[R-18]魔女シリーズ1~少年期に魔女に犯された男が成長後も搾取を受ける話

樹精のムンザと箒(ほうき)の魔女ヴィヴィすなわちヴィヴァリーチェの物語。 ほかのお話は以下 魔女シリーズ一覧 続きを読む
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帽子男 @alkali_acid

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2018-06-25 21:16:58
帽子男 @alkali_acid

幼少期に不老の魔女に犯された経験を持つ男が どんなに成長しても魔女に良いように性的搾取を受け続ける一生。 かわいそう。

2018-06-25 21:18:01
帽子男 @alkali_acid

ムンザはまだ苗木の頃、草原のはずれで異種族の魔女ヴィヴィに捕まり、むごたらしく犯された。 魔女は綿棒でムンザの背に咲く雄花を容赦なくいじり、量の僅かな花粉を残らずこそげとっていったのだ。 「ぐす…ぐす…ひどい」 古人参語で嘆く苗木を、魔女は満腹した猫のように目を細めて眺めた。

2018-06-25 21:22:20
帽子男 @alkali_acid

「また来るから。次はもっと沢山花粉を溜めておいてね」 「うう…やだよぉ…」 だがムンザの悲しげな抗議など意に介さず、魔女は箒に乗って飛び去って行った。 悲しいかな苗木は動くのが苦手だ。木の実の頃ならまだ転がれたのだが、今は地面にしっかり二本の足を下ろし、根を張りつつある。

2018-06-25 21:24:38
帽子男 @alkali_acid

苗木は地下の水流を求め、岩石の隙間に毛細の管を広げ、両腕は太陽の恵みを求めて空に掲げているところだった。今さらどこへ行けるだろうか。 「ぐす…もう来ないで…」 そう願いながら、ムンザはひとまず、つらい記憶にふたをし、みずからの命の営みに力を注ごうと決めた。

2018-06-25 21:27:17
帽子男 @alkali_acid

周囲に同族がいなかったので、ムンザは芽吹いた痩せ地をいちから耕せねばならなかったが、しかし逆に言えば、育てた肥しも導いた水もすべてひとりじめできるということでもあった。 苗木は風に合わせて静かに揺れながら、ゆるやかに音なき歌をつむぎ、湿った土のあいだに小さな小さな友を放った。

2018-06-25 21:29:39
帽子男 @alkali_acid

虫の目にさえ見えぬほどの無数の命が、不毛の地にもぐりこみ、元素と元素をつなぎ合わせ、ムンザの食(じき)を作り出していく。そのあいだに根は少しずつ大地の底の酸や燐、塩を動かし、硬い岩をもろく変質させ、砕いていく。

2018-06-25 21:32:49
帽子男 @alkali_acid

みずからの園を整えるためのすべての技は、実となったときに母から伝えられていた。 苗木はわずかもためらわず、祖先から伝わる知識に従って土いじりに精を出し、一方では滑らかな若い肌に甘い汗を掻いて羽虫を呼び寄せようとした。

2018-06-25 21:36:02
帽子男 @alkali_acid

滋味の少ない場所柄から、はじめは効き目もなさそうに思えたが、しかし辛抱強く続けていると、最初の一匹が飛んできた。緑の艶やかな甲(よろい)をつけたかわいらしいちびだった。ムンザはやさしく髪の葉で撫でてやってから、さらに多くを招いた。 虫が寄ってくれば、蜥蜴や小鳥もあらわれた。

2018-06-25 21:38:36
帽子男 @alkali_acid

小鳥の糞からは種がとれたので、赤ん坊の世話をするように優しくできたばかりの庭に植え、ほどよい湿りけをあたえてやると草が生じる。 季節の巡りを駆け足で過ぎるように、苗木の周囲には月の満ち欠けるあいだに野原ができあがりつつあった。

2018-06-25 21:42:09
帽子男 @alkali_acid

ムンザは喜びに腕を打ち振り、葉をさやがせ、音なき歌をいっそうたからかに響かせた。すると生きものは互いを食い、食らわれる忙しい業(わざ)をいったん止め、旋律なき楽曲に和した。銀雀はさえずり、金蜂はうなり、瑪瑙(めのう)蜥蜴は真赤な喉を膨らませて鳴いた。 だが協奏はだしぬけに破れる。

2018-06-25 21:44:54
帽子男 @alkali_acid

箒に乗った魔女がやってきたのだ。 「すごい!短いあいだにこんなにきれいにするなんて」 「…来ないで」 怯える苗木に、ヴィヴィはにんまりして近づく。 「だーめ…どれどれ…うん育ってる…はい、お薬」 「いらな…やっ…」

2018-06-25 21:46:41
帽子男 @alkali_acid

青いとんがり帽子をかぶった妖婦は、空色の外套のたもとから液体を満たした透明な容器を取り出し、地面に何本も突き立てる。 「ひぃっ…」 「ふっふっふー…元気になーれ」 ムンザの背といわず、肩といわず、脇腹といわず、そこかしこに深紫の雄花の蕾があらわれ、弾けるように開く。

2018-06-25 21:49:00
帽子男 @alkali_acid

「ぁ…ぁっ」 「すごーい。げんきだねー。えーと名前…あ、名前まだ聞いてなかったね。私はヴィヴィ…君は?」 「や…」 「教えてくれたら優しくするから」 「む、ムンザ…」 古人参語で話を済ませると、魔女はうなずいて綿棒を取り出す。 「な?」 「やさしーく取ってあげるからね」

2018-06-25 21:50:29
帽子男 @alkali_acid

「やだぁあ…やっ…花粉とらないで…とらないで」 「だめー」 「ぁっ…ぁあ…」 花という花に綿棒を突っ込み、かぐわしい薫りのする緋の粒をごっそりとると、残らず絹張りの袋に収める。 「たいりょうたいりょうっと」 「なんでこんなことするのぉ…」 「うーん…私の研究のため」

2018-06-25 21:52:54
帽子男 @alkali_acid

ヴィヴィは悪びれずに応えると、苗木の華奢な首に腕を回し、甘い汗をかいた頬を舐めた。 「んふ…おいし…」 「ひぃっ…」 「また来るね?」 「うう…」

2018-06-25 21:54:34
帽子男 @alkali_acid

憔悴しきったムンザは、しばらく庭を広げるのも止めてしまったが、しかし昼夜がめぐるうちに若い心と体は勢いを取り戻し、さらなる沃壌(よくじょう)をかもそうとさまざまに工夫をこらし始めた。

2018-06-25 21:57:27
帽子男 @alkali_acid

苗木の両腕を広げた端から端までの長さの二倍ぐらいの距離に、小さな泉をひとつこしらえた。地下の水の通り道を開いてやるだけなのでそう難しくはなかった。 水場ができると、もっと大きな獣や鳥が、曠野を乗り越えてやってくるようになった。

2018-06-25 21:59:54
帽子男 @alkali_acid

美しい斑鹿(まだらじか)の母子を目にして、ムンザはときめき、しなやかな忍び山猫がうっそりと下生えをかき分けて顔を出したときは、幹を震わせた。 だが獰猛な狩人は、すぐに消えてしまった。また箒が空を切って降りてきたからだ。 「あー!泉なんか…」

2018-06-25 22:01:57
帽子男 @alkali_acid

ヴィヴィがあわてたようすで呼びかける。 「だめだよ。人間が来ちゃうかもしれないでしょ」 「…えぇ?」 ムンザにはさっぱり理解ができない。 「人間に見つかったら、ムンザ君なんてすぐ引っこ抜かれて、お薬にされちゃうんだよ」 「お薬…?」 「んもー…しょうがない。私がなんとかする」

2018-06-25 22:03:37
帽子男 @alkali_acid

草の絨毯がつきるあたりに輝石を埋めていく。六つを等間隔に、輪を描くように。魔女がぶつぶつと呪文を唱えると、薄い霞のようなものが立ち上がった。 「ひとまず、惑わしの術をかけておいたからね」 「え?え?なんで」 「ムンザ君は、私だけのものだから。ほかの誰にも見せないの」

2018-06-25 22:06:15
帽子男 @alkali_acid

とんがり帽子の妖婦はそう宜(のたま)ってから、腹を空かせた猫のごとく舌なめずりをする。 「ひっひっひ。それでは今日も花粉をもらうよー」 「また…あんまりくすぐったくしないで」 「ちゃーんとやさしくするからー」 地面に刺さる薬液の筒。咲き誇る雄花。ねじこまれる綿棒。

2018-06-25 22:08:56
帽子男 @alkali_acid

いささかなりと慣れてきたムンザは、瞼(まぶた)を閉じ、声を殺して搾取に耐えた。 「おーいっぱいとれたねー。すごいなー。こんなひどい土地で…ごめんね…でもここなら、ムンザ君をひとりじめしやすいから」 「ヴィヴィ…さん?」 「ヴィヴィでいいよぉ」 「ヴィヴィさんは…なんでこんな」

2018-06-25 22:11:20
帽子男 @alkali_acid

「私?私は魔女だもーん。こういうわっるーいことするのが魔女なんだよ♪さ、もう行くね。ほかの子達を怖がらせちゃうし」 「…あっ…まって」 「え?」 「少し、休んでいきませんか。そこの木陰で」 魔女はきょとんとした面持ちで苗木を見やった。 「え?いいの…だって…」

2018-06-25 22:13:13
帽子男 @alkali_acid

「今はちょうどお日様も暖かくて、風もきもちよくて、ほら、星薄荷を植えておいたから虫も近づかないし」 「…ムンザ君て…あんなめにあわされてるのに…おひとよし…おくさよし?だよね…」 帽子をとってごろりと横になる妖婦。 「あーきもちい。ふかふかの寝台みたい」

2018-06-25 22:15:17
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