「まわりの人はみな先生」・・・脳科学者・茂木健一郎さん(@kenichiromogi)の連続ツイート

茂木健一郎さんの4月28日朝の連続ツイート。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

先生(1)「先生」という言葉には、なつかしく、ゆかしい響きがある。人から「センセイ」と呼ばれてふんぞりかえっている人は哀しいが、自ら、心のうちで、この人が「先生」であると慕う存在があれば、人生は豊かになる。

2011-04-28 06:37:31
茂木健一郎 @kenichiromogi

先生(2)情報自体は今や世界にあふれている。先生はそれを自分につないでくれる人である。いわば、人生の導火線である。火がつけば、あとは自分で燃やしていくことができる。種火がどこにあるか気付かなければ、一生着火しないままである。

2011-04-28 06:38:49
茂木健一郎 @kenichiromogi

先生(3)授業の合間にふともらした一言で、その先生の人格、ものの見方が伝わってくる。「なんでこんなことを言うのだろう」と考える、その糸口から変容が始まっている。教師は、生徒が先生に感染する現場なのだ。

2011-04-28 06:40:01
茂木健一郎 @kenichiromogi

先生(4)中学の英語の吉田先生は、夏休みにインドに行って、そのあとずっと「女の人がきれいなんだよな」と目を潤ませて言っていたと思ったら、学校を辞めてしまった。添乗員になったと聞いた。ぼくたちは衝撃を受け、そして人生について何かを学んだ。

2011-04-28 06:41:09
茂木健一郎 @kenichiromogi

先生(5)高校の数学の室田先生は、ある時、「確率がゼロということは、絶対に起こらない、ということではないんだよ」とプリントを使って力説した。何かの深淵に触れて、戦慄したのを覚えている。

2011-04-28 06:42:26
茂木健一郎 @kenichiromogi

先生(6)先生の人柄に感染するのが教室だとすれば、「教室」は至るところにあり、先生はあちらこちらにいる。世間から「先生」という呼びかけをされない人たちの間にも、たくさんの「先生」がいる。

2011-04-28 06:43:25
茂木健一郎 @kenichiromogi

先生(7)子どもはみんな「先生」である。顔を輝かせて、夢中になって遊んでいる姿を見ると、その生命力に感染する。街で行きすぎる小学生の元気な声にはっとする。自分の中の「子ども」が目覚める。

2011-04-28 06:44:25
茂木健一郎 @kenichiromogi

先生(8)おじいさん、おばあさんは先生である。穏やかな顔をしている人が、思いもしない劇的な体験をしていたりする。どんなにつらいこと、苦しいことがあっても、やがて春の日が来ることを知っている。

2011-04-28 06:45:39
茂木健一郎 @kenichiromogi

先生(9)周囲の人は、みな先生である。感染する、その気持ちがあれば、みなが、素晴らしいレッスンを用意していてくれる。黒板もチョークもないが、一つの仕草、一つの言葉が忘れられない教訓となる。

2011-04-28 06:46:25
茂木健一郎 @kenichiromogi

人は、人に出会って最も多くのことを学ぶ。だから、まわりの「先生」たちを大切にしましょう。以上、「先生」についての連続ツイートでした。

2011-04-28 06:46:59