【サブカルを斬る】サブカルはファスト風土のマジョリティなのではないか？

高山直人(💉×4)(魔法天使、軍事好き、車バイク鉄道&オタク&サブカル&左翼が死ぬ程超好き) @naobotaka_magi

東京神奈川育ちらしいことを話すと、私が若いころ(1996～2004年)家の近所をほっつき歩くとコギャルという若者がいた。ギャルらしい服装をしていたり、繁華街で集会をしているのに、どう見ても学生で、ギャルの貫禄がない人たちである

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自分は人間関係のセンスはないかもしれないが、ギャルは人間関係の利点になる。それにあやかりたい。という願望が、彼女らコギャルを生み出していたわけである。2018年現在のサブカル論争を見ていると、どうも今の「サブカル市民」はコギャルに酷似して見える

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たまたま京浜界隈だけがそうだったのか都市全体の話なのかは知らないが、この時代は平成不況第一次ピーク。不景気だからこそ好景気への渇望があった。ギャル文化は好景気の時代の文化だ。大勢の存在に寄生したい人たちは一定数出てくるものだ

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バブルは「サブカルチャー」の時代でもあった。新人類世代は、特定の専門分野にとことん没頭する逸材も多くいた。マニアックで、専門家肌ともいえる。アマチュア無線、鉄道…いろいろ居る中でゲームという一ジャンルがその中にはあった

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しかし、セガや任天堂とかに没頭した世代の頃の「ゲームおたく」と比べると、今のそれは全く性質が違う。趣味が奇抜だったりするわけでもない。つまり身なりのことなんか気にしてられないほどゲームについて深い造形があるわけでもない。現におたくとオタクは別属性になっている

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アニメブームのあった1990年代くらいに「サブカルブーム」によって本来のサブカルチャーという言葉が一気に廃れた気がする。据え置き・携帯機ゲーム趣味や鉄道趣味も当時と比べると今は勢いがほとんどない。文化や車二輪色に染まった

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当時のコギャルは、流行りのギャルっぽいファッションをしていることでたとえ素人でもそれっぽい若者集団に埋没できた。今のオタクは、書籍やデジタルコンテンツのようにめまぐるしい消費サイクルがある割に変わり映えのしないコンテンツをただ消費しているだけだ

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おたくとしてのゲーム愛好家がかろうじて残存していた2000年代、彼らは個人HPなどで昔のゲームについて互いに考察して語り合ったりしていた。今の「オタク」は、今現在配信・販売中のゲームの話題をしても、それが終わると一瞬で忘れてしまう。5年前さえ覚えていないと思う

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ネクラといわれた元祖のおたく世代も、ネアカといわれた元祖リア充のバブルカルチャーを謳歌した人たちと同世代だった。それがリベラルにも多いバブル世代であり、それよりやや若い、団塊ジュニアが、ネット原住民世代で、サブカルの初期からの支持層でもあるのだ

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ANTIFAの「サブカル批判」に対して、おそらくネトウヨたちは「そういうお前こそオタクじゃないか！同族嫌悪が！」と激しい冷笑でやりあっている光景をよく見る。激しかったら冷笑じゃないんだけど。微妙にかみ合わないのは、世代における文化の変化があるからでは？

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コギャル化した世代も「目立つから」そうなったが、おたく気質を持つ世代だって、それが目だったのである。昭和末期生まれの私が論じるのも変な話だが、昭和後半くらいの雑誌などを古本屋で読んだり、当時のCMを見るなりすると、それに気づく。乗り物のCMもやたら機能説明に煩い

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体育会系的なセンスがよくて目立つ人がいた一方、そっちに自信がない人は、知識量で勝負をした。最新機種でこんな特徴を持った機種が好きで、遊ばせてもらうもらうだけで普通の人が知らない飛び切りいいゲームを遊ばせてくれる人が目立った

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バブル世代の上の人の場合、つまり団塊世代は、平凡パンチに出てくるような若者は欧米並の1960年代や70年代を謳歌していたわけだが、それはいくら団塊世代が人口が多くても、都会の一握りの富裕層に限った特徴だったと思う。それ以外の大多数の団塊世代は、たぶん自由恋愛などなくお見合い結婚だった

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つまり封建時代が生きていたわけである。なので、団塊世代たちはそれこそ学生運動のように大日本帝国時代を引きずった支配層の大人たちと本気でやり合ったし、先進国並みの自由や豊かさへの飢餓感情あってこその洗練されたユースカルチャーもあったわけだ

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ところが高度成長期以降、いざ社会成熟が進み、誰もが実家を出ればそれなりに自由になり、バブルという時代のおかげでこれまでない豊かさを謳歌できるようになった下の世代の若者たちは、みなが若者文化の王道パターンをやっていては埋没するために、実力を伸ばすか、差異化を図るようになったのでは

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ギャルもおたくも一目見てそういう人だとわかるくらい差異性ができているし、実際どちらも技能や知識などの実力も持っている。バブル世代をものすごく好意的に評価すると、何よりこうした個人の素質を持つ人たちが多いこと。いい人はいまだに現役で、今もそれらの向上心を怠らない

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しかし団塊ジュニアの場合、バブル世代が大衆文化を豊かにし尽くした時代に子どもだった。自分の親の団塊世代の封建時代とのたたかいの歴史を共有していないし、バブル経済崩壊ではしごを外されたために、バブル世代に対する嫌悪やルサンチマンもある

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そうした断絶の結果、コギャル化したサブカルであり、おたくがカタカナ表記のオタクに、サブカルチャーが4文字の「サブカル」に変化した。私はそう認識している。上の世代を嫌悪しながら、上の世代の文化をアレンジする形で、今があるのではないか

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特定の専門家的に特化する要素がないため、ちょっと考える力や事実を知り文献を調べることができればわかるユダヤデマのような陰謀論に本気でハマってしまう。それは、世間や他人の知らない真実を知っている自分に酔いしれるのではなく、サブカル空間の常識に埋没するためのファッションでもある

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団塊世代が種をまき、バブル世代によって養われた若者文化は、もっぱら都市文化そのものであり、大都市に生きる人たちが自分たちで作り自分たちで盛り上がって楽しむ文化を成して今に至っていると思う。そういう意味で大都市は総サブカルチャー化した社会だともいえる

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事実、20代世代だと、一見すると大学のパンフレットに出てきそうな今風のｗ化ものが、実はものすごくマニアックな知識や趣味があったりすることもある。そのうちのそれなりにクラスターが存在するものは「○○オタク」とか名付けてマスメディアの間でネタ消費されてもいる

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昔のサブカルチャーは少数であるがゆえにマスメディアにネタ消費されたが、そのような話題作りの作法は今では○○オタクをウォッチングするような感覚に受け継がれているのではないかと思う。現に、サブカルを露骨に侮蔑するメディアは皆無に近い