- eguchi2018
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J.K.ソーントン「アフリカにおける法システムは土地を私有財産とは認識しておらず、重要なのは人々に対する権利であり、このことにより私的収入を産み出す富のための制度としての奴隷制に、特別な誘因が与えられた。まさにアフリカにおける奴隷所有は、西欧と中国における土地所有と事実上同等だ」83
2018-10-31 10:47:34「中世初期のアイルランドでは、女奴隷 cumal が最も高い価値単位だった。罰金の価値の標準的単位であり、土地の価値尺度として用いられ、cumal は支払い手段としても用いられた」p.89.
2018-10-31 11:42:50逃亡奴隷(maroon)社会…米北西のナヴァホ、西アフリカのナファナ、ケベックのカーナワケとイエズス会 合体(coalescence)…ヨーロッパ人の侵入・戦争・伝染病で人口が激減した米南東部の諸部族 pp.125-30.
2018-11-01 03:50:11「アフリカやアメリカからの記述は、熟練職人がしばしば奴隷襲撃の焦点であったことを示している。北シエラレオネで集められた口述史は、襲撃が捕虜にするための鍛冶職人を標的にしていたことを記録している。彼らの技能に多大な需要があったからだ。女の陶工も好んで捕獲された」pp.153-4.
2018-11-01 06:48:58アフリカ人奴隷はカリブ海地域や新大陸に固有の農法・種子・家畜をもたらし、生産革新に貢献したが、ヨーロッパ人が持ち込んだ農法や植物は緯度が異なりあまり根づかなかった。p.155-9.
2018-11-01 12:58:57ローマ帝国末期からのゲルマン民族のキリスト教改宗は、ローマの奴隷たちに導かれたものだった。ゴート族の最初の聖書は、奴隷の末裔が翻訳したもの。p.159.
2018-11-01 13:02:28「捕虜捕獲は、人間の歴史においてほとんど普遍的な実践であった。捕虜は人間社会に常にいたのであり、核家族あるいはインセスト・タブーとほとんど同じくらいありふれたものである」p.163.
2018-11-01 13:23:33「[捕虜の]実践は[欧州の]植民侵入より前から存在した。コロンブスは最初の航海でカリナゴ族の襲撃者について聞き、2度目の航海でその犠牲者の何人かに会い、彼らは、捕虜を襲い捕まえるために遠くから来たカヌーについて述べた」p.170.
2018-11-01 16:41:55Hopcroft, Rosemary L. (2016) Evolution and Gender: Why It Matters for Contemporary Life, Routledge.
2018-11-01 21:34:03「目下のところ社会科学において普及している知見は、男と女は、いくつかの体のパーツと、女がより小さい傾向があるという事実を除けば、非常に似通っているというものだ。しかし女は小さな男ではないし、そのように想定してしまうと否定的な結果を招き得る」vii
2018-11-01 21:42:04「性差でなされてきた多様な進化的議論の多くは、単一テーマの下に包含され得る。性差は究極的には、子孫への一定の生物学的投資上の性差ゆえに存在する…男にとって解決すべき最も重要な適応問題は配偶者を見つけること、女にとって解決すべき最も重要な適応問題は出産と子育てに成功することだ」viii
2018-11-02 01:31:34「ジェンダーは社会的構築物であるというアイデアは批判を許さない(sacrosanct)ものである。しかし…性の間の内的な差は存在する。そのいくつかは男と女が生まれる前ですら存在し、したがって完全に社会化に帰することはできないだろう」x
2018-11-02 01:44:41「人間の性質は、白い石板、あるいはプログラムで何でもできるコンピュータではなくてむしろ、ソフトウェア(素因)とセットになって売られているコンピュータである、というのが最も良い見方だ。このソフトウェアは、進化的環境において祖先が直面した諸問題を解決するようデザインされたものだ」p.7.
2018-11-02 11:10:47「現代では子どもを作ることへの欲望の相対的欠如や…効果的な避妊の利用可能性により、人々はセックスはするが子どもを作らず、結果、出生率は非常に低い。これは人々が子どもを欲しがらないことを意味しないが、子どもを持ちたい欲望はセックスをする進化した欲動よりも強くないか普遍的ではない」9
2018-11-02 11:36:52進化理論についての3つの誤解―― 「遺伝子は我々の行動を決定する」 「もしそれが進化したものであるならば、我々はそれを変えることはできない」 「素因(predisposition)は最適にデザインされている」pp.10-1.
2018-11-02 12:38:03「進化理論は道徳的理論か?…我々はみな生物学的に異なっているよりは似通っているという進化的見方は、ほとんどの道徳性の観念の基礎にあるところの、人間の平等の前提を支持している」p.15. 似通っているから平等、というのは危険な発想ではないかなあ…
2018-11-02 13:01:04最初の大西洋単独横断に成功したチャールズ・リンドバーグは、米国人妻との間に6人の子をもうけたのみならず、欧州の3人の異なる女性との間にさらに7人の子を作っていたことが死後に発覚。非嫡出子たちをも経済的に援助し、偽名を使い頻繁に会っていた。p27 今すぐキスミー♪ もう1つの大西洋横断w
2018-11-02 17:12:36同性愛の、遺伝学的な2つの説明 ①遺伝子疾患と同様の、ランダムなイベント説 ②男において同性愛を促進し、女において妊孕力を高める遺伝子説 (後者の利益が前者のコストを上回れば選択される。Hamer & Copeland 1994)pp.28-9. ①はde novo変異ならばあり得る気が…子孫を残すことと無関係なので
2018-11-02 17:36:48所得に関して下降婚した女性は、他の女性よりも離婚リスクが高いという研究(Sayer and Bianchi 2000)p.39. “Women’s Economic Independence and the Probability of Divorce,” Journal of Family Issue 21, pp.906-43.
2018-11-03 04:13:28親の決めた結婚…「女とその家族は遺伝的利害を共有しているので、家族が彼女のために選ぶ夫は、女が選好する資質を多く持ちやすいであろう」p.42. ここにトリヴァーズの親子の対立が要因として入ってくると面白いのだが
2018-11-03 04:29:12ティーンエイジャーの男は、女と同様に、自分よりわずかに<年長の異性>とデートすることを好む(Kenrick et al. 1996)…12〜19歳の103人の男子と106人の女子に調査。男にとって配偶相手の女は若ければ若いほどよいというものではなく、繁殖価を重視する。p.48. Child Development 67(4), pp.1499-511.
2018-11-03 04:56:23男のブロンド好みはそのような女が一定数いる高緯度地域に限定されるが、明るい色の肌を好む傾向は普遍的に見られ、そのアナロジーであると思われる(肌と同様に、ブロンドも年を取ると色が暗くなる)。明るい肌は若さを表し、健康状態も判別しやすく、排卵期前後に最も明るくなる…妊孕性を宣伝。p.51
2018-11-03 05:34:09