【誤解しないで】博物館の点字解説プレートがケースの中に。「点字を展示?!」のツッコミ多数→実は事情と配慮があった。【巻末おまけ:春のイベント情報】

視覚障害の方には付き添いがあり、頼めばケースを開けて点字プレートを読めるようになっているそうです。(展示があるのは北九州市立自然史・歴史博物館「いのちのたび博物館」です) ※コメント等で寄せられた疑問をまとめていのちのたび博物館に問い合わせてみました。丁寧なお返事を頂きましたので、巻末にコピペを載せてあります。 ※本まとめは、博物館が誤解されたままになることを防ぐためのものです。誰かを晒し上げる意図はないので、誤解した人のツイートは収録していません。
140

先行まとめ
こちらのまとめの前半では、博物館の対応を誤解したままでまとめていますが、後半で出てくる他の施設での車椅子の問題は…これはあんまりってケースでした。


液晶面を凸凹にする技術と、点字ディスプレイの紹介記事
コメント欄にての情報提供、ありがとうございました。

リンク Engadget JP 動画:手触りが伝わるタッチディスプレイ、ディズニーが開発 - Engadget Japanese ディズニーの研究機関ディズニーリサーチが、表示している物の手触りを実感できるタッチディスプレイを開発しました。 微細な振動を制御できるディスプレイと、触覚生成アルゴリズム (Tactile rendering algorithm) を組み合わせることで、ものの質感や輪郭、凹凸を再現し、ディスプレイ越しにクラゲや化石... 73 users 856
リンク 携帯総合研究所 タッチパネルにでこぼこが現れて物理キーになるディスプレイが開発!2013年にも商用化。 タッチパネル上に表示されるソフトウェアキーボードを触った時にキーボードの感触が感じ取れるという特許をAppleが申請したと3年前に噂になりましたが、今度はTactus Technologyという別会社…
スマホに接続できるBluetoothキーボード「The mobile Braille system with Active Tactile Control (ATC)」

画像をクリックするとリンク先へ飛びます(リンク先、英語のみ)


2018.03.16.追記。
まとめ公開後に、博物館へ問い合わせてみました。
3月13日付けでお返事を頂戴しましたので、以下に収録させていただきます(掲載はご許諾済)。

【問い合わせフォーム入力情報】
■件名:ティラノサウルス模型についての質問とツイッターまとめのお知らせです。

■お問い合わせ内容
担当様

貴博物館のティラノサウルス模型の点字プレートについて、ツイッターで誤解が広まっていたので補足情報と解説をまとめさせて頂きました。
展示物を叩く人が多く、やむおえずの処置と情報を頂いております。
マナーの悪い人のためにアクセシビリティを制限せざるを得なくなったのは苦渋の選択とお察し申し上げます。
まとめは下記になります。

【誤解しないで】博物館の点字解説プレートがケースの中に。「点字を展示?!」のツッコミ多数→実は事情と配慮があった。【巻末おまけ:春のイベント情報】 - Togetter https://togetter.com/li/1206815

このまとめに付随して若干の疑問が出ているため、正解を教えていただければと思い、ご連絡致しました。

質問1:「視覚障害者は予約すれば解説係が付き添ってくれて、ケースを開けて触らせてもらえる」との情報を頂いております。これは正しい情報でしょうか? また、予約なしで視覚障害者の来場があった場合、解説や展示ケースを開けてもらうなどの対応はできないのでしょうか?

質問2:視覚障害者以外の人でも予約すれば触らせて貰えますか?

質問3:点字プレートもケース内にあることについて、「そもそも『触る展示』なので、点字プレートだけ表にあっても意味がないからこうなったのでは」というご指摘がありました。これは当たっておりますか?

質問4:肢体障害者の人が「可能ならば、お金がかかりますが、せっかく触れるのならば、展示台も上下したらいいな。下肢が不自由か、体幹を維持できない人には触るのもたいへんです。」とおっしゃっておられました。もしかしてその様な対応が可能な展示はありますか?
(※予算も厳しいことと思いますので「やれ」という意味の質問ではございません)

質問5:頂いたご回答を、前掲まとめに補足としてコピペもしくは要約を添えることについては問題ありませんか?(補足対象としては、質問1~3について考えております。質問4はもしそういう対応が可能な展示があれば補足したいと思っております)

以上、お忙しいところにお手間をおかけしますが、お答えいただけるとありがたく存じます。

@CookDrake


(CookDrake)様

 ご丁寧なご連絡をいただきまして、ありがとうございます。また、当館の展示に関し、親切なご対応をいただき、重ねてお礼申し上げます。
 お寄せいただきましたご質問への回答は以下のとおりです。

質問1
 視覚障害者の団体から本展示物の利用の事前申込をいただいた際に触察してもらうこととしております。現時点ではご予約をいただいていない場合は、対応しておりませんが、本展示物のより適切な利用に向けた方法等を、現在、館内で検討致しております。

質問2
 現時点では、視覚障害者団体以外に触察していただくことは想定しておりません。

質問3
 本展示物は、

 ・本来は視覚障害の有無に関わらず、多くのお客様に触って楽しんでいただけることを究極目的としたものです。

 ・また、視覚障害の方にも、より多くの情報を得ていただけるよう、点字案内を付しました。

 ・一方で、本展示物は、耐久性を高めるため金属で作成していますが、学術的情報を落とすことなく細部にもこだわって作成したため、触っていただくことよって破損が生じる可能性もあり、通常は、アクリルカバーを付けて「展示恐竜骨格の生きていた時の復元模型」として利用しております。

 ・しかし、学芸員が企画した特別支援学校でのワークショップや、視覚障害者団体の予約申し込みがあった場合には、アクリルカバーを外して見学していただいております。

 すなわち、通常は展示室にある骨格標本の生体復元を知ってもらうための資料として、視覚障害者団体からご予約をいただいた際は触察用資料として利用しております。

 このことをしっかりと明示していなかったため、「点字の展示」との誤解を招くことになったと深く反省しております。

質問4
 現在、そのような展示はありません。今後、いただきましたご意見のような展示の可能性等も検討させていただきたいと思います。

質問5
 ここに記しました当館の見解を公開していただくことに異論はございません。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

 以上、簡単ではございますが、いただきましたご質問への回答とさせていただきます。