アニメカイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡を巡る旅、F-エフ-20話脚本:誰も踏み込めない領域
- makimogpfb
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高屋敷氏脚本F-エフ-20話まとめ2 「自分を見つめ、自分で決めた道を行け」という、高屋敷氏の長年のテーマも、今回は非常に色濃く出ている。同氏キャリア初期のど根性ガエル演出~現代のグラゼニのシリーズ構成・全話脚本まで40年近く、このテーマが見られ、感慨深い。
2018-09-30 14:45:56高屋敷氏脚本F-エフ-20話まとめ3 タモツとの別れは、軍馬の成長の重要地点としても機能している。 初期の軍馬はタモツに依存気味だったが、色々なドラマを経て、タモツから「巣立つ」時期が来たと言える。 現に、軍馬の成長を見て、タモツは別れる決断に至った。
2018-09-30 14:46:50高屋敷氏脚本F-エフ-20話まとめ4 また、聖とのライバル関係も、継続して描かれる。原作の聖は、このレースに参加しており、軍馬に負けて2位。 アニメでは、聖は早めにF3に上がっており、今回のような登場となったが、殆どの回で登場。本作が「軍馬と聖の物語」でもある事を印象づけている。
2018-09-30 14:47:57高屋敷氏脚本F-エフ-20話まとめ5 今回は、高屋敷氏の台詞アレンジの見事さも光る。同氏は、抑揚やタメ、単語の繰り返しによるリズム取りなどを使い、雰囲気をガラッと変えることができる。 それでいて、原作を壊すことなく、よりドラマチックにしており、かつ、同氏のテーマを出すことに成功している。
2018-09-30 14:48:38高屋敷氏脚本F-エフ-20話まとめ6 この技術は、原作力が強ければ強いほど難易度が高くなると思う。 何回か書いているが、高屋敷氏は、原作クラッシャーの出崎統氏とも、原作に忠実な高畑勲氏とも仕事しており、両氏のハイブリッド。相当な経験の積み上げがあるからこそ、これができるのだと考えられる。
2018-09-30 14:51:35高屋敷氏脚本F-エフ-20話まとめ7 軍馬とタモツは、家族のようでもあり、天才同士でもあり、そして、親友である。その親友が、自分で決めた事なのだから、軍馬はケジメをつけた上でタモツを送り出す。これもまた、軍馬が自分で決めた事。 そのような感想を持つよう、高屋敷氏は視聴者を誘導する。
2018-09-30 14:53:38高屋敷氏脚本F-エフ-20話まとめ8 この「誘導」は、まさにシリーズの「構成」を丁寧に積み上げた結果であり、高屋敷氏の計算高さには毎度驚かされる。 本作は、本当に同氏の手腕の巧みさを感じられる作品で、益々惹き付けられる。
2018-09-30 14:55:13高屋敷氏脚本F-エフ-20話まとめ9 そして、原作をどうアレンジするかで、「脚本」の個性が大いに出ることを感じた回だった。原作を先回りして読んでいても、アニメは先が読めず、驚きの連続。続きが待ち遠しい。
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