創作荘ラインTRPG 『ソーセージ・ケイブ』シナリオ８『人魚の娘』セッションその3、その4

ぞろ目の八ことマスケッター（旧1d6） @hm1d6

#創作荘ラインTRPG 『ソーセージ・ケイブ』シナリオ８『人魚の娘』セッションその3、その4 出鱈目スポーツ新聞　共通歴1000年11月18日付　『恋をㇼリード！　嵐の救出劇』 　半魚人の砦を制圧した一同は、船に戻ってキャラバンのキリメート隊長やダダルゴ船長らに経緯を報告した。砦には様々な

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戦利品があり、全てを回収した。その中に、座標とおぼしきデータがあった。半魚人達は、サンゴのテーブルの上に石や貝殻を置いて海図にしていたが、明らかにエンボルト号(一同の乗る貨客船)のルートが意識されており、かつ、これから進むルートの途中に印がつけてあった。そこはサンファ島とテティ島の

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中間地点にあった。座標の検討は後日として、ミニデン達もオオウミヘビを撃退し、死者もなく襲撃は終わった。 　事件はその翌日に起こった。以下、目撃者の水夫である三宮氏(仮名)へのインタビュー。なお、三宮氏は、誤って帆柱から落ちかけて宙づりになったところを戦士ニコラに救出されている。

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……衝撃の事実とは 「俺は、晩飯が終わったあと、ニコラさんに改めて感謝しようと思って船内食堂(『次のお皿』亭)に顔を出したんだ。そうしたら、ニコラさんが、今いいところだから邪魔するなって言って俺の話を遮ったんだよな」

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……いいところとは？ 「詳しい話はあとで本人から聞くっていって、ニコラさんは食堂を出ていったけど、あの目線は明らかに楽屋からだったんだ(※『次のお皿』亭では歌手用のステージがあり、楽屋も構えてある)。もう、客はいないし、ジャスマイト(『次のお皿』亭の女将)さんも見当たらなかった」

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……では、少なくとも店内には三宮氏一人だったのか 「ああ。楽屋の方から話し声が聞こえてきたんだ。俺、声はばかでかいけど耳もいいから、注意して聞いたんだよ。そしたらウェストリバー(乗客の一人。流れの楽人)さんが、『リリーさん、あなたのローブもシャツも私の停泊を邪魔しています』って」

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……ウェストリバー氏についてそうした疑惑はあったのか 「いや、今回が初めてだったね。リリーさんって、ほら、全裸マニア(本紙特集記事『円周の稲妻』参照)だろ？　だから、ちょっと期待しちゃったんだよね」

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……実際にはどうなったのか 「それがさー、リリーさんが『もっとはっきりした姿になってからいって下さい』って突っぱねたんだよね。楽屋のドアが開く音がしたんで、俺も慌てて出たんだけどさ」 　この翌日、船はサンファ島の港湾都市エボ・スラに到着した。ここで鉄鉱石の一部を銅貨に変え、

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次の目的地であるテティ島に向かうが、荷物の積み下ろしと休暇のために合計2日停泊することになった。 　この間、ニコラは人魚に会った。人魚はすぐにいなくなったが、半魚人とは長らくの敵対関係にある彼らのこと、偶然とは思えない出来事である。一同は、エボ・スラの歓楽街で束の間の休息を

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楽しんだ。 　そこでちょっとした事件が起きた。温泉宿の特設ステージでポールダンスを見物していたところ、地元のギャングが乱入し、その場で踊り子にみかじめ料を要求する事態が発生。一同はギャングをつまみだしたが、このままでは街が永遠に食い物にされると判断し、

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ギャングの本拠地に乗り込んだ。そこには図らずもキャラバンのコックであるトッチがいた。彼は助手にして弟分のラスリーが買い出し中に拉致されたと聞き、一同とは別個に救出しにきたものであった。ラスリーの救出を一同が請け負ったので、トッチは船に戻り、いよいよ

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ギャング殲滅作戦開始。乱痴気騒ぎに明け暮れるギャング達は、百戦錬磨の一同の敵ではなく、リリィの幻覚術で次から次へとねぐらを出て近所の崖から飛び降り自殺となった。ラスリーも無事に救出された。しかし、ラスリーは半裸の上に首に鎖を繋がれてボスに鎖の端を握られており、リリーは何故か

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別の意味で興奮していた。 　時ならぬ救出劇を実現したところでその日は終わり、船は港を後にした。出港した日の晩、ダツ(肉食性の、嘴が鋭く尖った細長い魚)の群れが次から次へと船の横腹に突き刺さり、それを追ってきた海巨人が船の壁ごとダツをむしりとって食べ始めた。リリィは幻術で海巨人を

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追い払い、尊敬の念を新たにした船員たちは先日の手柄になぞらえてリリーを『ロックバスター』と呼んで称えた。 　海巨人を追い払った翌朝、リリーは上甲板で歌の練習をしていたウェストリバー氏の元にいた。雑談をしている内に雨が降り、乗客や船員が洗濯をしようと

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上甲板に(船内では真水が貴重品なので洗濯は雨の日に上甲板で行う)上がったところ、遂に一大決心を固めたウェストリバー氏はリリーに誓いのキスをした。それは公衆の面前だった。そして、リリーへの優先権をしていたバルナ(『はがねのきっさき』亭ウェイトレス、実は幻術師で今回はミニデンのメンバー)

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がショックを受け、以後行方不明になってしまった。 　このあと、船内で伝染病がはやり、雨に打たれたせいかと思われたが一同の調査で真の原因が判明した。三等船室の乗客の一人である少女が連れていたペットの猫から出てきたノミだった。病気は消耗品のアイテムを放出して治療し、

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猫は風呂に入らせた。仕上げにリリーと魔女クレソンヌ(NPC)が威力を絞ったファイアービラムで船室内の汚物を消毒した。 　その日の夕食が終わってから、本格的な独立を目指してジャスマイトに料理を教わるラスリーの元へトッチが乱入した。実は、トッチは弟を火事で失っており、ラスリーを実の弟の

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ように可愛がっていた。しかし、愛情が偏る余りにラスリーの人生を支配しかけており、二人は衝突してしまう。その場に居合わせた一同がトッチを説得し、ラスリーがトッチの納得がいく料理を作ることで問題は解決した。 　その次の日、嵐が船を襲った。それに乗じて巨大電気ウナギが

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船腹を突き破り、三等船室の乗客がパニックを起こした。ウェストリバー氏が音楽でそれを鎮めると、一同は巨大電気ウナギを退治しにいった。ウナギは退治したものの、船に開いた穴からウェストリバー氏は船外に放り出されてしまう。一同は救出に向かったが、すぐそばにはモササウルスの子供がいた。

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ウェストリバー氏は助け出せたものの、船に戻るまで同氏をかばいながら戦闘をする内、ニコラは仲間とはぐれてしまった。敵を倒したリリーは仲間と共に一度船に戻り、ウェストリバー氏に人工呼吸を施して蘇生させた。この間ニコラは、海底で巨大なカニの爪やなにか硬いもので硬いものを叩く音を

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耳にしている。 　再度海に潜った一同は、手分けしてニコラを捜索し、合流に成功した。喜ぶのもつかの間、そこで半魚人の一団と遭遇する。ここで紙幅が尽きた。続きは次号を待て。