喪な魔女が少年淫魔を呼び出したら誘惑してきたから「お前ごときにたぶらかされるはずないだろ」と拒むけど結局どはまりしちゃう話

タイトル通りだよ。
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帽子男 @alkali_acid

還ってくるや魔女にすりよる淫魔 「ご主人様、お肩おもみしましょうか」 「うん?なんだそれは…何を企んでいる」 「今日教わったんです。施療師さんから。疲れをとるおまじないです」 「…信用ならん」 「えーただちょっと肩をもむだけですよう。気持ちいいんですから」 「断る」 「ちょっとだけ」

2018-05-04 11:38:53
帽子男 @alkali_acid

「んっ…んっ…なるほど…これはなかなか…」 結局あんまを許した魔女。気持ちがいいので機嫌がよくなる。 「お背中やふくらはぎなんかも揉むといいんですよ」 「…おかしなまねをしたら消し飛ばすぞ」 「あんまだけですぅ」 「ならば…よかろう」

2018-05-04 11:40:20
帽子男 @alkali_acid

太腿からさらには腰の付け根あたりまでもんであげる淫魔。上にのって足で踏んだりも。 「…ん…図に乗りおって…お…そこ…そこそこ…ぁっ…もっと…」 「うしし…大成功…💛」

2018-05-04 11:41:35
帽子男 @alkali_acid

「ご主人様。いっぱいがんばったのでごほうびいただけませんか」 「なんだと…じぶんでやっておいて…」 「ご主人様ぁ」 「…何が欲しい」 「添い寝💛」 「…まあ…よかろう」

2018-05-04 11:43:38
帽子男 @alkali_acid

あんまのたびに色々ねだる少年淫魔。なぜか気前よくなってしまう魔女。 「沐浴のとき、お体を拭かせてください。ほら。魔法の布で目隠ししますから」 「お体を洗わせてください。僕。お湯を沸かしますから」 「お食事の用意させて下さい。ご主人様の見てる前で悪いものを入れないようにやりますから」

2018-05-04 11:45:45
帽子男 @alkali_acid

一つまた一つと任せていく魔女。いちおう服におかしな呪いの刺繍がないか、料理に妙な薬を混ぜていないかつど確かめるがさすがに見当たらない。 「いったいどこで覚えてくるんだ」 「お使い先で教わるんですよぅ」 「器用なやつ」 「えへへ」

2018-05-04 11:49:39
帽子男 @alkali_acid

「ご主人様、あーんして下さい。ほらこの匙、いつもご主人様が使ってるのですから」 「お掃除やお洗濯も手伝わせてください。いいでしょう?大事なお道具を壊したりしませんから」 「あ、そうだ僕お裁縫もできますよ」

2018-05-04 11:47:42
帽子男 @alkali_acid

魔女の髪をくしけずりながら淫魔はあやしい歌を歌う。 「あ、髪油を変えられたんですね」 「魔除けの強いものにな」 「悪い虫がつかないようにですね!」 「お前が悪い虫だ」 「そんなあ…でも僕へいきです」 「しぶといやつだ」

2018-05-04 11:51:21
帽子男 @alkali_acid

いつものあんまのあとで、ほうびをねだる少年淫魔。 「ひさしぶりに接吻したいです」 「もうするところがない」 「おせなかはどうですか?」 「背中…」 まずいような気がするが、結局認めてしまう。 ちくりと吸い痕をつけていく淫魔。 「この…」 油断も隙もない。

2018-05-04 11:53:30
帽子男 @alkali_acid

吸い痕はいつもよりさらにうずく。 星のように散る小さな赤い腫れを、鏡で確かめながら眉をひそめる魔女。 「背中はもう終わりだ。体のうしろを見えないままいじられるのは許せん」 「えー…じゃあ横は?」 「横…?」 「このあたり」 脇を指でしめす淫魔。 「…良い訳が…」

2018-05-04 11:56:25
帽子男 @alkali_acid

結局腕を頭の上で組んで脇をさらす魔女。目隠しをしたままおいしそうに接吻する淫魔。 「…そこまでだ」 「うう…」 「お前は限度をわきまえないな」 「こんなにお仕えしてるのに…」 「淫魔がどれだけしおらしくしようと信じられるものか」

2018-05-04 11:59:14
帽子男 @alkali_acid

「どうすれば信じてもらえるんでしょう」 「ふん。若返りと不老不死の力があるという女神の黄金の林檎でもとってくるか」 「いってきます!」 「ばか。根本に龍がとぐろを巻いてるとかそういうたぐいの話だ。そんな仕事は英雄にでもさせておけ。お前は薬を届けて材料をとってこい」

2018-05-04 12:01:33
帽子男 @alkali_acid

ところが、しばらくお使いにいった淫魔が帰ってこなくなる。 魔女はやきもき。占いなどをしてみるが行方はようとしてしれない。 「ほかの魔法使いだの使い魔だのにやられるほど鈍くはないはずだが…」 褒美を与えずによくなり、日ごとに体の火照りが薄れていくのがどこか不安を掻き立てる。

2018-05-04 12:03:16
帽子男 @alkali_acid

そろそろ新しい使い魔を呼び出した方がいいころあいになる。 「…めんどうだ。もうちょっとまとう」 やがて煙突から淫魔が戻って来る。ぼろぼろだ。手には形のわるい林檎。いちおうくすんだ黄金色。 「とってきました!ご主人様」 「…ばかもの!私が命じたこと以外するな」 「ええ…」

2018-05-04 12:05:01
帽子男 @alkali_acid

「実は女神の林檎を盗もうとしたんだけど、ぜんぜんだめで」 「それはそうだろう」 「でもたまたま英雄らしき男の人が通りかかって」 「都合のいい話だ」 「龍をたたきのめして、林檎をたくさんもいだんで、形の悪いのでいいから分けて下さいって」 「くれたのか」 「あの、対価をはらって」

2018-05-04 12:06:37
帽子男 @alkali_acid

魔女は柳眉を逆立てる。 「まさか…」 「あんましたんです。英雄ってすごく凝るんですねえ…とっても体が軽くなったっていってました」 「…そうか…」 「ご主人様。ほら、おあがりください」 「こんな形の悪い林檎を生食できるか」

2018-05-04 12:07:46
帽子男 @alkali_acid

黄金の林檎はジャムにしてパンに塗って食べた。 「わーご主人様お肌つやつやですよ」 「胃腸の調子がよくなったな」 「よかったです…あ」 「わかってる。ほうびをよこせ、だろう…もうだが口づけするところは残っていない…」 「…ええ…」 「私には思いつかん。お前が好きにしろ」

2018-05-04 12:12:00
帽子男 @alkali_acid

淫魔は魔女の唇に口づけする。 「…だろうと思った…」 「えへへ…もう一回いいですか」 「勝手にしろ」

2018-05-04 12:13:38
帽子男 @alkali_acid

それからは済し崩しで、淫魔がお使いから戻ると、魔女は裳裾をたくしあげて、太腿から上にも接吻を許す。唇だけでなく舌も触れる。 「ご主人様、このおへその下にある模様はなんですか」 「封印だ…月のものが…めんどうなので閉じてある」 「ふーん…ちょっといじっちゃいますね」 「んっ…」

2018-05-04 12:15:57
帽子男 @alkali_acid

淫魔がだんだん一線を越えてきてるのも分かるが、魔女もまあ諦めがちに。 「お前の口づけのせいで、最近は服を着ているだけで衣擦れがしんどいぞ」 「じゃあ脱いじゃいましょう」 「できるか」 「めくらましの術で着ているように見せればいいんですよ」

2018-05-04 12:18:45
帽子男 @alkali_acid

南の方の魔法使いが、君主の求めに応じ、後宮の妃のためにしつらえた、どんな衣装でも望むがままに幻として浮かび上がらせる品を見つけてくる。首輪のかたちをしている。 「これを私にはめろと」 「えへへ」 「図に乗るな」 楽なのでつける。

2018-05-04 12:20:44
帽子男 @alkali_acid

「せっかくだからもっと豪奢な衣装を呼び出せばいいのに」 「余計なお世話だ」 あいかわらず見た目は黒い長衣ですごす魔女。もちろん実際は素肌が外気に触れるので、寒さよけに風の呪文で守る。 ただもう裳裾をからげなくても、淫魔は幻をすりぬけてどこでも口づけできる。

2018-05-04 12:24:19
帽子男 @alkali_acid

「お前にばかり都合のいい」 「そんなことありません!ほら、都ではやりの柄を持ってきました。今日はこれを幻に描いてまとってみましょうよ」 「くだらん」 「見たい見たい」 「うるさい」 襞飾りだらけの重たそうな衣装も自由自在。

2018-05-04 12:26:24
帽子男 @alkali_acid

添い寝も素肌と素肌が触れ合う。 精気を吸うのも快楽を注ぐのもずっとやりやすい。 「ご主人様?つかれませんか?僕が吸い過ぎたらいってください」 「べつに…あの林檎ジャムを食べてから…力のほうは…ありあまって…」 「えへへ…よかった」 「なにもよくない」 だんだんと我慢するのがしんどく。

2018-05-04 12:29:36
帽子男 @alkali_acid

「ふぅ…ふぅっ…」 「ご主人様?」 「うるさい」 「ええ…あ、むつごとをなさりたいならすぐおっしゃってくださいね💛僕はいつでも」 「うるさい」 色々我慢しているので、ついうっかり魔法を暴走させて壁を破ってしまったりする。

2018-05-04 12:31:41