分子生物学の視点から考える新型コロナウイルスの感染機構

非常に興味深い議論を見かけましたので、通して読みたくてまとめました。
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発端

鬼塚健太郎 @KentaroOnizuka

私のスレッドのもとになった、マリモの話の元ツイ。極めて重要なので、もう一度リツイートしますね。 twitter.com/AdultSpotDiffe…

2020-04-24 16:16:57
画像診断医k😺 @AdultSpotDiffer

本日、日本のCOVID-19の胸部CTを多数拝見。 やはりマリモが沢山いました。他の所見も私の4/2のツイートでだいたい合ってます。 中国の数十例の報告から丸みに気づき3月初めにツイートするも叩かれ💦その後自験例で確信。4/2に再びツイート。デマツイじゃなかった💣

2020-04-16 18:32:29
画像診断医k😺 @AdultSpotDiffer

マリモサインの語感が良すぎて独り歩きが怖いので、何度も補足します。マリモサインはCOVID-19に必須所見ではなく、特異度の高い所見です。確からしさが格段に上がるけど、無くても全然構わないです。体感的に4割ほどの出現率しかないです。 またあくまでCTでの所見で、X線への拡大適応はダメです。

2020-04-16 19:36:10
萩野 昇@🏠 @Noboru_Hagino

@AdultSpotDiffer 日本の放射線読影医の先生方の「踏み込む力」にはいつも感銘を受けております。単なるパターン認識を超えて「そこまで読むか」という名人芸的な読影ですね。 あとは「マリモサイン」の英語名称を考えて、とっとと英語論文にしちゃう感じでしょうか(笑)

2020-04-16 18:48:07

(↑マリモ(毬藻)は球状の集合体を作る淡水性の緑藻の一種で、阿寒湖のマリモは特に大きくて美しい集合体を作るため1952年に日本の特別天然記念物に指定されています。英語では日本語そのままのMarimo、あるいはalgae ball=藻のボール、moss ball=コケのボール
https://en.wikipedia.org/wiki/Marimo
と呼ばれ、ペットショップや熱帯魚屋の商品になっています。英語論文にする場合も、定義をきちんと書けば"Marimo Sign"で通用するのではないでしょうか。)

画像診断医k😺 @AdultSpotDiffer

@Noboru_Hagino 過分なお言葉、恐縮です💦 かつて医局でのあだ名はマニアックねーちゃんでした。

2020-04-16 21:28:32
画像診断医k😺 @AdultSpotDiffer

@shiro_aquaberry これは収縮出てますので違いますが、提示されてない上葉にはマリモがいる可能性ありますね。

2020-04-17 15:11:34

(↑左右の肺はさらに上葉、中葉、下葉の3つの部分に分かれます。もちろん頭に近い方が上です)

画像診断医k😺 @AdultSpotDiffer

@shiro_aquaberry 当初マリモだったものが拡大したあと収縮が始まるので、内側に凹というか、ヒイラギの葉みたいになります。右下葉背側の陰影はまさにそうかと。 上葉はまだ新鮮な病変と推察できるので、マリモいるかも。

2020-04-17 15:25:54
Shiro @shiro_aquaberry

@AdultSpotDiffer そっか、もっとマリモマリモwしてるんですかね。 紛らわしいので消しておきます😅

2020-04-17 15:20:54

(まとめ公開後補足説明をいただきました。胸部CT画像では上が腹側、下が背側です。中央に丸みを帯びて白っぽく見えているのは心臓です↓)

Shiro @shiro_aquaberry

@parasite2006 @KentaroOnizuka @AdultSpotDiffer @Noboru_Hagino @pocco50 @kuma3kumako @yabu_radi @ymatsu1971 @JXmlXLIOcCFsgyv まとめの1p目でk先生@AdultSpotDifferが「当初マリモだった陰影が拡大後収縮し内側に凹というかヒイラギの葉みたいになる、右下葉背側の陰影はまさにそれかと。上葉はまだ新鮮な病変と推察できるのでマリモいるかも」と仰ってるのはこの↓画像のことです(国立国際の公開症例)。 pic.twitter.com/aUnHiqEBsn

2020-05-01 00:30:59
拡大
pocco @pocco50

@AdultSpotDiffer メロンの皮って表現もよく聞きます。でもまりもの方が圧倒的にかわいいです。

2020-04-17 10:04:24
画像診断医k😺 @AdultSpotDiffer

@pocco50 メロンの皮パターンは、内部のパターンが網目状になることです。今回は丸みを帯びた形態を主に指してますから、見ている対象が違うのです💦 メロンの皮パターンのマリモもいます。

2020-04-17 13:35:39
くま子 ドーナツにーーはーーーーーwhy? @kuma3kumako

@AdultSpotDiffer 私も、私のできることから…術前診察室のドアノブとテーブルはハイターうすめ液で拭く、マスクでの陽圧換気は(なるべく)しない、気管内挿管にする、気管内吸引は行わない…やはり私たちがブロックしないと、手術室に感染を拡げてしまう…(しかしこの対策ではスタッフは一蓮托生なのです…)

2020-04-17 07:41:29

(↑この方は麻酔科医。外科手術の際に麻酔をかけるだけでなく、手術室に移される前に患者さんを診察して予定通り手術に進んでも大丈夫かどうか状態を確認するのは麻酔科医の役割です)

画像診断医k😺 @AdultSpotDiffer

@kuma3kumako 返信ありがとうございます。あと手軽にできることとして、換気の難しい部屋では加湿をお願いします。なんとかこの難局を乗り切りましょう。

2020-04-17 08:11:58
radiology@north @yabu_radi

@AdultSpotDiffer 本日経験した症例はきれいなマリモでした。フジツボ状のものも一部あり。胸膜下が本当にうっすら1層保たれる病変もあり。

2020-04-17 18:51:28

第1部

鬼塚健太郎 @KentaroOnizuka

COVID-19の感染について、CT画像の専門家さんがマリモについて、ウィルスのエアロゾル感染の証拠だ、とのこと。 最初は、ウィルスは目、鼻、口から上気道に感染し、そこから広がって、主に肺に達して肺炎になると思っていたが、どうやら、ウィルスがいきなり肺に到達しているらしい。

2020-04-24 10:36:12

(↑「マリモ」とは新型コロナウイルス感染症患者に見られる肺CT画像上の影のことです。あとで命名者ご本人の説明が入ります)

鬼塚健太郎 @KentaroOnizuka

はじめに感染した場所(たとえば喉とか)と感染拡大して炎症になる場所(肺とか)が違う場合は、ウィルスは最初に増殖してから血中か、ほかの体液にそって感染域を拡大していくわけだけど、いきなり肺に感染して、肺炎になる、ということは、血液中にウィルスが入るのはかなり後。

2020-04-24 10:38:49
鬼塚健太郎 @KentaroOnizuka

このように、血中にウィルスがあまり存在しない場合は、おそらく、IgMやIgG抗体も作られにくいはず。つまり、新型コロナウィルスで軽症の人は、感染場所(上気道や肺の一部)で自然免疫が働き、それで回復してしまい、IgMやIgG抗体を作るまで至らない。一方、重症化すると、血中にもウィルスがあり、

2020-04-24 10:45:41
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コメント

KokyuHatuden @breathingpower 2020年4月27日
目から鱗が落ちました。重症化を防ぐ方法が見つかることを願ってやみません
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momo0078 @momo0078 2020年4月27日
お! おまとめご苦労様です。
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武水しぎの @takemi_sigino 2020年4月27日
めっっっっちゃおもしろい!
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コーリー(贋) @boguscorey 2020年4月27日
誤解を恐れず敢えて言うと「こういうのすごく楽しいし興奮しますよね」
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ウラリー㌠ @urary777 2020年4月27日
自分の頭では半分も理解できないけど、こういう人が医療の最前線を支えてるんだと思うと頭が下がります
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sokuoku @sokuoku 2020年4月27日
え、これ、まとまってる? 事実と比喩と仮説がごちゃまぜで、しかも途中、仮説が事実で否定されてるのに、その仮説部分が太文字色つきになってたりするのだけど。 まとめ主はその部分まで理解してるかな、大丈夫?
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Plate @Plate13579 2020年4月27日
あくまでも予想・仮説ということを意識した上で読めば、とても面白いお話。治療法に繋がると良いですね。しかし、この仮説の検証はどうやれば良いんだろう。咽頭だけじゃなく気管支とか肺内部からもPCR検体採る...のは少なくとも数をこなすって意味ではかなり難しそうだし。
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ふぁじだんご @fajidango 2020年4月27日
気道経由で血管入らないのがポイントかー!となった(仮説としてすごく秀逸だと思うですよ)
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Kitty_Guy_Records @cherry_ITO 2020年4月28日
これが本当なら、Made in地獄 って感じのウィルスだな 殺意そのものにしか見えない
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nao @parasite2006 2020年4月28日
新型コロナウイルス(n2019-CoV)のスパイクタンパク質の3次元構造をSARSコロナウイルス(SARS-CoV)と比較したScience誌の論文https://science.sciencemag.org/content/sci/early/2020/02/19/science.abb2507.full.pdf を見つけました。
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nao @parasite2006 2020年4月28日
この論文https://science.sciencemag.org/content/sci/early/2020/02/19/science.abb2507.full.pdf によると、新型コロナとSARSウイルスの間には受容体結合ドメイン(RBD)内のアミノ酸の相違が認められ(図4Aの赤く塗られた位置)、加えてSARSウイルスのRBDに対するモノクローナル抗体は新型コロナウイルスのRBDとの交差反応を示さなかったと報告されています。
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Denullpo S. Hammerson @denullpo 2020年4月29日
自分の発声で重症化とか新要素や。
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いぶし @robodama 2020年4月29日
「声を出したら死ぬウイルスが世界中に蔓延する」ってまんまパニック映画やん
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たいあしいか @Tirthika 2020年4月30日
ウイルス入りの座薬を入れて大腸で免疫を作るくらいしか思いつかない ( ゜ω゜).。o0(おならに注意
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有芝まはる殿下。は遊びたい! @Mahal 2020年4月30日
robodama Netflixにあった「クワイエット・プレイス」とか。
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さる////ぞう @parlbro 2020年4月30日
かなり厄介なウイルスですが、大声を出さない屋外活動は全然問題ないですね
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hiroki @easygoinghiroki 2020年4月30日
> ヒト感染のβコロナウィルスは、感染力から考えると、 HCoV OC43> HCoV HKU1> SARS-CoV-2> SARS-CoV> MERS-CoV の順番。上気道に感染しやすい順番。 一方この順番は、致死率の低い順番です。さらに致死率は肺の奥に到達するほど高い
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hiroki @easygoinghiroki 2020年4月30日
> ヒト感染のβコロナウィルスの上気道に感染しやすい順 HCoV OC43> HCoV HKU1> SARS-CoV-2> SARS-CoV> MERS-CoV =致死率の低い順。致死率は肺の奥に到達するほど高
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nao @parasite2006 2020年5月1日
まとめ公開後の関連ツイートを追加しました。
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nao @parasite2006 2020年5月3日
「まとめ公開後の議論2:「声がでる三密」から「一声一密」へ」の項を追加しました。
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nao @parasite2006 2020年5月14日
@Slight_Bright さんのツイートを「補足:論文が出ていた「密室で大声を出すとき生じた飛沫は10分以上空中を漂う」」の項として追加収録させていただきました。有難うございました。
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nao @parasite2006 2020年5月14日
論文の紹介記事https://www.afpbb.com/articles/-/3283016?pid=22368150 より「米国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所(NIDDK)の研究チームは、密閉された小部屋に入った人に25秒間、「Stay healthy」と大声で繰り返し言わせる実験を行った。」「小部屋にレーザー光線を照射すると飛沫が照らし出されて見えるようになり、数えることが可能になった。飛沫は平均で12分間、空中に漂っていたという。」
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nao @parasite2006 2020年5月14日
論文の紹介記事https://www.afpbb.com/articles/-/3283016?pid=22368150 より(2)「研究チームは、「直接目に見えるようにしたことで、普通の発話でも、密閉された空間で数十分、あるいはもっと長い時間にわたって空中を漂う可能性があり、かつ感染力が顕著な飛沫が発生することが明らかになった」と結論付けた。」
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nao @parasite2006 2020年5月14日
論文の紹介記事https://www.afpbb.com/articles/-/3283016?pid=22368150 より(3)「発話による新型ウイルスの感染力がどの程度が確認できれば、現在多くの国で推奨されているマスク着用をさらに推し進める科学的根拠に、そして新型ウイルスが急速に拡散した理由を説明する手掛かりとなり得る。」
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nao @parasite2006 2020年5月14日
記事https://www.afpbb.com/articles/-/3283016?pid=22368150 に紹介された論文のメッセージは、密室にいる人数が一人だけの場合にも成り立ちます。また「発話」を「咳」と読み替えても成り立ちます。一人暮らしの人の自宅療養とか家族のいる人の自宅内隔離の場合に置き換えると、病室を密室にせず換気をしっかり行うことの大切さがわかります。
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nao @parasite2006 2020年5月15日
密室を生じるか生じないかは、家の構造(気候風土と関係)や流行が生じた季節(夏か冬か)にも左右されます。
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Tamon(坂本英樹) @tamon 2020年5月15日
parasite2006 花粉症対策のマスクと空気清浄機は新型コロナでも有効だったでしょうね。今はもっぱら「換気」と言ってますが、強力な空気清浄機で漂う小飛沫を無くせればいいはず。対面せずにカウンター横並びで寿司を食べて会話は小声で空気清浄機がガンガンだとかなり安全かも。
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nao @parasite2006 2020年5月31日
「補足2:新型コロナウイルス感染阻止におけるマスクの効果を取り上げたScienceの記事」の項を追加しました。
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nao @parasite2006 2020年6月6日
「補足3:感染拡大前から始まっていた感染抑制行動と感染拡大後のさかのぼり型クラスター追跡が新型コロナウイルス感染・死亡の押さえ込みに奏効」の項を追加しました。
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