ずっと好きだった

∞深唯♡妄想∞ @yasumico83

50 「バカ…抱きしめたらいいんだよ、“ごめん、帰ろ？”って」 章ちゃんの背中を押して 私も追うように部屋を後にしたあの日 「ねぇ…やっぱり私のせいだよね？」 『なんのこと？』 「章ちゃん…結婚ダメになったの」 『お前は関係ないよ』 #ずっと好きだった #エイトで妄想

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51 「あの日のこと…本当に申し訳ないと思ってるの」 章ちゃんの大きめのスエットに着替えて 私はベッドに戻った 『そうしたかったからや…』 「え？」 『一緒に居りたかったんや…お前を1人にしたくなくて…』 「バカだよ…私なんか放っておけばいいのに」 #ずっと好きだった #エイトで妄想

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52 〔別れたい〕 アイツに背中を押されて アイツの言う通り抱きしめて連れ戻したのに 彼女との関係がぎくしゃくし始めた 悪いのは全部、俺 『そうか…ごめんな…』 〔引き止めたりしないの？〕 『俺より幸せにしてくれる人が居ると思うよ』 #ずっと好きだった #エイトで妄想

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53 〔私は章ちゃんが好きなのに〕 『大事な約束破るヤツやで？』 〔他に…好きな人でも出来た？〕 結局、同棲までして結婚まで考えた彼女とも 別れることになった 心のどこかにアイツがいたから 俺は踏み出せなかったのかも知れない #ずっと好きだった #エイトで妄想

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54 『なぁ…雪…めっちゃ積もってるんやで？』 「そうなの？」 『雪だるま作ってやろうか？』 「いいよ…子供じゃないんだから」 『雪だるま欲しくて泣いてたくせに…』 カーテンを開けて窓の外を見ると 街灯に白い雪がキラキラ光っていた #ずっと好きだった #エイトで妄想

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55 『なぁ…雪合戦でもやろか？』 「1人でやれば？」 珈琲の入ったカップを渡し 2人で降り続ける雪を眺めた 「美味し…」 『ミルクいっぱい入れといたで』 「ありがと」 『いつまでもお前はお子ちゃまやな』 「もぉ！」 今も昔も 何があっても 俺の癒し… #ずっと好きだった #エイトで妄想

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56 降り続ける雪を2人で見ながら 俺は思い出していた なぁ… あの夜 俺はお前を抱きしめたら良かったんか？ そしたら 俺たちは変わっていたんやろか… #ずっと好きだった #エイトで妄想 pic.twitter.com/oQmIWMuGBn

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57 結婚が駄目になった俺は 都内の本社で働くようになった 『久しぶりやな』 「どうしたの？」 『転勤…こっちで働くねん、出世したやろ？』 あれから全く連絡を取らなかったアイツを呼び出した 「ごめんね…結婚のこと」 『お前のせいやないよ』 「でも…」 #ずっと好きだった #エイトで妄想

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58 『なんなん、少しは喜ぶとか褒めるとかせぇよ』 責任を感じてるアイツの気持ち なんとか楽にさせてやりたくて 俺は必死だった 『なぁ…奢れや』 「え？」 『お祝いしてくれてもええやろ？』 「転勤の？」 『出世の…お前の方がランク上やろ？』 #ずっと好きだった #エイトで妄想

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59 『飲みすぎやで？』 「だってぇ…章ちゃんのお祝いでしょ？」 『だからってお前…』 お互いのスケジュールが合ったのは 再会から2週間後 一緒に飲むのは初めてだった アイツの酔ってる姿も… 『潰れるまで飲むなや』 「だってぇ…お祝いだもんね～」 #ずっと好きだった #エイトで妄想

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60 抱えて俺の部屋へ運び ソファに座らせた 『大丈夫か？』 「章ちゃん、ビール！」 『もうええよ』 「まだまだよ？」 ふらつきながら歩き アイツは冷蔵庫を開けその場に座り込む 「わぁビールいっぱいあるぅ」 『あかんてもう…』 「はい、かんぱ～い！」 #ずっと好きだった #エイトで妄想

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61 俺は3本目のビールを飲み干しても 全然酔えなかった 「章ちゃんに…話したいことがあってね…」 『俺に？また男でも出来たんか？』 「ん～だったらどうする？」 『俺に会わせろ？見極めてやるし』 そんな男 聞きたくも見たくもないくせに 強がってた俺 #ずっと好きだった #エイトで妄想

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62 「ねぇ…私と…付き合って…みない…？」 『え…なんて…？』 「冗談だよ、バカ」 私は自分が言っていることが凄く恥ずかしくなって ソファ置いてある鞄を手にし コートを掴み玄関に向かった 『おぃ！待てって…』 「ごめん…帰る…」 『危ないから…』 #ずっと好きだった #エイトで妄想

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63 『話…なんかあったんやない？』 「もういい」 『なに…どうかしたんか？』 「話すこと忘れちゃったんだもん…」 同じ街で働いてると知って 近くにいると感じて 気持ちを抑えることが限界だった 何があっても優しい章ちゃんが 私の心の中にずっと居たから #ずっと好きだった #エイトで妄想

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64 だから… 章ちゃんの胸にそっと頭をくっ付け 背中に手を回した 5 4 3 2 お願い 章ちゃん抱きしめて… 1 涙をこらえて 心の中でカウントを終えた私 章ちゃんの幸せを壊したくせに 自分は幸せにしてもらおうなんて どこまでもわがままな自分に呆れた #ずっと好きだった #エイトで妄想

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65 「ごめん…」 『いや…』 目を閉じ 大きく深呼吸して そして笑顔を作った 「頑張れ、章ちゃん！」 『え？』 「もっと出世して高級なディナーご馳走してよ？」 『アホ…』 「じゃあね…」 『送っていくよ』 「大丈夫！」 振り切って玄関を飛び出した #ずっと好きだった #エイトで妄想

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66 思わず抱きついた章ちゃんの胸は凄く温かくて 章ちゃんの鼓動が私の耳に残った 章ちゃんには届かない想い どうしたらこの想いは断ち切れる？ 新しい恋をして… その恋が終わると 章ちゃんがその傷を癒してくれた いつも甘えてた いつも傍にいてくれたから #ずっと好きだった #エイトで妄想

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67 『お前、血が出とるやんか！』 「転んだの…」 『痛いやろ？はよ、言えや！』 急いで家に戻って絆創膏を持ってきた章ちゃん すり傷に丁寧に貼ってくれた 『すぐ治るからな？』 「うん…」 『泣くなや』 「痛くなってきたんだもん…」 #ずっと好きだった #エイトで妄想

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68 『俺が居るから大丈夫やで？』 いつも優しく私の頭を撫でてくれた 『泣くなって』 「泣いてないもん…」 『強がるな…だからお前は可愛ないんよ…』 「章ちゃんのバカ…嫌い」 『俺もお前は嫌いや』 子供の頃から私は章ちゃんに甘えて 助けてもらってきた #ずっと好きだった #エイトで妄想

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69 「ねぇ…章ちゃん居なかったら私どうしてたかな」 『お前、弱虫やからな』 「最後にするね」 『何を？』 「これ以上、章ちゃんに迷惑かけられない」 『迷惑やないよ』 「章ちゃんは優しすぎるんだよ…だからダメなんだよ…」 やまない雪を見ながら決めた #ずっと好きだった #エイトで妄想

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70 優しいから勘違いしてしまう 心のどこかに“もしかしたら”なんて ありえない想いを秘めてしまうから 『俺な…前から思うんやけど…』 「お腹空いた！」 『え？』 「お腹空いちゃった…冷蔵庫なにかある？」 章ちゃんが口にする言葉が怖くて 私は逃げた #ずっと好きだった #エイトで妄想

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71 「ん～なに作ろうかな～」 『お前、料理なんか出来るんか？』 「馬鹿にしないでよ」 冷蔵庫から食材を出し並べた 『手伝おか？』 隣に並んだ章ちゃんが ぎこちない手つきで野菜を切り始めた いつもこうやって隣にいてくれた章ちゃん ずっと好きだった… #ずっと好きだった #エイトで妄想

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72 ずっと好きだった ずっと忘れられなかった 「ヘタ…」 『しゃあないやん…普段やらんもん』 「彼女いつも居たもんね」 『そんなこと…ないよ…』 手際よく料理をしてる姿 やっぱり俺は隣で見るしかできなかった #ずっと好きだった #エイトで妄想

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73 「座ってていいよ」 『え？』 「ボーと立ってるだけなんだから」 そう言われても 俺は隣に立っていた 今までの事 俺の恋もアイツの恋も すべて思い返した今 やっぱり俺は隣に居たいと思っていた 『別れないんか？』 「ん？」 『今のオトコ…』 「…」 #ずっと好きだった #エイトで妄想

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74 『そんなに好きなん？』 「どうかな…」 『応援せなあかん？』 「別にいいよ…勝手にするから」 火の調節をしながら 調味料を入れ混ぜると 小皿に少し入れたスープを俺に差し出した 「味見して？」 ひと口だけのスープを飲んだ俺 心配そうに覗き込まれた #ずっと好きだった #エイトで妄想