私が読みたいAndroid #2以降のネタ

星座擬人化/星座801派生で 「Android」というSF短編の、その先の話を読みたいというつぶやきです。 元ネタの小説は↓ https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=5714766
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774チップ @774tip

とまあ、そういうわけなんですけど。

2018-03-21 23:08:09
774チップ @774tip

…ちょっと話は巻き戻りますが、射手は命綱が切れて宇宙空間をゆっくり一人で飛ばされながら、生きていたんだよね。宇宙に放逐されて本当の本当に自由になりながら。

2018-03-21 23:10:15
774チップ @774tip

最後に川田から人間の不条理さを突きつけられたけど、ひゅーんと飛びながら急に獅子の顔を思い出して、獅子に呼んでもらった「◯◯」って愛称を思い出して、宇宙に来てから初めて「獅子のいる家に帰りたい」と思ったんだ。

2018-03-21 23:13:42
774チップ @774tip

何日間か飛ばされっぱなしだったんだけど、バッテリーを極限まで節約して一部のセンサーのみの稼働にして、ちいさな星の重力圏に引っかかり、燃え尽きずに地表に墜落できたんだ。そして自分の体からビーコンを発信する機能だけを維持して、他の機能を全部停止して長い眠りについた。

2018-03-21 23:17:20
774チップ @774tip

その微かなSOSが地球に届いて、受信されるまでに2年ぐらい掛かったんだ。獅子が独りで故郷に帰った後にそれが射手の発信したものとわかって、元同僚から獅子に連絡がいって、獅子が遠くの地で目に光を取り戻したのがそのへんで。

2018-03-21 23:22:05
774チップ @774tip

射手が墜落した星までの航行計画が立てられるまでに、また年月を要した。水瓶と牡羊はまだ2人でアンドロイドを作っていたんだけど、またある日に獅子がやってくるんだ。それで水瓶と牡羊に最後の依頼をするんだな。

2018-03-21 23:29:53
774チップ @774tip

獅子は、今度は自分で宇宙飛行士の資格をとろうとしていた。凄まじい努力で。彼は後に試験をパスするし、射手のいる星に近づくための長期計画にクルーとして志願した。まだ人類が降りたことのない星で、たどり着くのが何年後になるかはわからない。それでも、獅子の出発の日には水瓶と牡羊が呼ばれる。

2018-03-21 23:36:01
774チップ @774tip

水瓶と牡羊は、今度はインターネット中継じゃなく、肉眼でシャトルの飛び立つ瞬間を見届けるために2人で車にのって晴れた原野を走っていく。外出の為に鍵をかけた工房には獅子のアンドロイドが完成して静かに眠っているんだ。起動する日が来るかどうかは、わからないけど。

2018-03-21 23:40:17
774チップ @774tip

獅子は、オリジナルの獅子はクルーの制服に身を包んで水瓶と牡羊をシャトル前で迎えてくれた。牡羊は「あんたそっちの服も似合うな」って元気に声をかけるし、獅子は「おうよ。俺は何でも似合うからな」ってドヤァっとしてるわけですよ。水瓶は戦友を見つめるような目で獅子を見ている。

2018-03-21 23:44:23
774チップ @774tip

「獅子。依頼の物は完成した。あなたに何かがあったら、僕はあれを起動する。あなたがペイした資金が続く限り壊れても後継機を作ろう」獅子は戦友を見る目で「世話をかけるな。頼む」って水瓶と握手するし、水瓶は「任せてくれ。科学の名に懸けて」って言ってくれるんだよな。

2018-03-21 23:50:43
774チップ @774tip

「大した根性だよな」って牡羊のツッコミには、「当たり前だ。俺の夢だからな」って獅子は胸を張るんです。それから、見送る2人に強い笑顔で言い放つんです。 「夢を取り戻してくる」って。

2018-03-21 23:54:48
774チップ @774tip

水瓶と牡羊がスペースシャトルの打ち上げを見送ったのは、打ち上げ場から何キロか離れた原野の公道の上で、やはりその日も天気は良かった。2人がシャトルの打ち上げを生で見るのはそれが初めてだったんだ。巨大な炎を吹き上げて天高く星へと近づいてゆく、人間の作ったものは、本当に美しかった。

2018-03-22 00:03:00
774チップ @774tip

「ねえ牡羊。もし、僕が死んだら君は…」シャトルが遠ざかるのを風にまかれて見守りながら、水瓶は急に牡羊にきいてみた。こちらを見てきた牡羊とずいぶん長いこと見つめあっていたんだけど、牡羊は肩をすくめて「わかんね。どうかな。ま、後悔しないように生きようぜ。ザッツオール」と返すのだった

2018-03-22 00:17:25
774チップ @774tip

…それからうんと長い時が経って、射手はバッテリーが切れたあと、歴史のある時点で回収されたんだ。充電されて、意識を取り戻したときにすぐ側に獅子の姿をしたものがあった。彼は射手の目覚めを確認すると暖かい手で射手の髪を撫でて「◯◯」と呼んでくれたんだ。

2018-03-22 00:22:34
774チップ @774tip

それがオリジナルなのかアンドロイドなのかその時の射手にはわからなくて、でも、射手は獅子が迎えに来てくれたことを理解して、微笑んで、「ただいま」って言ったんだ。

2018-03-22 00:24:22
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