持しないといけないものだが高速道路自体が税収のもとになっている面があるので資産といえるかもしれないけど、人通りが少ないところの歩道橋や付属エレベーターは負債ではないか。
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言葉使い @tennteke 2017年11月23日
また資産てのは売る必要に迫られたとき、即時、購入価格くらいで売れなければ意味がない。買い手が見つからなくてなかなか売れなかったり安値で買いたたかれるものは資産とは言えない。
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言葉使い @tennteke 2017年11月23日
また国の財政を加計で例える人って、日銀の存在をどう見ているかが問題。
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ゲバラシャツを着た文化左翼のボブ @hnakatsu1977 2017年11月25日
「国の借金1000兆円」を恐れる必要がない理由の解説というよりは危険であることの解説にしか思えませんでした。
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ゲバラシャツを着た文化左翼のボブ @hnakatsu1977 2017年11月25日
[9]に「家計は、借用証書を発行する。父と母は、家計発行の債券(借用証書)を取得する。これは金融資産の増加である。」とありますが、金融資産が、設備投資等の生産力強化に使うための引当としての資産増加ではなく、徴収逃れしただけで増加してしまうのはリスクの増加でしょう。
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ゲバラシャツを着た文化左翼のボブ @hnakatsu1977 2017年11月25日
家計への債権は、1期分なら[11][12]にあるように売却することもできそしてそれは税金を徴収するのと同じような効果があるかもしれませんが、10期、20期と積み重なって債権が膨れ上がってしまった場合はどうでしょうか。
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ゲバラシャツを着た文化左翼のボブ @hnakatsu1977 2017年11月25日
父母の家計への貸付はその世帯収入の何倍にでも膨れさせることは可能でしょうが、その貸付の価値は額面通りの資産価値はなく実質的には世帯収入で返済可能な範囲までしかないでしょう。
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ゲバラシャツを着た文化左翼のボブ @hnakatsu1977 2017年11月25日
保有している資産の価値が本当はそれほどなかったと判明してしまうことを、バブルの崩壊と呼ぶのではないでしょうか。この寓話に登場した父母ですが、本来徴収されるべきところを貸付にしたように自分個人の資産を保持する欲が強いように思われます。そのような人々が返済を求めることも売ることもできない債権をずっと保持しつけるでしょうか。生産を担っている長男、父、母、祖母の誰かが重病になったり事業が立ち行かなくなった危機的なときに、自分だけ資産の確保に走るのではないでしょうか。
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