「シリアの人口分布が内戦で激変」日本ではまず見ない、人口1割キリスト教徒の動向まで言及した良記事(AFP記事抄訳、Conflictwatcherさんによる)

「アサド政権を支持する集団が居る」という単純明快な事実を「独裁者を民衆は皆恐れている、だから不支持だなんて言えないのだ」の一言で片付ける評論家の、何と多い事か。 今回はフランス通信社の記事です(ロシアのメディアじゃありませんよ)。 西欧米メディアだって「シリアのキリスト教徒は生き残れるのか」と、内戦勃発当初から言っており、反乱軍がキリスト教徒を迫害していた事を報じていたのですが、日本人評論家は全員無視して今日に至る。
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Conflictwatcher@日米往復生活 @Conflictwatcher

シリアの人口分布が内戦で激変 AFP記事抄訳 7年におよぶ内戦と、強制移住によりシリアの人口地図がが大きく変化し、人々は民族、宗教、党派ごとにグループを形成。各集団の間で分断が進んでいる。 難民となったシリア人やアナリスト、人権活動家などが、AFPに分断が進むシリアの現状を語った。この国で

2018-05-25 19:13:13
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は政府に反旗を翻した人々が駆逐され、マイノリティは結束を強め、個々のコミュニティは徐々に多様性を失って、均一な集団へと変化しつつある。 25歳の反乱兵アブ・ムサブ・ムカサルは、故郷のホムスにはもう戻れない、と将来を悲観している。ホムスは現在、政府軍の支配下だ。 「もう政府軍地域に戻っ

2018-05-25 19:13:14
Conflictwatcher@日米往復生活 @Conflictwatcher

たり、アラウィ派の連中と一緒に暮らすのは無理だよ」 アラウィー派はアサドの所属するイスラム教のマイナー流派で、アラウィ派の主導する政府がスンニ派の多いシリア人たちを何十年と支配してきた。 だが彼の話によると、以前よりも宗派間の争いが悪化しているという。 「当たり前の話だが、自分は将

2018-05-25 19:13:14
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来、息子たちにこの内戦のことを語って聞かせることになる。彼は我々を虐待したアラウィ派の連中を憎むだろう」 アブ・ムサブはスンニ派で、2014年に政府軍との交渉で降伏開城し、ホムスから郊外に退去した。 先週、また彼のいた地域が政府軍相手に降り、彼は妻と山菜の息子、幼い娘とともに、イドリブ

2018-05-25 19:13:15
Conflictwatcher@日米往復生活 @Conflictwatcher

にバスで退去となった。 イドリブは今やごみ捨て場だ。捨てられているのは何十万ものスンニ派反乱兵と彼らの家族。政府が奪還した地域から、バスでこの地に放逐された人々だ。 「人口分布が気づかないうちに変わっている。この国は分断された状態だ。北はスンニ派、北東にクルド、ラタキア沿岸部、タル

2018-05-25 19:13:15
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トゥス、ホムスはアラウィとシーア派」 彼はシリアの新しい民族分布について、こう語っていた。 シリアの政治、人口動態の専門家F. Balancheは以下のように語っている。 「シリアの叛乱軍はアラウィ派とキリスト教のマイノリティをアサド政権支持者と見なし、その故郷から放逐した。2011年に内戦が始ま

2018-05-25 19:13:16
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る前のシリア人口を分類すると、スンニアラブが65%、クルドが15%、あとはマイノリティが20%。政府軍は土地を失ったが、政権支持派のアラウィ派、シーア派、キリスト教の連中は政府指示で固く結束していたため、アサド政権の基盤は揺るがなかった。今やシリア人口の70%が政府支配地域におり、政府支

2018-05-25 19:13:16
Conflictwatcher@日米往復生活 @Conflictwatcher

配下にいる人口のうち、マイノリティは1/3を占めている。人口分布が変化した一因は、住民間の(強制)土地交換だ。スンニ派が主体のMadaya/Zabaaniとシーア派の住むFuaa/Kafrayaはその好例。2015年以降、何千もの住民がFuaa/Kafrayaからダマスカスに送られ、それと引き換えにMadaya/Zabaaniの住民もシリ

2018-05-25 19:13:16
Conflictwatcher@日米往復生活 @Conflictwatcher

ア北部に移住となった。 2017年のインタビューで、アサドは移住は<強制>移住だが、一時的なものであると述べている。 しかし、マイノリティの人々は、故郷へ帰れる可能性は無いと見ている。 音響エンジニアのAbbas Abbas(なんだこれ?声明が同じ?平平平平[ひらたいら へいへい@こち亀]みたいだ)は36

2018-05-25 19:13:17
Conflictwatcher@日米往復生活 @Conflictwatcher

歳、Kafrayaを数年前に逃れ、Sayyda Zeinabに移住した。 Sayyda Zeinabはダマスカス近郊にあり、シーア派の聖地寺院を擁する町だ。彼はこのように話している。 「Kafrayaに帰りたいって思う人は殆どいないっしょ。少なくともSayydaにいれば、誘拐に怯えなくて済む」 かつて、Kafraya町民は他の町の人々

2018-05-25 19:13:17
Conflictwatcher@日米往復生活 @Conflictwatcher

といっしょにで生活していた。だが、彼によると、内戦の8年でその状況は変わってしまったという。 彼は、今もFuaa/Kafrayaに残る八千人も、遅かれ早かれ、町を追い出されると読んでいる。 Kafrayaとそう遠く無い町でも、コミュニティ間紛争が始まっている。 Afrinにトルコが侵攻し、137000人が家を追わ

2018-05-25 19:13:20
Conflictwatcher@日米往復生活 @Conflictwatcher

れて政府軍地域や、シリア北東のクルド地帯に脱出した。 彼らが放棄したAfrinの住宅に、別の避難民が住み着く事態も起きている。東Ghoutaを追われた叛乱兵とその家族35000人は、Afrinに送られたのだ。 自らの家を破壊されそして乗っ取られ、Afrinから逃げた住民たちの帰宅の目処はたっていない。 Afrin

2018-05-25 19:13:20
Conflictwatcher@日米往復生活 @Conflictwatcher

から避難した学者Ahmad Yussefはこう話している。楽観視はできない。時間がたてばたつほど、人口分布の変化は固定化されていくだろう」 トルコは国内にいる350万のシリア難民をAfrinに送り込もうとしているとの観測もある。 クルド人当局はトルコによる強制移住を非難しているが、逆にクルド人を非

2018-05-25 19:13:21
Conflictwatcher@日米往復生活 @Conflictwatcher

難するものもいる。 クルド人の兵士たちがジハーディストをAfrinから放逐した後も居座り続けたせいで、家に帰れなくなったアラブ系シリア人だ。 戦災による町の破壊と、複雑すぎる法律手続きの問題があり、多くの国民が故郷に帰れ無い状態がずっと続くことが懸念されている。 「内戦を政治的に解決す

2018-05-25 19:13:21
Conflictwatcher@日米往復生活 @Conflictwatcher

るためには、法の確立が必要であると指摘されているが、そもそも政治解決の道筋がたっていない。スンニ派と政府が和解したり、叛乱軍とアラウィ派やキリスト教徒が仲直りする見込みも無い。シリアは無法地帯のままだろう(誤訳かも)。こういう状況なので、シリアの社会は小集団に分断、多極化され、個

2018-05-25 19:13:22
Conflictwatcher@日米往復生活 @Conflictwatcher

々の集団はどんどん排他的になっていく」Amnesty InternationalのDiana氏は、シリアの現状をこう説明している。 ソース sg.news.yahoo.com/war-displaceme… 個人的には、元Kafraya町民の話を掘り下げて欲しかった。村ごとに宗教対立があるって、具体的にどんな生活状況なんだろ。日本人の身では想像しにくい。

2018-05-25 19:13:22
リンク sg.news.yahoo.com War, displacement reshuffle Syria's demographic map Seven years of war and massive displacement have redrawn Syria's demographic map, erecting borders between the country's ethnic, religious, and political communities that will be hard to erase. Abu Musab al-Mukasar, a 25-year-old rebel fighter, doubts he 18
往古来今(元融点0) @youten0

@Conflictwatcher さすがAFPというべきか、ちゃんと「キリスト教徒」の存在を入れて分析していますね。しかも「最初は反乱軍側がキリスト教徒を排斥した」事もしっかり書いている。これが日本の評論家にはゼロですからね…

2018-05-25 21:09:18
リンク Wikipedia シリアのキリスト教 シリアのキリスト教徒は人口のおよそ10%となっている。最大のキリスト教派はアンティオキア総主教庁であり、メルキト・ギリシャ典礼カトリック教会がこれに迫り、シリア正教会が第三の教派である。プロテスタントの少数派も存在する。アレッポにはシリア国内で最も多くのキリスト教徒が暮らしていると信じられている。憲法が制定された際の国民による要求の結果、シリアの大統領はムスリムでなければならないと定められた。しかしながら、シリアは国教を定めず、公式には一つの宗教を他宗教より重視する事を好まない。ダマスカスでペトロが宣教し 104
リンク michinori-mano.net なぜ多くのクリスチャンがアサドを支持するのか :: 海辺のノート (司祭ステファン・グリフィス(1997-2002年に、シリアで聖公会のチャプレンとして勤務), Church Times, 2012/3/9) 数年前、エズラで正教の主教による司祭按手式に立ち会った。エズラはシリア南部のキリスト教徒とイスラム教徒が混在する町である。その玄武岩でできた教会は西暦515年に建てられたもので、礼拝は崩壊しかけていた教区を刷新する一環として行われたものだった。優れた指導者を慕って、新しい司祭たちが初代教会の頃から続く南シリアのクリスチャンの共同体での働きを志望していた。(シリアの 1