魔理沙とコーヒー(マリアリ)
- hachisu716
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ケーキから手を離し、アリスを抱き締める魔理沙。 思いきりぎゅうっと抱き締めてから、我に返ったように、 魔理沙「あっ……と、……抱き締めていい?」 アリス「……それも、眼を見ていって。訊くならね」 魔理沙の背をそっと抱き締め返すアリス。
2018-06-10 23:26:58アリス「いくら魔理沙がフェアリーでも、ケーキを食べるためだけに結婚を申し込んでるわけじゃないわよね?」 魔理沙「……ばか、そんなわけないだろ」 アリス「……なら、大丈夫よ。お受けします」 魔理沙「…………もっと驚くかと思った。いつも通りだな」
2018-06-10 23:29:52アリス「まあ、もういつもが結婚しているようなものだったから。今日もいつも通りよ」 魔理沙「……ええ……何いってんの……」 アリス「……ケーキ屋さんはあなたの虜なの。だからケーキ屋さんなんてやるのよ」 魔理沙「…………私に甘い。ティースプーン27杯分くらい」
2018-06-10 23:34:46アリス「それがあなたの願掛けに集まった妖精の数?」 魔理沙「……そう。本当は、甘いコーヒーでガツンと気合いいれて、頑張るはずだったんだ」 アリス「……好かれるからね、魔理沙は。妖精にも、私にも」 魔理沙「…………なんかもう、今が一番甘い。……口の中。もういっぱいだ。飽和状態」
2018-06-10 23:37:55アリス「もうこれ以上、甘くならないってこと? ……夫婦生活は」 アリスが笑って囁くと、魔理沙がそっと身を離す。 真っ赤な苺の顔で、じっとアリスを見る。 魔理沙「……言っただろ。砂糖にも致死量があるんだよ」 あんまり摂ったら、ドキドキして、しんでしまう。
2018-06-10 23:42:06そう告げて、ふたりは同時に、同じ甘さを口にした。 それはティースプーン27杯分の砂糖と釣り合う甘さのものだ。 それが、同分量の砂糖を入れたケーキか、はたまた別のものだったかは、ここで隅々まで語るのは水を差すから伏せておく。 ……ただひとつ。 夫婦の共同作業、とだけ言っておこう。
2018-06-10 23:47:16