TLN019　中島岳志さんに聞く「東日本大震災とナショナリズム」

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ナショナリズムは、古代から一貫して続いてきた現象だが、案外新しいものではないかというのがアンダーソンの議論。

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世界で最初のベストセラーは聖書。世俗言語に訳されて出版されたのは新しいこと。ルターが一般読書にしようとした。世俗言語への翻訳が重要だった。そこでタブーのドイツ語版を出した。

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ドイツ語で聖書を読む人が浮き上がってきた。これがネイションと呼べると言う議論。近代の意図しないプロセスの中で緩やかに形成されてきたもの。資本主義、宗教改革がセット

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ゲルナーは、世俗言語における読み書きが重要になり、それができる人がネイションと呼べる。それ以前にネイションをたどることは難しいのではないか。政治学的にこれが立体化してくるのはフランス革命。

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フランス革命を起こした人は、なぜ国王が国家を独占しているのかを疑った。王権神授説の正当性を疑った。啓蒙思想的が裏づけ。結果、ネイションステート、ある領域でくくられた中に住んでいる人間は、平等な主権者と言う理念、国民国家。

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国民国家は平等と主権在民の二つがポイント。フランス革命が政治的ナショナリズムによって国家と国民を結びつけた。政治学的にナショナリズムを考えるとき、ナショナリズム＝右は成り立たない。啓蒙主義以降の左派の論理。

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エドマンドバーク、ナショナリズムをなぜ右と考えるか？公の定めるナショナリズム。ヨーロッパの王はフランス革命でびびる。王権神授説がうまくいかないので、国民の歩みを体現していると言うと言う論理を展開し、近代ナショナリズムが形成されていく。

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アジアアフリカの独立運動は、ナショナリズムを主張。ガンジーもネルーもナショナリスト。ナショナリズムは平等的な主権者とセットとなっている。ヨーロッパは９０年にシンジュー主義がくずれ、ナショナリズムをナショナリズムの手に取り戻せと言う運動がおきる。シンジュー主義、己の金は己のもの。

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１９５０年代の世界、革新勢力がナショナリズムを唱えていた。日本共産党は民族戦線。丸山まさおは自分こそはナショナリストと主張している。健全なナショナリズムと超国家主義を区別。上からのナショナリズムに変容していく

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社民主義者は、国家がお金を集め分配する。税金を集める動機付けが必要で、ナショナリズムニ注目。不幸な人間を救わなければならない。国家の信頼度をあげる。愛国の元で平等のために配分。リベラルなナショナリズム。スウェーデンはナショナリズムがとても強い。

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権威的状態では、主権をよこせと言う左派的なナショナリズムが生まれる、自由民権運動は、藩閥政治に対する反発。板垣退助は、愛国公党を作る。自由民権運動は左派的な運動と考えられている。主権をよこせと言いながら、愛国という名前を付ける。「愛国で階級が超えられる。」

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国民が国家を信頼し、再配分を行う。というあ

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下から湧き上がる連帯感と国家の信頼から生まれるナショナリズム。そこで震災後

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連帯によって再配分を行わなければならない。フィクションでも国家を信頼しているのに、国家がこたえられていない、そこで、政治不信が起こるのが怖い現象。暴力的な現象が起きて基勝ち。ここで戦前の状態につながる。　なるほどーー

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震災によって、ナショナリズムが高揚。右とかではなく、近代国家で普通。なので、民主党政権になんら期待してないのに支持率が上がる。

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橋川文三の議論。丸山まさおは、超国家主義。橋川文三は、超/国家主義。極端な国家主義ではなく、国家を超える。普遍主義と捉えた。世界連邦を目指したものとして語られてきた。日本改造体系、大川周明、行地社。世界をひとつのものにしたい。石原かんじはこれを実現したいと考えた。

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右翼とみなす多くの人はボーダレスな世界を望んでいた人たち。橋川文三は、その背景をしろうとした。

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なぜ坂の上の雲と言うタイトルをつけたか。何とかして一等国になりたいとさかを一生懸命登ってきた。しかし、頂上にあったのは雲だった。日露戦争によって登りきってしまった。と考えた。

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明治の国家主義をつかんだ瞬間、その後は雲であり、日本は迷走を始めた。藤村みさおのような青年にとっては坂を上っていこうというテンションがない、自分が生きていくことが関心事になる。

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大川周明　自分たちの煩悶を持つがゆえに超国家主義者に。明治のナショナリストと違う。自己実現＝国家。彼らはそれを剥奪された青年。個人の煩悶が超国家主義に存在。

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１９１９年、第一次世界大戦が終わった年。日本にとって重要、それまでは好景気。一方、この時代は格差主義の拡大。貧乏物語で川上はじめは、好景気と言ってるが下層労働者は恵まれているのか。阻害されている存在。それが、１９１９年に露呈。戦後不景気に。青年が政治に目覚める

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ゆう存社、その前は老壮会。大川周明は、自分は革新主義者、５つの派があった。共産主義、国家社会主義、社民主義、アナーキスト、僕たちは友達。自分たちは天皇主義者。日本的である。天皇が平等を担保している。

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明治革命ではなく、なぜ明治維新か。天皇を残したから。政治組織だけを解体し、国王を残した。政体を変容させ、国体を維持。だから維新。

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一君万民がでてきた。封建主義への批判。天皇を認め、全ては平等。天皇のみが超越者。フランス革命は国王を倒し平等を実現しようとした。明治維新は違う。しかし、明治政府は一君万民ではなく藩閥政治となった。天皇のもとで平等であるはずにもかかわらず今の藩閥政治はおかしい。西南戦争が起こる