【プレイバックのべ挑】第2回『彼は時計を一目見ると、彼女がもうこの世に存在していないのだということを悟った』
#のべ挑 君がいなくなってから、もうどれくらい経つだろうか。 ふと時計を見て、僕はそう思った。 あの時見た、今にも消えてしまいそうな彼女の笑顔。 この時期になると思い出す。 夢のような、けど大切な体験と思い出が。 「大好きだよ。ーー」 呟いて、思う。 どうか彼女に届きますように
2015-11-12 20:35:06#のべ挑 彼女とは夢の中でしか会えない。 柔らかく微笑み、陽だまりのような温かさを携えた彼女が夢の中で僕に言う 「笑って、どうか君は笑っていて。」 その言葉を待っていたかのように突然アラームが鳴り響き現実へ引き戻される。 僕はボンヤリと写真立ての中の君に目を向けた。
2015-11-12 20:39:26彼女の家は、惨憺たる有様だった。 特に目を惹いたのは、彼女の車椅子の上に落ちていた、ある時刻を指して止まった時計。 それを見て、彼女がもうこの世にいないことを悟った。 「家に水が這入って来たけど少しだけだから心配しないで。出張頑張ってね」 彼女はまだ、見つかっていない。 #のべ挑
2015-11-12 20:39:50彼女は人間ではない。精巧に造られたアンドロイドだ。かなり初期型で、修理しようにも既にパーツが存在しない。バッテリーもガタがきていて、全機能が停止するまでもう秒読みだ。 3、2、1、0。彼女の時計が止まると同時に、僕の頬には。#のべ挑 twitter.com/novelchan_sup/…
2015-11-12 20:41:08【のべるちゃんの挑戦状 FILE.02】 #のべ挑 『彼は時計を一目見ると、彼女がもうこの世に存在していないのだということを悟った』 この状況を成立させる物語を創作せよ。 ハッシュタグお忘れなく。 タイムアップ:11月13日18:00
2015-11-12 19:39:11#のべ挑 時計を見る。午後3時59分。今の魔導杯の総合順位は19942位。残り1分。もう一周行く時間はない。総合順位20000位以内の人にもらえる総合報酬は手に入らない。僕のアカウントのプレゼントボックスには彼女はいないのだと悟った。(今週の月曜日僕に起こった実話)
2015-11-12 20:42:56夢見時計。 急減した近未来にて、中途半端に進歩した科学の産物を、僕は今夜も使う。 使い方は簡単。腕に巻いて、後は眠るだけ。それで、僕は僕の理想を夢に描くことができる。 ──いつもどおり、夢で目が覚めて、僕は彼女を追憶のように思い出す。 その微笑みを、もう一度だけでも。 #のべ挑
2015-11-12 20:43:01彼は急いで学校に行く準備をしていた。彼は今まで遅刻をしたことがなかった。 幼馴染みの彼女が毎朝起こしにくる日常。永遠だと思われたその日常は泡沫の如く姿を消した。そして、彼は彼女のいない現在を歩み続ける。 「早く行かないと遅刻するよ」 彼は彼女の残響を聴き続ける。 #のべ挑
2015-11-12 20:46:49時計は告げる。 多くは時を。場合によっては別れを、目覚めを。 チクタク、秒針が刻む音が慟哭、感激のようにさえ思える。 音だけでなく、視覚もそうだ。針が巡る終着点には、どこぞの伯爵が潰される結末。 時計は告げる。 今宵の慟哭は彼女の死。そして、歓喜は新たな生命の産声だ。 #のべ挑
2015-11-12 20:49:07彼と彼女はいつも一緒だった。だから嘘だと思った。彼女は機械なのだから自分より先にいなくなるなんて思わなかった。『私に心臓はないけれど、私の時間を全て貴方のものです』そう微笑んだ彼女の”心臓”。「…こんな風に貰っても嬉しくないよ」掌に載せられたそれに涙が跳ねた。 #のべ挑
2015-11-12 20:50:07彼女は僕をライプニッツと呼んだ。僕が愛しているのは哲学だからだ。 時が止まったというのはおかしなことだが、その時の僕にはそう感じられた。 頭の血が猛スピードで駆け巡る。僕は彼女に君は幽霊かいと問いかけた。その答えはなく針の刻む音が聞こえ、時計を見て僕はそれを悟った。#のべ挑
2015-11-12 20:50:43#のべ挑 「今何時?」 「ちょうど18時00分だけど」 「っべー。今頃彼女っべーわ。マジどうしよ」 「お前彼女なんて元からいないじゃん」 「……」
2015-11-12 20:52:49@novelchan_sup あれから一週間ぐらいだろうか……… 時計の音で目が覚め、気がつくと、もうとっくに4月は訪れていた……… 『ああ………間に合わなかった………ごめんね………』 佳乃「TENVIが無くなった時の、私の状況を書いてみた。」 #のべ挑
2015-11-12 20:54:43時計を見る。ただこれだけの行為にどうしてこうも苦戦するのか。 鳴り止まぬアラームは確信に至るのに充分であろうに、俺は時計の針を見るまでは認められない。 涙をボロボロと溢し、嗚咽を漏らして、俺は漸く時計を見て確信する。 彼女の生命と同期した時計が、停止していた。 #のべ挑
2015-11-12 20:55:38#のべ挑 毒薬の入ったカプセルが溶け出すのは約15分。 彼は時計を一目見ると、愛しい彼女がもうこの世に存在していないのだということを悟った。
2015-11-12 20:56:14彼女は僕をライプニッツと呼んだ。僕が愛しているのは哲学だからだ。 時が止まった、というのはおかしなことだが、僕にはそう感じられた。 頭の血が猛スピードで駆け巡る。僕は彼女に誰だいと問いかけた。答えはなく、針が刻む音が聞こえた。そして僕は時計を見てそれを悟った。#のべ挑
2015-11-12 20:57:35前回が「ラブストーリー」偏重だったのに対し、 今回のお題はそれに加えて「ヒューマンドラマ」「ホラー」「SF」「アクション」「ギャグ」などなど、多岐に渡っている!! 面白い!が、この量を総評でまとめられる気がしないわ! 最初から諦めておくわよ! #のべ挑
2015-11-12 20:57:49モノを確認する前に時計を見た。時間が進んでいた… つまり、手術の成功を意味している。 ゆっくりと確認するように彼女はモノに触れる。 一気に世界観が変わった。 彼女は彼になったのだ。 #のべ挑
2015-11-12 20:58:00彼女は時計屋をする程に時計が好きだった。 「他人と一番寄り添える家具は時計だと思う」彼女の口癖だった。 その彼女の家を10年来ぶりに訪れた。彼女の家に置き時計、腕時計、デジタル時計、あらゆる時計が別々の時間を指して止まっていた。この惨劇を彼女が見たらどう思うだろうか? #のべ挑
2015-11-12 21:00:02お題の難易度が低すぎた……? いや、違うわ。 むしろ高かったせいで創作屋の魂に火をつけてしまった気がする。 ( ;∀;) 既に何本か読んで感動して泣きそうになった。 #のべ挑
2015-11-12 21:00:31「時計はね、色々なことを教えてくれるの」 「どんなこと?」 「気になる?」 「どうせ時間でしょ」 「ううん、違うの。ほら、例えば今という時間は誰かの屍の後にあって、誰かの胎児の前にある」 「だからね、時計は人の生死さえも把握させてくれるの」 「そうか、だから君は」 #のべ挑
2015-11-12 21:01:08そろそろ時間だ。時計を見てみると、長い針と短い針両方が12を指していた。「あぁ、君も[呪い]におかされてしまったんだね」 はぁ、また時間指定で体内に毒を注入する腕時計をつくらなければと考えると気が重くなる。真の愛はいつになれば手に入るのだろうか… #のべ挑
2015-11-12 21:03:46「私、シンデレラなの」彼女は振り返らずにそう言った。「は?」なんだそれ。でも、彼女は笑ったまま答えなかった。 その言葉が12時になったら元の世界に帰らなくちゃいけない、なんてわかるはずない。走りながら時計を見て俺は叫んだ「せめて、ガラスの靴くらい置いて行けよ……!」 #のべ挑
2015-11-12 21:05:09過去に生きる未来人たる僕は、彼女の寿命の刹那を秒刻みで記録している。 どーん、と彼女の肉塊が目前で跳ねた。 今回はトラックにはねられていた。 やれやれ、相変わらず奇想天外な死に様だ。 そうして僕は時計の針を見るより前に、時刻を予想する。結果は予想通り。さて、次の記録だ #のべ挑
2015-11-12 21:06:13彼女は今夜死ぬらしい。死神がケタケタと笑って僕に告げてきた事実は、あまりにも信じがたかった。 けれど、視線の先に崩れた彼女を見て、事実だと悟った。 死神に詰め寄ると、「お前さんが救えばいい。時刻は常に必定、運命だ」 僕はそうして、彼女が崩れる直前の世界にいた。 #のべ挑
2015-11-12 21:10:29