東アジアに欧米式鉄道趣味文化は成り立つのか？

高山直人(💉×4)(魔法天使、軍事好き、車バイク鉄道&オタク&サブカル&左翼が死ぬ程超好き) @naobotaka_magi

鉄道趣味というと、確かに同じようなスタイルをしている。しかし日本人の感覚からすると元気な非大衆階層のことを、大衆文化の市民と呼ぶのは違和感がある。だが地域が違えば同じものの概念も変わるのである。

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例えば欧米圏には日本のようなサブカル的な階層もあるが、大衆文化として溶け込まれている階層も一般的だ。東側諸国的軍事国家の名残のある地域はサブカル型のスタイルを採用しているが、米英の鉄道趣味は大衆文化だ。

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いずれ機会があったら行ってみたいものだが、欧米圏の鉄道界隈には、廃止になった公共交通を非公共交通として復活させたものや、往年のブルートレインのような夜行列車がある。元新自由主義国ということもあり利益追求性はあるが、サイクリングやドライブやツーリングの感覚に近い。

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なので、こうした文化を持つ欧米では、鉄道趣味を健全な大衆文化と呼ぶのも腑に落ちるのである。

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ちなみに隣国の中韓台でも、スマホを使いこなせる人間や若者世代を中心に鉄道趣味が台頭している。そこでは若者文化に改造されたサブカルチャーのスタイルをとっている。

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日本人からするとスマホで写真撮影などの行動が完結されるのは往年の若者の地方人のようなイメージで、なんだかダサいものに感じてしまい、日本で見かけているそれらのイメージとはズレてしまう。

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しかしこれも文化の違いの表れだ。中韓台では、閉鎖的な国柄だった時代の名残も多く、中高年を中心に鉄道を忌憚する考え方が残っている。だから世代が若者世代までに限られていて、しかもサブカルチャーの一部なのだ。

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ところで、中韓台も文化的には日本の影響が大きいはずである。日本に鉄道を楽しむ大衆文化は現存しない。鉄道趣味文化が歴史の古い欧米では大衆にも定着し、中韓台では一部の都市をのぞいては一旦廃れたりそもそもなく日本ブームや不景気ムードの影響で台頭してきているというわけである。

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なぜ欧米で浸透し、中韓台ではあまり浸透していないのか。 私はこの理由は生活習慣の違いではないかと考える。欧米は都市部でも車社会を経験しており、かつての日本のように公共交通機関がほぼ24時間休まず運行されている。そのうえ公共交通の混雑も少なく民営交通も発達している。

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ゆえに鉄道を愛着する文化も発達してきたし、車社会の厳しい・厳しかった地域や鉄道が民営である地域(今の日本もそうかもしれないが)では、鉄道趣味に好意的な人間が多い。

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一方中韓台は公共交通一極集中の典型的な東洋型・都市型だ。公共交通の混雑が日本以上に激しいため、運営母体も公的機関である。お世辞にも車社会が発達しているとは言いがたい。そのため、つい最近まで鉄道を迷惑施設とみなす風潮があった。

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中国と韓国には私鉄がある。都市型企業であるが、日本や欧米と比べるともともと公共交通の事業者の数がほとんどなく、現存する私鉄は中国では香港・シンセンMTRやソウルの都市鉄道ぐらいだという。

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そして現在の日本の若者と同じく、娯楽としての鉄道そのものに無関心の世代が中高生や地方人を中心にみられ、さらに住宅やビルから鉄道施設が撮影できないように防音壁で囲んでいる地域も多いという。これもおそらく鉄道の考え方の違いだと思う。

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SLや旧型列車のリバイバル運転は良かったと思うが、脱衣所のようなあのアツアツの熱気と湿気ムンムンの雰囲気が、機関車が駅を出ても延々と続いていて、街中にも漂っているのだから、

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今のようにホームドアや防音壁の概念もなかった時代に地域の事情の違いを無視して持ち込まれた日本ないし欧米式鉄道文化が一気に廃れてしまうのは致し方なかった面もあるとも感じた。