“星のひみつ”を読む[1]ー謎解き『バレエ星』(谷ゆき子)
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@toshonoie (承前)そんな点を踏まえて「小三」12月号19コマ目からのかすみとバーバラの並行モノローグを読むと、どこか哲学的・宗教的な問いかけすら聞えてくるように思えます。この箇所では聖書にあるファリサイ人と徴税人の祈りの場面を連想してしまいました。
2017-12-09 00:11:19登場人物の名前について
『バレエ星』では主役級のキャラクターの名前が愛称や呼び名で固定され、“姓名”の形ではっきり表されない事が多いようである。
@appare_11 @TaniYukiko_bot ところで「春野」姓の本編初出は「小三」10月号と意外や遅い事に気付く。「小二」6月号の手紙の宛名も「花田バレエ団内 か寿みさ(ま)」とあり、主人公の苗字は不明のままだ。更に「小一」2月号のママの病室の名札は「夏(川?)殿」…春なのか夏なのか、どっちなのだ? (^^; #バレエ星 の謎がまたひとつ。
2017-12-05 19:36:51@appare_11 @TaniYukiko_bot この登場人物の姓の問題。「“夏川”は実はママの旧姓」という見方も出来るのだろうが、そうすると子供たちが“春野”姓を名乗っている理由が気になってくる。パパとは死別なのか、離婚なのか…etc. ややこしくなるので、とりあえずは単に「この時点では設定が曖昧だった」と仮の解釈をしておく。(^^;
2018-04-07 12:10:58※「小二」増刊号(昭和45年1月)の総集編でも、物語序盤の病室の名札は「夏川」のままである。その後の「春野」姓への確定は、おそらく主人公の名前「かすみ(=霞)」からの連想だろうか。
なお前後並行する「星シリーズ」では『白鳥の星』の「秋山」姓、『さよなら星』の「北川」姓が見られ、「秋→夏」「山→川」という着想の変遷は考えられなくもない。
@TaniYukiko_bot なお、花田先生のフルネームは最終回に至ってようやく明らかになるが、アーちゃんの正式名(まさかこれが戸籍上の名前ではあるまい (^^;)はついに読者に明示されることはない。 #バレエ星 の回収されない謎のひとつ(どこかに出てたっけ…?)。
2017-11-17 21:51:42※花田先生の名前は「小四」11月号の白川かず子の台詞より「さき子」と推定される。「“花”田」だから「さき(咲)子」…なのかどうかは定かではない。
なお上記「最終回に至って」は誤り。「最終回の前の回」が正しい。
「星シリーズ」では、主人公(とその妹)は概ね“花”に由来する名付けである点から勘案すると…
@TaniYukiko_bot “春”野姓から「あやめ→あやちゃん→アーちゃん」でしょうか。お姉さんの「かすみ(草)」ともマッチするのかも。lovegreen.net/flower/p75322/ 一方、ママの名前は遂に手がかりもなく…生前は有名なバレリーナだったのに、足掛け3年の大長編なのに。
2017-12-19 00:09:00…このママの名前の謎はインスピレーションで解くしかないだろうか。(^^;
「インスピレーション」という言い回しは、連載当時放送されていたクイズ番組などでもポピュラーなものだった。「#バレエ星」昭和の痕跡のひとつ。 ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4… なお、ここに登場するママはドッペルゲンガーなのではないかと私は疑っている(同じ頃、本体は病院で苦しんでいる)。 twitter.com/tadanosirome/s…
2018-02-13 07:49:54ただ確実な一点は…
@TaniYukiko_bot 「アーちゃんのママはかーちゃんだろ」 …というのは、まぁ措いといて。😓 #バレエ星
2017-12-19 08:25:13時代設定と年齢設定について
1)時代設定
「#バレエ星」の日次は、小三・10月号にある大阪万博最終日(1970.9.13)がひとつの目安となる。本作では多くの学年誌連載漫画のように季節のイベントが頻繁に描かれているわけではないが、背景の季節感等から、ほぼ読者の生活と同じ時間の流れをたどっていると考えてよいだろう。
2018-01-30 22:53:042)登場人物の年齢設定
そういえば「 #バレエ星 」でも学校に行ってる様子が記憶にないなぁ…と思っていたのだが、今回の再読で、かすみがランドセルを背負って通学しているらしき描写が何ヶ所かある事に気付いた。義務教育はとりあえず受けさせてもらっているようで、ちょっと安心。 (^^; twitter.com/TaniYukiko_bot…
2017-10-29 23:47:41谷ゆき子あるある:あまり学校に行っている様子がない。(図版は「バレリーナの星」『小学二年生』73年4月号) pic.twitter.com/0DvcL4uNt9
2016-09-04 01:25:43通学らしき描写は2箇所あり、通っている学校は「山川小学校」と思われる(「小三」10月号)。
なお、学校生活そのものは作中で描かれないが、この就学の事実は、後に触れる幾つかの検証において重要な鍵を与える事となるだろう。
(承前)かすみが小学校に通っている事は、数少ない描写や推定年齢(交通事故の目撃者の証言「十歳ぐらいかな」)で読者の暗黙の了解事項であろう。母の死は昭和45年春頃とみられ、学年では小学校5年(あるいは6年)と考えられる。(続)
2018-01-13 13:17:28【補足】言うまでもなく「十歳くらい」は目撃した通行人の主観だが、ママの問い「その子は、いくつぐらいでしたか」への答えであり、ママが「やっぱり」と納得している点、この年齢推定は作中の基本設定と見てよいと思われる。リアルタイムの「小二」読者にとっては少し上級生のイメージなのだろうか。
2018-01-13 16:58:46【追記】なおアーちゃんは本編通して未就学と見られ、物語終了時の年齢推定上限は6歳。まだこの頃の幼稚園就園率は現在ほど高くなかった(参考:mext.go.jp/b_menu/hakusho…)。
2018-01-13 13:33:16【追記】以上の仮説をもとに春野姉妹の生年を推測するとおよそ かすみ:昭和34年 アーちゃん:昭和40年 となるだろうか。
2018-01-13 16:27:33【追記】さらに推論を進めると、パパは昭和一桁世代で、アーちゃんが生れてそれほど経たない頃に亡くなっているのだろう。ママは実在の舞踏家では牧阿佐美と同世代か、それより若干若いのではないか。春野家の肖像については、後日改めて考察してみる。
2018-01-13 16:44:29野犬に関するあれこれ
物語前半パートの見せ場のひとつ、かすみが野犬と山中を徘徊する一段(「小二」12〜2月号)。この犬は「牛を五十とうもころした」と噂されるのだが…
@TaniYukiko_bot まだ町の方々に空き地があり、野良犬も普通に徘徊していた時代でしたから、50頭は誇張にしても、案外とリアリティのある設定ではなかったかなぁ… 他の漫画にも校庭に狂犬が入って来てパニックになる(場合によっては暴れ牛とか)ネタもあったし。芥川の童話「白」も余所事とは思えませんでした。
2017-12-09 09:42:12