- c_popn_trade
- 22906
- 66
- 1
- 134
こういう時にTOPの発言は大きな意味を持ちますね。 ここで会長が 「あれはどうなんだ? ホントに売れるものなのか?」 なんて言ったら後ろ向きの会議になっていたでしょう。 でも会長は 「何かあるよ、人を惹きつける何かが」 と言ってくださったお陰で前向きな会議になったんです。
2017-11-08 16:50:57どんなものでも否定するのは簡単ですからね。いいものを肯定する勇気こそが上司には求められているんだと思います。 世の役職者はそういう覚悟を持って職責を果たしてもらいたいものですね。
2017-11-08 16:51:56結果はPCBキット、ROM交換の合計で3102枚が売れました。これは国内全ゲームセンターに各一枚以上設置される数です。 販売部長が勢いで言った数字を達成してしまったのです。 こうして1999年11月、「ミスタードリラー」は産声をあげたのでした。 つづく
2017-11-08 16:52:40ドリラークロニクル第16回! 今日はタイトルネームのエピソードをひとつ。 pic.twitter.com/IfekkMWUwn
2017-11-15 09:29:39ロケテストの段階ではタイトルは「ドリラードリラー」といいました。 これは「リブルラブル」とか「ディグダグ」みたいに同じような音を繰り返すネーミングが会長のお好みなんじゃないかという発想からでした。 略して「ドリドリ」。
2017-11-15 09:30:13当時、ネーミングの決裁は中村会長兼社長だったのです。 そこでロケテストと平行して、ネーミング伺いを出していました。 ところが会長からNGが出てしまったのです。
2017-11-15 09:30:43理由は「同じ音が2回繰り返されるのが良くない。2回繰り返すと意味がわからない」という事でした。 会長はネーミングには熱心で、御自分で辞書を引き引き、案を考えたりするんです。この時も考えてみるという事でした。
2017-11-15 09:31:16そしてしばらくして本部長に呼ばれて行くと 「会長が『ミスタードリラー』はどうか? って言ってるんで、これでいいよな? な?」 と言われ、 「ちょっとだけ待ってください、今メンバーと話して来ますから」 と言って、走ってメンバーの所に行きました。
2017-11-15 09:32:16「会長が『ミスタードリラー』ってタイトルでどうか? って言ってきてるんだよ」 と言うと、スタッフ一同「え~~~」って大ブーイング!
2017-11-15 09:32:44そこで咄嗟に 「ミスタードリラーっていうのはさ、ミスタージャイアンツみたいなもので、ドリラーの中のドリラーっていうか、ドリラーの最高の称号なんだよ、ススムくんはミスタードリラーを目指して掘り進むんだよ!」 って話をすると、メンバーもナルホドと納得してくれました。
2017-11-15 09:33:24飛んで本部長の所に帰り、 「メンバーにも納得させましたんで、それでお願いします」 という事で、タイトルネームは「ミスタードリラー」になったのでした。 アトラクトデモの中に「DRILLER DRILLER」って描いてあるのはこの名残です。 つづく
2017-11-15 09:34:09ドリラークロニクル第17回! アーケード版は順調に売れて、ゲーセンでも高インカムを記録していました。 pic.twitter.com/6ZIKR3hwKH
2017-11-22 08:38:19アーケード版は好調なインカムを稼ぎ出していたので、業務用の販売部からは、打って変わって続編の発売を強く要望されていましたが、元々の目的である家庭用を先に開発する事にしました。
2017-11-22 08:38:42アーケード版はPS互換基板だったので、プレイステーションへの移植は簡単なように思われましたが、業務用はRAMが2倍あったり、処理速度が速かったりと違いがあって、そう簡単ではありませんでした。
2017-11-22 08:39:25ドリラーって昔のゲームみたいに単純に見えますが、実は画面外も含めて大量のブロックをオブジェクトとして処理しなくてはならないので、処理速度の遅い昔のマシンでは実現が難しいゲームなんですね。 それでも何とか落とし込もうと制作は進んでいました。
2017-11-22 08:40:08そんな時、ゲームボーイカラーが発売され、プログラマーのHくんが研究でハードをいじっているというのを聞きつけたので、早速Hくんの所に行って、折角研究するんだったら「ドリラー」を題材にして研究しようよと誘いました。 と、いうわけでGBC版も試作してみる事になりました。 つづく
2017-11-22 08:41:13ドリラークロニクル第18回! PS版の制作に加えて、研究中のゲームボーイカラーのテーマに「ドリラー」を薦めて創ってもらうことにしました。 pic.twitter.com/S1Lj0cumaS
2017-11-30 11:06:44VS開発部のOさんがやっていたプロジェクトの「ソウルキャリバー」が一段落してドリームキャストに精通したプログラマが空いているというのを聞きつけ、ドリキャスでもドリラー創ってよとプログラマを誘った所、大乗り気で「ソースとデータもらえば創りますよ」という事になりました。
2017-11-30 11:07:30こうして前代未聞の3ハード同時開発がスタートしてしまったのでした。 そしてそうなると、3ハード同時発売するには、それぞれの製品の仕様バランスを取らないといけないなと思いました。
2017-11-30 11:08:45そこで考えたのは、PS版はとにかく当時一番普及しているハードだったので、移植+タイムアタックで問題ないとして、GBC版はスペックは横のブロック数が2列少ないとか解像度とかは劣るけど、何より携帯機で気軽にどこでも掘れるというメリットがあるのでいいと思いました。
2017-11-30 11:09:21後はドリームキャストですが、こちらは高機能なので高解像度で再現し、さらに最大の特徴としてインターネットに繋がるというのがあるので、これを使った仕様を入れる事でバランスを取ろうと思いました。 それは1日ドリ王といって、毎日その日のランキングを集計するものでした。 つづく
2017-11-30 11:09:59ドリラークロニクル第19回! 3ハード同時開発がスタート! ゲームボーイカラーとプレステの仕様は決まり、後はドリキャス。1日ドリ王という仕様を考えました。 pic.twitter.com/b0tAh2jWak
2017-12-06 09:24:091日ドリ王は今からやるプレイを本番としてエントリーしてからプレイし、プレイ終了時に自動的にデータをインターネット経由でナムコのサーバーに送り、その日のランキングを集計するという仕組みでした。
2017-12-06 09:24:36こうする事で本番の緊張感が得られると思ったんです。練習は散々できるけど、エントリーしたら一回限り! すると本番の緊張があると思うんですね。 しかもこれができるのは現時点ではドリキャスだけなのです。 それがイカすと思ってました。
2017-12-06 09:25:45ところがキャリバーのプログラマは能力があり余っていて、ある時行ってみると、この仕様に加えて、勝手に4人同時対戦モードを創っちゃってたんです。 これには困りました。 これでは3製品の仕様バランスが悪くなってしまう。
2017-12-06 09:26:29