- rio11ruiagent
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#僕・君・包丁で文を作ろうそれがお前の性癖だ 君の手に包丁が握られている。 そうか、それがこたえか。 僕はテーブルの裏に貼りつけていた包丁をゆっくり剥がした。
2018-09-02 09:39:44恋人を手酷く扱ってみる 肩を小突いてベッドに倒す その無様を見下ろす 命令する 指ひとつで弄ぶ 唐突にやめて眺める 眺める 泣き出したら こっちに呼んで抱きしめる たまらなく可愛い 僕の恋人
2018-09-11 21:56:19みんな何がしかの孤独を抱えている 夜に叫びだしたくなるような 閉じ籠もって涙をこぼしそうな 誰かには癒せない 自分で向き合うしかない 後ろ向きで暗い感情の迸り でもいいんです あたしが赦してあげます あなたはよくやっている えらいね 大変なのに投げ出さず ちゃんと生きている それでいい
2018-08-29 15:55:02殺しなさいよ。もう何もいらない。あたしの前から消えるつもりなら、あたしを消してって。 あなたのことを思い出して生きていくくらいならいっそなくなってしまいたい。 きれいな記憶もきたない記憶もどうせすべて今ここにあなたがいない虚無に塗り替えられるんだから。 できないわよね。 #140字小説
2018-07-28 16:33:48胸に傷がついてる 昨夜あなたにつけられた傷 服に擦れたり シャワーがしみたりするとついと思い出す わたしの体に何かが触れたとき 昨夜のふたりをまざまざと思い出す フラッシュバックみたいに 鏡の中の目の奥に あなたの熱いシルエットを見つけて釘付けになる 出しっぱなしの蛇口を慌てて締めた
2018-09-09 13:19:02夏休みの水泳監視当番で学校へ赴いた。かんかん照りの中、子供たちは列をなして歩く。私は最後尾を娘の帽子を目で追いながらついて行く。どこの子だろう。6年生くらいのその少女に、遥か昔の甘酸っぱい記憶が呼び起こされた。あの横顔のライン、表情にあの子の面影を重ねた。 #アトリエ部
2018-08-19 20:40:351日1回キスをしよう、一緒に暮らすときに作ったルール。あたり前に幸せでルールのことなんて忘れていた。たった2人しかいないのに、その小さな決まりごとさえ守れなくなっていく。ルールがお互いを縛る。乾いたキス。冷たいハグ。知らないほうがよかったのかも知れない。 #140字小説
2018-08-14 16:21:30彼は来るといった 何度時計を見ただろう もうにらめっこだ 電話はしたくない 時計の針を進めてみても そういう問題じゃない いままでの行いを振り返って落ち込んでみたりして でも約束を破るような人じゃない 迎えに行ってみようか 窓の外は夜明けの雨が降り出していた
2018-09-01 20:02:25うまく生きれても生きれなくても ただそこに居ていいんだよ って言ってほしい いや言わなくていい ただそこに居ることを 赦してほしい #詩人の本懐 孤独
2018-08-29 08:20:03#詩人の本懐 #アトリエ部 未来 なんの意味もない欲望の吐露が、たまらなく胸を締めつけるときがある。朝乱れたベッドで目覚めると誰もいなくて、ただ曇り空のような怠さが纏わりつく。 いつか素直になれるのだろうか。この虚しさを埋めるのはやはり自分であると認めて、潔く飛べ!
2018-08-20 09:24:52私を愛してくれてありがとう。かけがえのない子どもたちを得て私はしあわせでした。 私の命が尽きようとしている今、ここに告白します。 私には昔から愛した人がいました。その人以外愛したことはありません。どんなに満ち足りた生活でさえ凌駕するほどの想いを胸に、逝くことをお赦しください。
2018-08-31 21:27:43人に出会うとさよならが難しい。 ある日道端でばったり知り合いに会う。あいさつだけで済むはずが思いがけず会話が弾み、立ち話もなんだからとその辺の店に入る。立ち入った話を振られ戸惑いつつも応じ、いつの間にか次会う約束をした。 さよならと告げられ、いつまでもそこに立ちつくした #140字小説
2018-08-10 22:46:31青天の霹靂ではなかったかもしれない。心の何処かでなんとなく知っていたような気がする。一縷の望みにかけた、やっぱりだめだった。いつもそう、ここというときには裏目に出る。今ほど固く祈ったことはない。彼には伴侶がいた。嘘をついたのは誰。今ならまだ戻れる迷路の入口に立って、もう迷っている
2018-08-31 20:34:13#愛恋好心という文字を使わずに恋をしている事を表現してみる きみは苦痛を求める。僕が与える苦痛を。 僕はきみを握りつぶしたかった。弱々しい顔を痛みで歪める。それから僕たちは真逆の行為で同じ高みまで昇りつめる。エスカレートするまぐわい。 だがきみとなら普通にセックスしてみてもいいと思う
2018-08-05 22:50:54この電車は最果ての街へゆく いつもの街並みが過ぎ トンネルを抜けると ベビーピンクの建物が現れる うさぎの耳をした花屋のおじさん ペールブルーのビルに手紙を届ける きつねの郵便配達 ゼラニウム色の屋根のくまのパン屋 クリームイエローのパンケーキにゴールドの蜂蜜 おっとグレーの駅についた
2018-09-10 08:29:3624時間やってる番組を見て泣く。アフリカのどこかで赤ん坊が死んでくのを見て泣く。 どこかの街に爆弾が落とされ、血まみれの子供が親を探しているのを見て泣く。 さ、ご飯の時間ですよ。 #詩人の本懐 傍観
2018-09-03 00:34:18罠を張る あなたが思わず涎を飲み込むような 薔薇と麝香にヴァニラを少し 甘い目眩を誘う香り さあわたしに手を伸ばしなさい 思うままに奪ってごらん けれどまた月だけがわたしを見下ろす 焦れったくなって 独りでわたしを慰める
2018-09-10 12:36:47胸の中に塊がある。大きくはないがドクドクと脈打って存在を知らしめる。邪魔くさい。清々しい朝でさえ神経に触りカーテンから差し込んでくる朝日が心を逆なでする。テレビを批判しネットの記事に文句を言う。ああいやだ。きっと嫌な顔してる。このまま洗濯機に飛びこんで丸ごときれいに洗いたい
2018-08-23 07:47:17#アトリエ部文芸展 対 ある村に人々から慕われ愛された男がいた。みんな彼から言葉をもらいたくて詰めかけ、集った。しかし自らは観衆を集めたり台の上に立ったりしなかった。 男は1度だけ女を殺した。 愛故に女を奪い、愛故に亡き者にしたのだ。 彼は今日も信じることの尊さを零す。
2018-08-20 10:21:48あなたのからだをもみほぐしてあげる ぶあついかたを ひろいせなかを くすぐったがっていても そっとのぞくと めをとじてくちもとゆるめてる いいのなにもしなくて そのままねむって あなたはわたしのもの わたしはあなたのもの おしりにのって せなかにキスひとつ
2018-09-01 19:42:52格闘の末イナダを釣り上げた。 神聖な気持ちでまな板に向かう。 おまえに、できるか? 魚と目が合う。 深く息を吸い、愛刀を翻す。 #詩人の本懐 戦士
2018-09-07 02:11:44何もかもが嫌になって、まわりが全部嫌いになって、誰もわかってくれない。このどろっとした感情はあなたにさえ理解できないだろう。それでもあなたはわたしを抱きしめ優しく背中を撫でてくれる。もっと。わたしを何も言わず甘やかしてくれるのはあなた。 #140字小説
2018-08-12 21:55:53甘いものが食べたい。 甘いもの。それは魅惑。 できれば甘いのほかに、やわらかくってちょっぴり溶けてさくさくしてて。あいだにフルーツがあれば尚よいけどぜいたくは言わない。 口のまわりが汚れたってかまわない。至福の汚れだ。 よし、生クリームをしぼろう。 #140字小説 pic.twitter.com/ns935a7Kf2
2018-08-02 21:50:53せっかく出かけたのにあなたは ずっとコーヒーをかき混ぜてる 視線が合ってふと微笑むと あなたの脳内が爆発するのがわかった あなたはわたしのことが好きなんだね なんかわかってきた あなたは照れながらコーヒーに砂糖をまた入れた どんだけ甘いの #詩人の本懐 味覚
2018-09-09 01:01:29