初々しい横山カップル

なこ @xa__176

1年生の春、委員会で出会ってからめちゃモテる横山くんから告白された。ずっと遠目から見てるだけの存在だったから即答で「はい」と答えていた。それなのに横山くんの彼氏になれたはずなのに遠い。毎日横山くんの部活であるバスケを大量の女子とは離れた場所から1人で眺めてるだけ。#エイトで妄想 pic.twitter.com/pdJqTroMwv

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なんなら委員会以外であんまり話さないし、これ付き合ってる意味ある？って皆に聞かれる。私だって聞きたいけど聞いたらもう壊れそうな関係。…その時点でダメなのかもしれないけど。だからいつも横山くんと仲がいい丸ちゃんとか大倉に相談する。今日は大倉。「もう好きやないんかな」『聞いてみいや』

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「むり〜っ」『俺聞いても濁すだけやし○○が聞く以外ないんやて』「むり〜」机に突っ伏して不貞腐れると『今日部活ないし横山くん自主練誘ったろか？』「なんで？」『帰り女子おらんし一緒に帰ればええやん』「え！！大倉天才！だいすき！！！」『きっしょ』大倉には蔑んだ目で見られたけどまじ天才。

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「あ、思い出した。今日補習やん｣『別にええやん』「あ、待っててくれるん？」『いや待つ以外ないやろ』なんか私バカばれてる？「何時に終わる？」『そっちに合わせるけど』「終わったら丸ちゃん引き連れて体育館行くから」『なんで丸（笑）』「丸ちゃんおらんと不安」『意味わからん』いやまじで。

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『丸も補習やったっけ』「うん」『そ。じゃ横山くん誘ってくる』「ありがと大倉ほんま好き」『大好きやないんや』「きしょいんやろ？」『まあええわ』謎。大倉は二つ隣のクラスにいる横山くんの元に向かった。次の準備でもしよーっと。#エイトで妄想

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授業のチャイムと同時に隣の席に大倉が着いた。『アポ取れたで』「ナイス」『相変わらずエミおったで』「あー…」エミね。まあなんかずっと横山くんの隣おるし好きなんやろなーって分かる。同じクラスなのをいい事にずっとベタベタしてる。…そもそも私たちが付き合ってるかどうか知ってるのかな。

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妙な緊張と楽しみな気持ちを抑えて丸ちゃんと補習を受けた。帰りは横山くんと何話そうかなとか考えながら丸ちゃんと教室を出た。右に何故か壁に寄りかかってる大倉がいた。「何しよん？」『話すと長いんやけど』《何があったん》『まとめると横山くん今学校におらんから取り敢えず帰ろう』え？なんで？

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「は？」《大倉が帰らせたん？》『ちゃう。帰りながら話すから行くで』大倉がうるさいから学校を出て3人で歩く。『なんかな横山くんのクラス行ってん俺』「うん」『横山くんアホだからエミの目の前で"自主練やった。今行く"とかでかい声で言うからさエミも見に行きたいってなっちゃって』#エイトで妄想

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『結局3人で体育館おってんけどエミがもう帰るから送ってって言って横山くんも断んないで帰ったのが20分前。』「…え？もう横山くん絶対エミに惚れてるって」《大丈夫やて。○○の方がええ所あるで？》『ほんまに』「…大倉になんか言われるとムカつく」『なんなんほんま。』大倉くん怒んないで♡

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結局、また明日話そうってなってその後は全然違う話をして歩いた。丸ちゃんとバイバイしてから大倉と歩く。「明日朝練？」『たぶん』「あー…じゃあええわ」『なに？』「何も無かったら一緒に登校したいなあて」『素直やん』「彼氏みたいなこと言わんといて」『俺らお似合いやで？』大倉は友達が最高。

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テンションやばい大倉と別れて家に入る。親は共働きだからいなくて1人。寂しいなぁ…って思ってふと時計に目をやった。……やっば！！！！！バイト！！！！！ 急いで荷物を持って家を出た。バイトは近くのファミレス。本当はキッチンが良かったんだけど人数の関係でホール。意外に疲れるホール。

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バイト始まって10分くらいしたらお客さんが来た。出迎えなきゃ行けないから出迎えに行くと見覚えありすぎる2人。「いらっしゃいませー…」と声をかけると『やっば棒読み（笑）』《○○やんっ》取り敢えず接客しないと怒られるから「お二人ですか？」《そうそう》大倉は爆笑してるしなんでおるん？

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騒いでる二人を席に案内した。「メニュー決まったら言って」『え？敬語ちゃうん？』「うるさい」《○○俺カルボナーラとドリンクバーでええわ》「うん。で大倉は？」『俺腹減ったからカレー。』「大倉もドリンクバー？」『おん』誰よりも早くメニューを決めた2人は私に何か言いたげだった。

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「少し待ってて」そう言って席を離れようとすると大倉が何か言ってきた。「…なに？」『なあ何時に終わる？』「8時半」《俺らそれまで待っとるからさぁ》「なんで？」『えーから。作戦会議』「はい…」『ええか？はよ終わらせろ』「無理やし」あまり話し込むとバレるからってキッチンの方に逃げた。

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意外にお客さんが多くて店中を廻っていたら気付いたら7時。7時になったら1回休憩挟むから休憩室に夜ご飯のドリアを貰って入った。「はぁ…」なんか今までバイトで忘れてた横山くんとエミの存在が急に浮かんできて悲しくなった。するとケータイに1つ大倉から通知が来た。#エイトで妄想

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理由も教えないで出てくんな、としか言わない大倉を無視してご飯を食べた。一人でいると横山くんのこと思い出しちゃって悲しくなるから、いつもより早めに食べ終えて戻った。#エイトで妄想 pic.twitter.com/xcXHpvGDyk

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戻るとパフェの注文が2つ。パフェの注文は担当だから作って出しに行く。「いちごとチョコ…」1人で呟きながら作る。頼まれたテーブルを確認して2つをお盆に乗せて1つ目の席に向かった。小学生程の女の子が喜んでて顔がつい綻んだ。2つ目の方に向かおうと目線を向けると大倉のLINEの意味がわかった。

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私達より遥かに先に帰ったはずの横山くんとエミがいた。最悪。でももう振り返ったからには行かなくちゃ。横山くんはまだ気づいてないみたい。すると呼び出しベルがなった、振り返ると丸ちゃんたちの席からだった。どうせ変なこと吹き込まれると思って無視して横山くん達の席に向かった。

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「お待たせしました」作り笑顔でパフェを置いた。エミは私のことに気づかずにパフェに目を向けている。横山くんは私の顔を見て驚いて固まっていた。『あ、』「はい何かありましたか？」『あ、いや…』横山くんは私に何か言いたそうだったけれどとにかく状況が飲み込めてないみたい。

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最悪。1番見たくないところを1番逃げられないところで見つけちゃった。大倉たちの方を見ると大丈夫？って顔してる。キッチンに戻ってオーダーを見直す。今絶対私誰にも見せちゃいけない顔してる。泣きそう。もうホールに出たくなくてなるべく出ないように1時間耐えた。エミは相変わらず距離近いし。

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バイト終わって裏口から出ると外の壁のところに丸ちゃんと大倉がいた。「…なにしとん？」《○○泣きそうやったから待ってた》「ほんま無理もうやだ…」『大丈夫やって横山くん○○の事大好きだから』「そんなの分かんないじゃん」必死に慰めてくれるけど頭に浮かぶのはエミに向ける横山くんの笑顔。 pic.twitter.com/OgSpoeRMXz

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もう2人が慰めようとしてくれてるのが目に見えすぎてなんか申し訳なくてその日はもう何もしないで帰った。次の日、家を出ると大倉がいた。「は？何しよん？」『こーゆーのって好きな人と行きたいんちゃうん？』って大倉に隠れていた人影が出てきた。「え、」横山くんだった。「おはよう」

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「え、あ、うおはよう」『な？行きたかったやろ。』って大倉ニヤニヤし過ぎ。「大倉うざい」『俺こんな優しいのに可哀想』とかなんとか。横山くんになんか囁いてからさっさと学校に向かってしまった。「…」『…』やばい気まずい。「と、りあえず行く？」『…そやな』うーわまってなにこの地獄。

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「あーっと、何か話あった？」横山くんが何も話さないから無言に耐えられなくて聞いた。『あ、うんあるんやけど』「どした？」聞いたのに横山くんはなかなか言わない。『……気になる？』「ん、やまあそれなりに」『えー、そんな気になっとらん？』ええなにその変化球。横山くんは何が言いたいの？

なこ @xa__176

「えっ！すんごい気になる！！」ちょっと大袈裟に言ってみた。『嘘っぽ（笑）』と笑われた。なんなんはよ言って。「早く言わないともう先行く。」とちょっと怒って早歩きしてみると『怒らんといてごめんて！』と手首を掴まれた。初めて触れた横山くんにドキドキしてしまった。#エイトで妄想