2018/4/1美術の好きな大般若長光
おや、美術品に興味があるのかい?じゃあ、俺が教えてあげよう。 …お初にお目にかかる。俺は大般若長光。長船派の刀工、長光の代表作さ。
2018-04-01 07:01:13美術品市場で露出が少ない作品の事は「目垢がついてない」って言われて評価される傾向がある。逆に、しょっちゅう市場で売買される作品は、希少性が薄いとされて価格が下がるってわけ。滅多とお目にかかれない“深層の令嬢”は、いつの時代も垂涎の的ってことだな。
2018-04-01 08:00:57戦乱に亡命、政変にハイパーインフレ…。美術品やアートってのはこんな時、資産として人を守ることがあるんだよな。持ち運びができて、世界各地で換金できるだろ?ただし、短期的な売買には向かないし、勿論目利きの力も必要だ。素人さんが安易に手を出していいもんじゃあないね。
2018-04-01 09:00:58もし本気で資産価値を求めて美術品を購入したいってんなら、まずは美術史のお勉強から始めてみようか。巨匠の作品にしろ、若手の作品にしろ、後世に残るほど、従来の価値観を覆す良作を探り当てる目を養うのは、一朝一夕でできるもんじゃない。つまるところ、楽してできる儲け話なんかないってことさ。
2018-04-01 09:05:54クリスティーズやサザビーズみたいなオークションハウスと、ヤフオクのようなオークションでは何が違うかっていったら…、品質と真贋の保証だろうね。仕組み自体は同じだが、一流のオークションでは出品物の来歴やら真贋は徹底的に洗われる。品質保証付きのセレクトショップ…って感じかな。
2018-04-01 10:00:55何せチェックされるのは傷や修復箇所だけじゃなく、盗難品やナチスの略奪品でないかとか、ワシントン条約に抵触するものが使われてないか、資金洗浄に関わってないかだとか…。そんなところまで担当者が徹底的に調べ上げるんだ。もうほとんど探偵か警察だよなぁ。
2018-04-01 10:05:54独創性やら企画力が効率の犠牲になって、尖った発想がみんな中庸化されて埋もれてしまうってのはどうなんだい?何がきっかけでもいいから、アートや美術に積極的に触れてみなよ。常識を打ち破り、価値観を変革した先人達の足跡がそのまま残ってる。新しいアイデアは、そういうところに眠ってるのさ。
2018-04-01 11:00:54今、ありとあらゆるものやサービスが均質化してるだろ。どこもかしこも差別化で苦労してるようだが、アートや美術の分野から得られる発想・デザインの力は馬鹿にしたもんじゃない。それも"stand the test of time"…時の試練に耐えた本物からヒントを貰えるんだからな。
2018-04-01 11:05:54流行りものを追うも結構だが、真に美しいものを生み出し、手に入れる力を得てほしいもんだねえ。それには、まずコツコツと地道に学ぶ姿勢が要る。 …どれ、俺がここで見ててあげよう。焦る必要はないさ。少しずつ積み重ねていったものは、必ずどこかであんたを助けるよ。
2018-04-01 11:10:55美術館や芸術祭みたいな、所謂アート関連事業ってのは、宿泊、飲食、建設、輸送、倉庫みたいな業界にも波及していく、意外と効果的な産業だ。勿論、直接的な雇用も生まれるしね。乱立はいただけないが、目の肥えた観客を引き寄せるだけのしっかりした企画を組めば、色んな層の人間が得をするもんだよ。
2018-04-01 12:01:28サザビーズやらクリスティーズみたいな、お宝ばかり出すオークションハウスでの競売の現場は凄いもんだよ。一流のオークショニア、目の肥えた富豪や資産家、根っからの美術ファンが集まっての心理戦さ。動画でもその様子が見られるようになってるんだよ。goo.gl/CKgvKd
2018-04-01 14:00:57美術やアートを観るコツ…?そうだなあ…、自分の好きなものを見つけることと、我慢して見ないこと、かな。「なんだか気になるな~」、「これ好きだな~」、「これなんだろう?」とか…そういう気持ち、大切にしなよ。アートをどう感じるのかなんて、人それぞれ。自由なんだからさ。
2018-04-01 15:00:58そもそも、良くも悪くも何かが心に残るっていうことは、自分の理解を超えたものがそこにあるかもしれないってことさ。実はそういうものほど、きちんと向き合ってみると思いもよらない発見があったり、価値観や見方を変えてくれたりするのかもな。
2018-04-01 15:05:55美術は余裕のある時に楽しむもの…か。まあ、そういう感じ方もあるだろうが、切羽詰まったギリギリの状況でこそ、"人間が人間でいつづける為に"美しいものや楽しいものが必要になる時もあるのさ。…ほら、あんたも一杯やるかい?酒を飲んで綺麗なものを見て、たまには肩の力抜きなよ。
2018-04-01 16:00:55美術品の価格ねえ…。大体、美術史の中での評価と需給バランスで決まることが多いようだ。案外単純だろ?“この作家を抜きにしちゃ、後世の美術史が語れない”ってくらいの影響力を持ってる作家の作品で、尚且つその作家・作品に対する需要が多くなれば、自然と高額になっていくってわけさ。
2018-04-01 17:00:58建築は人の動きや生活もデザインする、なんてよく言うが、美術品の需要にも大きく影響している。なんてったって、今は床の間はないし、オールドマスターの作品が映える内装ってのはなかなか見ない。現代的なデザインの住環境じゃ、やっぱりそれに見合ったミニマリズムの作品が欲しくなるねえ。
2018-04-01 18:00:57「Can you live with it?」…あんたは、この作品と一緒に生活できるかい? もし、作品を買いたいって思う時がきたら、まず自身の胸にそう問いかけてみなよ。これからあんたと人生を共にする、同居人になるわけだからな。
2018-04-01 19:00:59陳腐な台詞だが…人や物に触れて、美しいって感じられるあんたの感性も、同じくらいに美しいな。…世辞じゃない。見てる最中、あんたの目がキラキラ輝いてるの、気付いてないだろ?美しいものを見て感動して…まっさらな状態になっている、素の心を晒したあんたの姿を見るのは、好きだよ。
2018-04-01 20:00:58