ドラゴン・インストラクション ＃５

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

カークィウスの狙いはこのいつ終わるとも知れぬ投擲ラリーをニンジャスレイヤーが諦め、別の攻め手を試みる瞬間であった。そのコンマ数秒の隙を突けばカークィウスがイニシアティブを取り、たちまちサツバツナイト諸共にハリネズミめいた惨殺体を作り出し勝利する事が出来るのだ！しかし！　21

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「イイイイヤアアーッ！」ニンジャスレイヤーはスリケンを投擲を止める事がない！彼はスリケンを投げながらなかばトランス状態となり、極度のカラテ空間に身を置いていた！己の心臓の鼓動音がゆっくりと通り過ぎ、ナラク・ニンジャの怒号が行き過ぎ、ザゼンするシルバーキーが垣間見えた。　22

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

緊迫した表情で見据えるシルバーキーの背後にはロウソクの山がある。消え残った火の数が20から今、19になり、その姿は消えた。しかしニンジャスレイヤーはスリケン投擲を止めはしない。教えと実践を経て、彼は理解しつつあった！「イイイイヤアアーッ！」加速する投擲！スリケンは赤黒の火を帯びる！23

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

カークィウスの目が血走った。判断を誤った可能性があった。このまま羽根をクナイに変えて投げる事を続ければ、羽根刃のドームの維持を続ける事が重荷になる。すなわちアウト・オブ・アモー（弾切れ）の危険がちらついて来ていた。「これは……」「イヤーッ！」「ヌウーッ！」肩をかすめるスリケン！24

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

カークィウスの身体バランスが僅かに崩れる！「イヤーッ！」「グワーッ！」そこに更に一枚、スリケンが届く！「イヤーッ！」カークィウスは羽根刃投擲密度を上げる！だがニンジャスレイヤーがいない！訝しんだ彼の顔面を、「イヤーッ！」「グワーッ！？」　ニンジャスレイヤーは、掴んだ！　25

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「イヤーッ！」「グワーッ！」KRAAAASH！ニンジャスレイヤーはカークィウスの後頭部を地面に叩きつけた！カークィウスは暴れた。だがニンジャスレイヤーは離さない！頭を持ち上げ、後頭部を再度、叩きつける！「イヤーッ！」「グワーッ！」再度！「イヤーッ！」「グワーッ！」　26

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

カークィウスはもがいた。もはや彼はこの身体を諦め、捨て身のジツにニューロンを傾けた。ニンジャスレイヤーは指先からカークィウスの脳に黒炎を流し込みながら、彼の意図を漠然と感じ取った。羽根刃のドームが流れを変えた瞬間、彼はカークィウスの身体を高く投げ上げた！そして！「イヤーッ！」　27

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

ニンジャスレイヤーはその場で高速回転！回転の中から四方八方にスリケンを投擲！「ヌウッ！」チョーチョー・ハッシの近接戦闘を行っていたサイグナスとサツバツナイトの元にも無数のスリケンが飛来！サイグナスは一歩離れて防御を余儀なくされる！サツバツナイトは状況判断し、すべき事を理解！　28

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「イヤーッ！」カークィウスがジツを発動すると、羽根刃のドームは殺戮の雨と化し、ニンジャスレイヤーとサツバツナイトの元に降り注いだ。サイグナスは狙いから外すという巧妙さだ！タツジン！しかしニンジャスレイヤーは既にスリケン投擲を始めている！投擲最高速度に乗っている！　29

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「イイイイヤアアアーッ！」ニンジャスレイヤーが全方向に投擲するスリケンの嵐が、襲い来る羽根刃を相殺！そればかりではない！見よ！サツバツナイトを！「イイイイヤアアアーッ！」彼もまたその場で高速回転を始め、全方向にスリケン投擲を開始していた！ナムアミダブツ！ダブルヘルタツマキだ！　30

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「「イイイヤアアアーッ！」」スリケンと羽根刃、二つの嵐が衝突、弾け、相乗効果の小爆発を生じ、白砂を天に撒く！サイグナスは攻勢から一転、片膝で面積を最小にし、クロス腕で防御する事を強いられる！そして空中のカークィウスには無慈悲なスリケンが立て続けに突き刺さった！「グワーッ！」31

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

【続く】