-----東北イタコは妹達となかよくしたいss

グロ・続き物・前編未完・割とキャラ崩壊
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カルティナ🔞 @karutelina

----- 蝉の声が鳴り響く夏の公園。途中の甘味処で買った二人分の団子と一緒にベンチに腰掛けて私は彼女を待っていた 拝啓 この間一緒に食べた甘味が 夏の味がしてとても美味しかったです イタコ姉様とまた一緒に遊びたいです デパートとか行きましょう 東北きりたん

2018-05-18 08:22:46
カルティナ🔞 @karutelina

ある日の朝、玄関口を確認するとポストに手紙が届いていた。ダイレクトメールやチラシやら電気ガスの請求書以外が来るのは珍しいと思いつつ、手紙を開く。旧知のかわいい妹からだった 送り元の住所に返信を書く きりたん様 来週の土曜の昼つ方、三つの池が並ぶ例の公園にて君を思ひ待つ 東北イタコ

2018-05-18 08:31:59
カルティナ🔞 @karutelina

会いたいとかかれた文面とは裏腹に、手紙そのものに悲哀を感じる。 心から会いたいというきりたんの思いを感じない。 紙そのものがくしゃくしゃしていて、きりたんが一度泣いた涙で濡れてそれが乾燥した後のようだった。 このぎこちない縦読みを見るにおそらく”彼女に”無理やり書かされたものだ

2018-05-18 08:38:02
カルティナ🔞 @karutelina

3つの大小の池が並ぶこの公園できりたんの言伝を無視して彼女を待つ。 この公園はもともと儀式のために作られたもので当初は人よけの結界が張ってあった。 今はその組織そのものが存在しないため結界も弱まり、人があんまり来ない程度の公園として機能していた。誰かと密会したい時に便利な場所だ。

2018-05-18 08:43:39
カルティナ🔞 @karutelina

蝉の声が鳴り響き、何匹かの小鳥が歌う小さな公園で、池の水を眺めながらあの子の顔を思い浮かべる。 子供の頃に一緒に遊んだ、やさしいあの子の笑顔を。 ”東北イタコ”の故郷のあの場所でたくさん遊んだあの子との思い出 もし彼女が和解を望んでいるなら、という微かな希望にすがり、私はここに来た。

2018-05-18 08:54:20
カルティナ🔞 @karutelina

…背中からピリピリと殺意を感じる。九尾としての感が告げている、並の殺意ではなく、極限に昇華された殺意。 降霊術を使える私は、霊の気配を感じることができるが、なまじ生きてる分、生者の気配を感じるほうが得意だ。背中の遠くのほうから弓を向けてくる彼女が居る。 悪い方の予感が当たった。

2018-05-18 09:03:27
カルティナ🔞 @karutelina

刹那、ベンチの横に体を倒し飛んでくる矢を躱す。私を外れたその矢は池深くに突き刺さる。正面を彼女のほうに向き着物の奥にしまっている短刀をすばやく右手に握らせた。 もちろん、私もきりたんなど最初から待っては居なかった。 「人を呼びつけておいて随分な挨拶ですわ、ずんちゃん」

2018-05-18 09:10:17
カルティナ🔞 @karutelina

返事を待たず矢が二本同時に飛んできた。風を切って飛んできたその矢を右手の短刀で両方とも叩き切る。 「挨拶ぐらいしたらどうなんですの」 こちらに走り駆ける彼女の姿が見えた。腕に持っているのは悪霊殺しと清められた名の高い日本刃。100m以上あった距離を一瞬で詰め、私を刃で切りつけた

2018-05-18 09:18:52
カルティナ🔞 @karutelina

彼女の斬撃を短刀で防ぎ躱す。彼女の口が開く ずん子「普段からそんな物騒な物を持ち歩いてるんですか」 イタコ「武器ではないですわ、模造刀みたいなものです。あなたと会うのに丸腰というわけには」 ずん子「…じゃあはじめから罠だとわかって!」 イタコ「随分卑怯なことをするんですわね」

2018-05-18 09:31:13
カルティナ🔞 @karutelina

ずん子「その喋り方、やめてくれませんか」 イタコ「どういう意味ですの」 ずん子「東北イタコでないあなたが、イタコ姉の喋りかたをするな」 イタコ「何を言ってますの、私は"東北イタコ"ですわ」 ずん子「うるさい!」 ずんちゃんが私を斬りつける。模造刀で防ぐ度に金属音が鳴り響き火花が飛んだ

2018-05-18 09:53:33
カルティナ🔞 @karutelina

ずん子「イタコ姉は、親を殺めたりしない!」 イタコ「…」 ずん子「イタコ姉は、私の友人を斬り刻んだりしない!」 イタコ「…」 ずん子「出て行け!イタコ姉の体から出て行け!この化け物!!」 イタコ「…っ」 彼女が叫びながら刃を放つ。幾度となる重い斬撃で攻撃を防いだ模造刀が朽ちていく

2018-05-18 09:59:44
カルティナ🔞 @karutelina

イタコ「…私は…"東北イタコ"ですわ…」 ずん子「違う!!イタコ姉を返せ!!私のイタコ姉を返せ!!!この”悪霊”!!」 ずん子の斬撃で、私の模造刀が粉々に砕け散った。もう、戦いたくない。終わりたい。ずんちゃんに私が受け入れられないのなら、ここで死んでもいい ずん子「返せええええ!!」

2018-05-18 10:20:50
カルティナ🔞 @karutelina

-悪霊殺しの刃- この刃で傷つけた対象は取り憑いている悪意のある精神、邪な心、もしくは悪霊を取り払う力があるとされる。 簡単な話、出血させればいい。この刃で数度、相手の体を浅く斬りつければ憑いたものは必ず浄化される。 だからこそ目の前の女は、終わらせる覚悟など”持ち合わせていない”

2018-05-18 10:21:53
カルティナ🔞 @karutelina

(斬りつけるなら今だ) ”イタコ”の右手の模造刀が砕け散ったのを目視した東北ずん子は眼の前の悪霊に突っ込んでいく。"イタコ”の実力なら、この斬撃をかわされるが、四肢にギリギリ傷を負わすことができるはず。だからこそ”イタコ”の胴体に目掛けて刃を突き出した。 ”イタコ”は躱さなかった

2018-05-18 10:26:34
カルティナ🔞 @karutelina

「えっ…」 掴んだ日本刀が彼女の胴体に突き刺さる。イタコ姉のお腹から鮮血が飛び出し刃を伝い私の両手が真っ赤に染まる。違う、腕を少し斬りつけるのはずだった、彼女をヤるつもりではなかった 「そんな…なんで…」 震える体を抑えられないままイタコ姉の顔を覗く 彼女は憐れむように私を見ていた

2018-05-18 10:33:40
カルティナ🔞 @karutelina

「ぐっ゛」 お腹に衝撃が走る。刃を突き刺されたままイタコ姉が私の腹を大きく蹴り飛ばす。そのまま木にふっとばされ背中を強打した。先程とは違う表情でキリッとした眼差しで腹から血を吹き出しながらイタコ姉が近づく 「ん゛ん゛」 眼の前に立つイタコ姉に片手で首を締められそのまま持ち上げられた

2018-05-18 10:38:55
カルティナ🔞 @karutelina

「”ヤる覚悟もねぇのに刀を持つな、小娘” 貴様のようなガキに此れを持つ資格などない。”我の刃が穢れる”」 冷淡な表情でイタコ姉は言葉を続ける。違う、イタコ姉じゃない、彼女に憑いている悪霊の言葉だ。彼女はただ憐れむような表情で私を見続けた。

2018-05-18 10:47:55
カルティナ🔞 @karutelina

急に彼女が腕の力を抜いた。息が絶え絶えだった私はそのまま地面に座り込む。 「ぐっ゛」 座り込んだ瞬間腹を蹴飛ばされる。酸欠状態が続いたまま腹への衝撃で呼吸がまったくできない時間が続く。倒れ込んだ私を”イタコ”は見下し続けたまま何もしない

2018-05-18 10:54:03
カルティナ🔞 @karutelina

5分くらい時間がたったろうか、呼吸をするのに必死な、地面に倒れ込んだまま私を、”イタコ”は腹から鮮血を垂れ流したまま私を見下し続ける。この辺一帯が彼女の血で染まる 少し呼吸のリズムを取り戻し立ち上がろうとしたとき、"イタコ"は私の体に乗り両腕を私の首に当てて体重を掛けてくる

2018-05-18 10:59:34
カルティナ🔞 @karutelina

「ーっ」 息ができない。呼吸を取り戻したばかりの私を"イタコ"は締め上げる。両手で彼女の腕を外そうとするが力が入らない 「東北イタコがお前を処分できないなら、"我が終わらせてやる"」 "イタコ"はそう言ってただ無表情に私の首を締め上げる 意識が遠のいた頃、きりたんの声が聞こえた気がした

2018-05-18 11:13:15
カルティナ🔞 @karutelina

東北ずん子を締め上げているこの腕に幼子の体がしがみつく 「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」 そう言ってきりたんは私の腕を力いっぱい外そうと試みる。しかし幼子の力では私の腕を動かすことすらできなかった 「ごめんなさいごめんなさい許してください許してください」

2018-05-18 11:21:35
カルティナ🔞 @karutelina

「…幼子よ、どうして貴様が謝るのだ」 きりたんは驚きと絶望の表情で私を見つめる。普段の”東北イタコ”でない人格に恐怖したじろいたのだろう。しかし、彼女は私をみつめ言葉を続けた 「私が、イタコ姉様をここに呼んだから、私が悪いんです」 「…あの手紙はこやつに無理やり書かされたのだろう」

2018-05-18 11:28:41
カルティナ🔞 @karutelina

「…違います。私がイタコ姉さまに会いたくて、書きました…ずん姉さまが偶然ここを通りかかって、イタコ姉さまを襲ったんです…だから私が悪いんです」 そう言いながらきりたんは体を震わせ私の腕にしがみつく。右腕を外して彼女の顔に近づける 「ひっ…」 きりたんは泣きながら恐怖し私を見つめた

2018-05-18 11:36:20
カルティナ🔞 @karutelina

右手できりたんの頬をなでる。 「お前は聡く優しい子だ」 両腕を外し立ち上がる。私の腹から出た血でずん子の着物は真っ赤に染まっていた。目の焦点が定まっていない彼女をみつめる 「こんな幼子に助けられるなんて、”情けない女”」 「お前のような愚かな女が妹だなんて、”東北イタコが可哀想だ”」

2018-05-18 11:43:16
カルティナ🔞 @karutelina

腹から背中に貫通していた刀を抜きその場に投げ捨て立ち去る。公園を出る途中、きりたんが泣きながらずん子を呼んでいた 手で腹を抑えながら帰路に就く。出血で意識が朦朧とする中、夏の太陽が照らすというのにえらく体が冷え込む。曲がり角を越え自宅が見えたところで 地面に倒れ、私は意識を失った

2018-05-18 11:53:10