吹雪はそういうと、中腰の状態でかがみながら人数を確認し、スコープで場所を確認する。そのデータが磯波のパワーアーマーとデータリンクし、HUDに赤くハイライトされた状態で映る。 『人数は8人、グレネードの合図で乗り込んで撃ちまくって。』 #fallout鎮守府
2018-01-09 02:02:25「えっと、敵はどうやって見分けたらいい?」 『とげとげの服を着てるやつが敵。』 その言葉にうなずくと磯波はミニガンを装填、中腰の姿勢を維持し遮蔽物となるがれきに隠れる。 #fallout鎮守府
2018-01-09 02:02:594人のレイダーがテーブルで戦前の食料を食べながら談笑しており、残り4人は見張りとして奴隷たちの動きを見ている。 吹雪は、談笑している4人のレイダーめがけフラググレネードを投げ込むと、それを空中で爆発させる。 #fallout鎮守府
2018-01-09 02:03:41轟音とともに破片が飛び散り、レイダーの体をずたずたに引き裂く。 「今!」 レイダーたちが驚いている間に磯波はミニガンを構え飛び出すとトリガーを引く。 #fallout鎮守府
2018-01-09 02:04:24一応レイダーもつぎはぎのアーマーは着ているが、5mm弾はいともたやすく薄い防具を引き裂き、レイダーの肉体を吹き飛ばしていく 毎分2000発で銃弾を打ち出すミニガンのマガジンは一瞬で空になり、磯波はからのマガジンを投げ捨て500発入りのマガジンを再装填する #fallout鎮守府
2018-01-09 02:06:01奴隷たちは銃声に驚き、それから周囲に誰もいないことを確認すると一斉に空いたゲートから逃げ去っていく。その中で、1人だけ動じないで吹雪と磯波に近づいてくる奴隷がいる。30代くらいの女性だ。 「貴方たちは……?」 #fallout鎮守府 pic.twitter.com/jpBaHhfaUu
2018-01-09 02:07:34「Vault居住者を助けに来た。ついでにレイダーも殺したけど。」 突撃銃を向けながら吹雪は応答するが、女性は両手を挙げて立ち止まり、そこから話しかける。 「居住者、あの少女たちね。ここ最近連れてこられた。」 #fallout鎮守府
2018-01-09 02:08:26女性の言葉に吹雪は表情を変え、鋭い視線を向ける。 「どこにいるの、居住者は……」 「アップタウンのヘブンと呼ばれてる市庁舎よ。貴方たちが来ることもあの方は知ってた。」 あの方、と聞き磯波は近づくと女性に尋ねる。 #fallout鎮守府
2018-01-09 02:08:58「黒い服を着て、幽霊みたいに白い肌をしてて目が青く光ってた人よ。ここは一時期アッシャーというレイダーの長が管理していたんだけど、反乱が起こった後、体制が弱体化してその合間に入ってきたの。グレネードみたいなものを発射して次々に敵を殺して……」 #fallout鎮守府
2018-01-09 10:30:49黒い服に幽霊みたいな白い肌、磯波と吹雪は真っ先にある敵を思いつく。 「「深海棲艦……!」」 かつては艦娘の敵であり、核戦争が起きる遠因を引き起こした生物兵器。 その片割れがここにいるという。2人は言葉を失ってしまう。 #fallout鎮守府
2018-01-09 10:31:19「あの、大丈夫ですか……?」 「……まぁ、何とかね。」 吹雪は、女性の声にすぐに反応し気のない返事をすると女性に話しかける。 「とりあえず案内して。名前は?」 「ミディアよ。こっち。」 #fallout鎮守府
2018-01-09 10:31:46ミディアは10mm拳銃を取り出し、構えながら崩壊したビル群の合間を通っていく。吹雪と磯波も続くが磯波は不安げに話しかける。 「……深海棲艦、この装備で勝てそう?」 「……どうかな。」 #fallout鎮守府
2018-01-09 10:32:27深海棲艦は艦戦相応の装甲を持っている。話を聞く限りは重巡クラスであり、その場合実質的な装甲の厚さは均質圧延鋼板、普通の鉄板換算で10cmから15cmにも相当する。到底普通の5.56mm弾で貫通できる分厚さではない。 #fallout鎮守府
2018-01-09 10:33:00関節部分や生身部分を狙えれば勝機はあるが、それでもAP弾のような貫通力に優れた銃弾でなければ負傷させることも難しいのだ。 「……足りるかな。」 #fallout鎮守府
2018-01-09 10:33:48吹雪は小声で、誰にも聞こえないようにつぶやく。貫通できそうなのは磯波のミニガンと自分が持っている.44口径のパワーアーマーをぶち抜くほどの銃弾だ。 #fallout鎮守府
2018-01-09 10:34:21前者は継続的に装甲をえぐらなければ効果は薄く、後者はどれほど深海棲艦に効くかもわからない。 「吹雪、大丈夫?」 パワーアーマーのヘルメット越しで顔はわからないが、不安げに磯波が尋ねると吹雪は磯波のほうを向く。 #fallout鎮守府
2018-01-09 10:34:59「いつも通り任せて。何とかするし何とかなる。」 「でも、艤装を取りに行ったほうが……」 「私たちの襲撃が気づかれた以上、移送する準備をされてる。ここで捕まえないと。」 #fallout鎮守府
2018-01-09 10:35:51移送されたら、朝潮と潮がどこにいるかわからなくなる。このウェイストランドで移動手段は限られ、隠れられる場所はたくさんある。 今のうちに親玉を倒しておかないと、潮と朝潮を救うことはできない。3人はヘブンと呼ばれる大きな建物に向かう。 「ここか……」 #fallout鎮守府
2018-01-09 10:36:39正面広場に燃え盛る人のオブジェが設置された巨大なビルのの正面扉を開け、吹雪と磯波は中に入っていく。 「ミディア、もし私たちが倒されたらVault45に連絡して。」 「は、はい。」 冷静に吹雪ハミディアに指示を出すと、ヘブンと呼ばれる建物に入る。 #fallout鎮守府 pic.twitter.com/p7mqc9mEGI
2018-01-09 10:41:26内部は吹き抜けになっており、中2階にミディアに言われたような、黒い衣装に銀髪の女性が立っている。 「ようこそ、楽園に。」 「……重巡ネ級。」 #fallout鎮守府 pic.twitter.com/JVK42No1E0
2018-01-09 10:44:55「どうして、ですか!どうしてあの2人を拉致なんか……」 磯波はミニガンを向けながら答えるが、重巡ネ級は首を振る。 「別に艦娘だろうと何だろうと奴隷で売られた中に混ざってただけ。」 「じゃあ、返してくれます……?」 #fallout鎮守府
2018-01-09 10:53:29「それは無理。このウェイストランドの流儀は力こそすべて。艤装なしの艦娘に渡すものなんてない!」 重巡ネ級は尻尾に着けた20.3cm砲を発射してくる。うち何発かは磯波のつけているパワーアーマーに着弾し、磯波は後ろに吹き飛ばされる。 #fallout鎮守府
2018-01-09 10:53:55「磯波っ!」 吹雪はすぐにホールの柱に隠れ、.44マグナムにクリスタル弾を装填する。 「こいつに掛けるかな……!」 効果が実証されてない上に弾はさほど残ってなく、シリンダーに入れた6発だけだった。 #fallout鎮守府
2018-01-09 10:55:38どれほどの威力があるかもわからない。パワーアーマーは貫通できたが、威力がどれほどかもわからないため万一に備えた6発しか持ってきていないのだ。 重巡ネ級は砲撃を加え、柱を崩しにかかるが吹雪は伏せつつ、ネ級めがけ.44マグナムを発砲する。 #fallout鎮守府
2018-01-09 10:56:09正確に.44口径弾は1発が装甲に直撃し、罅をいれる。しかしホローポイントのように傷口を広げる効果はないようだ。 「っ、面白いものを持ってる……」 ネ級は吹雪めがけ、20.3cm3連装砲から榴弾を次々に打ち出す。 #fallout鎮守府
2018-01-09 10:57:02