- emyuteitoku
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えみゅう提督
@emyuteitoku
私は自分でも気づかない内に、ソルトレイクシティに掴みかかっていた。「――どうして!どうして指揮官は!!!そうやって無神経に他人の領分に踏み込むんですか!」ソルトレイクシティは答えなかった。彼女はただ、自分が誰にどう呼ばれたのか、その事実に目を丸くしていた。50
2018-01-11 00:02:28
えみゅう提督
@emyuteitoku
「どうした!なにしてんだよ!おい!誰か来てくれ!五月雨が変だ!!」「何よ、何かあったの――って、ちょっとどうしたの!」「おお葛城か!丁度良かった、五月雨の様子が変なんだ!」「なんで倒れてるのよどうしたの!?一体何が――」「今さっき変だって言ったろうがこのアホ!」52
2018-01-11 00:04:36
えみゅう提督
@emyuteitoku
何も変わりない。あの時と一緒だ。あの戦いの直前、私が怯え竦んだ時、指揮官は強がって、自分も同じくらい怯えながら、私を励ましていた。同じだ――私が沈んだあの日と同じ。53
2018-01-11 00:07:02
えみゅう提督
@emyuteitoku
私は走った。葛城さんを突き飛ばして、指揮官の命令に背いて、あの忌まわしい入江から、私は逃げ出した。「ア…アァァ…!アァァァアアア!!」自分の口からあふれ出る叫びの意味すら分からない。私は、一から十まで狂ってしまっていた。「ハハ、ハハハハ、簡単だ。簡単な事だ」58
2018-01-11 00:12:28
えみゅう提督
@emyuteitoku
××××は××××を倒すために生まれた。なら××××の私が××××のために戦うのは当然じゃないか。あの泊地には××××がいる、なら××××の私が××××を倒すために××××に加担するのは当たり前の事だ。××××だってそれを望んでいる。私は私の役割を、こなすだけ。59
2018-01-11 00:13:31
えみゅう提督
@emyuteitoku
ここがどこかなんてどうでもいい。私は公衆電話のダイヤルを、帝国海軍本部への直通へと回した。非常回線だ、1秒もかからずにつながった。もう何も待つ必要はない。私は××××として××××を追い詰める。「幌筵島極北、江見悠が指揮する泊地について、告発したいことがあります」60
2018-01-11 00:14:13