文化庁京都移転記念シンポジウム(2017/11/30 イイノホール)

速記メモで、守護や発話者を含め前後の発言が混ざるなど、内容に保証はできませんが、実際の発言の文脈についてのお問い合わせは記憶の限り正確に返答するよう心掛けます。
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松尾「見たものと架け橋ができると、感覚的に色々なものが入ってくるようになる。文楽も人情ものは子供にとってはつらいところがある。また成長過程に合っていること、自然に触れて土の香りに触れることなど、そうしたことは家庭の教育に寄るところが大きい」

2017-11-30 14:34:50
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近藤「日本人の自然というものについての考え方、自然の美しさ感性広がりを自分の一部として、敏感に感じていくというところが、品位や節度という考え方にもつながっていくというところがある。西欧的な人間中心主義が科学の発達を産んだが、日本では1本の針でも針供養をする素晴らしい誇るべき感性」

2017-11-30 14:37:10
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近藤「今日の中身の濃い話で、感性を教育や過程で伝えていき、言語化し、それを伝いていくという道筋は見えたが、文化庁の京都移転はどう活かせるか。それぞれの方に注文をつけていただきたい、提言していただきたい」

2017-11-30 14:38:43
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村田「地域文化創生本部は祇園の近くにあるので 祇園でたくさん遊んでもらって京都の料理屋を次から次に行ってもらうのがいいと思う」近藤「確かにそう思う。新聞記者の方には大目に見ていただきたい」

2017-11-30 14:39:58
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ブラウン「京都の歴史を振り返ってみると、平安京は国内外の全ての人が集まって作って、それから各地の若者が集まって技術やおもてなしを学んで帰る場所になった。つまり本質は教育の場、それを忘れず、重視していくことが必要」

2017-11-30 14:41:25
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松尾「周りに海外に行く人も多いが、留学すると戻ってきて人脈が途絶えてしまって仕事がなくなるといって留学しない人も多い。また東京は生活費があまりに高くて文化、ゆとり、自然を感じる余裕がない。京都はそれぞれ身の丈にあった精神的なゆとりを感じれるようなものを持っている気がする」

2017-11-30 14:43:03
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松尾「海外に行っても京都に戻ってきて活躍できる場ができるといいなと思う」

2017-11-30 14:43:32
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長谷川「最近フランスのキュレーターが面白いことを言っていた。温故知新というが、それは古いものを見て評価するだけではなく、古いものの立場から見て新しい物を見て、良いものかどうか問い直すという今の世界の潮流とも合致する」

2017-11-30 14:45:07
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長谷川「外国の方に先の戦争といって応仁の乱だというと喜ぶが、そういう違った時間の流れがあるということが価値。京都に家があるが、床屋と蕎麦屋は変えたことがない。いつもそこにある。古い立場から新しいものを見るという場としていい」

2017-11-30 14:46:32
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長谷川「名前は言えないが海外でも名前が知られて活躍しているアーティストやクリエイターが、震災も契機にたくさん京都に引っ越してきている。若い人にはもっと展覧会が欲しいとか刺激がほしいという声もある。一気に文化中心地ができるというより街中の文化イベントをうまく組織できれば良い形に」

2017-11-30 14:47:55
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長谷川「美術館やアートセンターをたくさんつくるとか大型イベントで旗を振るいうよりも、文化庁が、分散型の豊かさを広めて行く。京都で行われている静かに色々なものを拾い上げて行く、小さいプロジェクトのモデルを作っていくというのが良いと思う。それが各地に交換されて行くような」

2017-11-30 14:49:46
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近藤「文化庁の人にも聞いてほしい。 さて、駆け足で話をしてきたが、もう一度節度と品位ということ、巧み・匠ということでもあるが、自然の中にあって慈しみながら恵みを受け取り、見えないところまでも凝りに凝って自分の技術を発揮するという精神。西洋のキャッチアップに無理が生じてきた中で」

2017-11-30 14:52:27
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ブラウン「文化庁の移転ということで期待するなら、匠・巧みとは何かを議論して見るといいと思う。物事をよく見る、物事を特別にする、見えないところを見る、そうしたことはみんな興味があるので、自分の中にある巧みを見つけてシェアするということが良いと思う」

2017-11-30 14:53:54
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近藤「先日MOA美術館で大英博物館のニコルルマニエールさんが日本の技術をどう売るかというシンポで言っていたが、日本で「伝統工芸品」というとすぐに受け入れられるが、英国では展覧会に際してどういうテーマコンセプトを設定するか調査会社に調べさせる 伝統も工芸もダメ。」

2017-11-30 14:55:49
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近藤「そういう言葉を使うと観客がこない。それでクラフティングビューティーというタイトルにしたと言っていた。」

2017-11-30 14:56:34
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長谷川「確かに海外ではクラフトはアートの下に見られるしトラディションもダメ。今度パリのジャポニズムの展覧会を手がけるが柴田是真という漆で有名な芸術家を取り上げる。その時海外の人が漆を見て金属かと聞いたことをヒントに、アルケミー、錬金術という言葉を使った。広報会社も喜んだ」

2017-11-30 14:59:02
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長谷川「北斎も人気があるのは伝統的な遠近法と多視点法を組み合わせて、一人の人間として取り組み、神羅万象を取り込んで行くようなアニミスティックな活写などがあるから。そういう本質的な理由をきちんと探り当てて紹介して行くのが重要」

2017-11-30 15:00:31
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長谷川「陶芸も、名物は誰が持っていたかとか箱書がどうだったかと言ったことで価値が生まれて行くが、そのことを現代美術のコンセプチュアルアートとある意味で同じ世界だと言って伝えたりする、巧みの概念もそうしたことを工夫していくことが必要。文化庁もそういうことを推進してほしい」

2017-11-30 15:02:06
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近藤「それぞれのまとめや追加を3分ずつくらい話してほしい」

2017-11-30 15:02:49
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ブラウン「今は日本の大きな転換期にある。植物では何世代か改良種を植え続けると先祖返り現象が起こる 。日本人の若者にも先祖返りと言えるような感性のある少数の優秀な人がいるが、いかんせんパワーがない。食生活と関係があるかもしれない。」

2017-11-30 15:05:21
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長谷川「2日前まで外国人のアーティストと一緒に中国にいた。中国や韓国と比べて日本はユニークで全然違う国だと言われる。感性の強い人にはそれをよく言われる、それは大事にしないといけない。若者の先祖返りの話では、芸大で若い英語ができるキュレーターを育てているが情報収集力がすごい」

2017-11-30 15:07:15
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長谷川「しかし彼らが興味があるのは新潟などのアートの現場に行っている。私は彼らをクラウド世代と呼び、雲が森に戻るという言い方で展覧会のテーマにもしたが、京都がそういう先祖返り世代の人がミームを確認できる場所になるということも考えられる」

2017-11-30 15:08:44
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松尾「昔はお前の音楽は頭でっかちだと言われた 自分たちの心が一番燃えてないと熱量が伝わらない。日本の演奏者のテクニックには感嘆するが イタリアで技術はそこそこだが音楽は立体的に伝わってくる演奏者もいる。そういう感性の国になって行くといいと思う」

2017-11-30 15:10:11
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村田「昨年うちの店に来た女子大生の卒業旅行の人達と話して、なんでこんなにお金かけるのと聞いたら、一番近い外国だという。昨日はご飯うどんだったという。カルチャーショックを受けたという。茶室に連れて行って、椿を見せてどう綺麗か聞いたら、寂しいとか涙でそうとか。寂の感性はまだある」

2017-11-30 15:12:19
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村田「こういう経験で、次の世代にも大きな期待ができると思った。そういうことを日本中に広げていけたらいいなということで、やはり京都に文化庁があるという理由になる」近藤「やはり文化庁職員は祇園に行って和食屋に行けという、先ほどのお話につながりますね」

2017-11-30 15:13:46