パニックから自由になるための12の条件：安倍北夫「パニックの心理」

Koya Matsuo @mazzo

群衆心理学の権威であった安倍北夫先生の著書「パニックの心理」を読んでる。大学のとき安倍先生の心理学を受講していた

Koya Matsuo @mazzo

安倍北夫「パニックの心理」：パニックから自由になるための12の条件。1：パニックを成す基盤である群衆に共通の不安、恐怖動因を軽減すること。人は現前する恐怖や苦痛には意外に耐えられても、将来に起こるかもしれない恐怖の不安には耐えられない

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安倍北夫「パニックの心理」：パニックから自由になるための12の条件。2：当面の不安だけでなく、それが付加される一般的根源的不安をのぞくようにしておく必要がある。そのときの不安の総量がパニックに付加される

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安倍北夫「パニックの心理」：パニックから自由になるための12の条件。3：群衆動因の軽減。分割して統治せよ。大群衆が一カ所に身動きもできずに長いことつめこまれるという状況は、もともとの恐怖・不安動因を相互の間に反射して増幅作用を営む

Koya Matsuo @mazzo

安倍北夫「パニックの心理」：パニックから自由になるための12の条件。4：群衆行動のきっかけを防止する。恐怖が襲ってきた瞬間の、女性のヒステリックな叫び声、あわてもの、臆病者の飛び出し、酒に酔ったもの、逆上しやすいものの打ち壊し行動は、厳にチェックする必要がある

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安倍北夫「パニックの心理」：パニックから自由になるための12の条件。5：群衆相互の間にある暗黙の、あるいは公然たる競争の動因を軽減し、除去する

Koya Matsuo @mazzo

安倍北夫「パニックの心理」：パニックから自由になるための12の条件。6：群衆の中に連帯性を作り出す。運命共同体、相互の同一視、感情的同一化を生じさせることができれば、パニックから逃れるチャンスは高い

Koya Matsuo @mazzo

安倍北夫「パニックの心理」：パニックから自由になるための12の条件。7：自分のなすべき役割を持つ。家族や職場での緊急役割の分担、地域の防衛自主組織、避難場所での役割取得。恐怖におののくものに必要なのは、自分より頼りないものの看護をすることである

Koya Matsuo @mazzo

安倍北夫「パニックの心理」：パニックから自由になるための12の条件。8：指導者に人を得る。群衆は恐怖状況の下では、著しく不安定であり、極端に被暗示性に富み、それだけ権威あるものに頼ろうとする

Koya Matsuo @mazzo

安倍北夫「パニックの心理」：パニックから自由になるための12の条件。9：身体的疲労を避ける。疲労は退行を呼び、被暗示性を高め、自他の境界を不分明にし、それだけ群衆同化を著しくし、パニックを呼びやすい

Koya Matsuo @mazzo

安倍北夫「パニックの心理」：パニックから自由になるための12の条件。10：被災者の間に不公平のないように配慮する。不公平は不満や不平を呼ぶ。みんなが公平に無一文だと言うとき、人々は気前がよく、乏しさを分かち合い、すべての人が差別のない平等の中で幸福を感ずる。ユートピア・ステージ

Koya Matsuo @mazzo

安倍北夫「パニックの心理」：パニックから自由になるための12の条件。11：確度が高く、直接的、具体的そして指示力の強い情報を提供すること。これはデマや流言の好温床である事態のあいまいさや、根源不安の成長をとどめ、減衰させるのに大いなる効果を持つ

Koya Matsuo @mazzo

安倍北夫「パニックの心理」：パニックから自由になるための12の条件。12：「不意の災害に不断の備え」いつも神経質に災害のことばかり考えよということでなく、平常は何もせずほとんど放下し去っているようで、不意の突発に際しては、反射的にそれに応えうるような体制作りをし、習慣化しておく

Koya Matsuo @mazzo

ちなみに安倍北夫著「パニックの心理」は講談社現代新書ですが、たぶん絶版中。運が良ければブックオフの100円コーナーで買えます。1974年の本だけど、今でも通用すると思うので電子書籍化してほしいですよ。最後のところだけはPDFで配布してほしい。Amazonでは約3000円