アシュケナージ、カラヤン、すぎやまこういち、バーンスタインが好きな子供の、音楽史から見た好みの傾向

とらさんによる、サスケくんの音楽の好みについての講義ログ
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とらさん or 虎山 元紀 @torasang001

@Lei_Karin この間Leiさんがされていたサスケくんの音楽鑑賞のツイート読んでおりました。それでいくつかの推測をしていまして、後ほどそれをお伝えしますー。

2018-12-13 21:38:02
とらさん or 虎山 元紀 @torasang001

@Lei_Karin このツイートを読んでから実はサスケくんの音楽の好みを考えていたんです(こういうのは楽しいです・わはは)。 文章が長くなるかもしれないので、お暇なときがあればお読みください。

2018-12-14 00:55:21
とらさん or 虎山 元紀 @torasang001

@Lei_Karin まず指揮者の傾向ですが、お挙げになった人たちは、音楽を劇的な、ドラマ的な、感情的なものとして指揮する傾向があります。譜面に込められた作者の感情やドラマを余すことなく表現しようとし、一曲のなかの音の強弱やスピードの速さにメリハリをつけます。

2018-12-14 01:16:58
とらさん or 虎山 元紀 @torasang001

@Lei_Karin 重厚、豪華絢爛、といった言葉が似合う音楽です。カラヤンがそのスタイルの最大の人で、そのために彼は通常のオーケストラよりも演奏者の人数を増やして演奏することも多いです。ハリウッド映画に関わっていたバーンスタインも続きます(バレンボイムなんかもこの系統です)。

2018-12-14 01:23:27
とらさん or 虎山 元紀 @torasang001

@Lei_Karin 反対はクール派……というか厳格派……というかあまりメリハリを付けずに、大げさや必要以上にキラびやか過ぎないほうが良いだろう、と思っている、あるいは(あくまでも音楽的に)冷静な指揮者たちです。

2018-12-14 01:34:24
とらさん or 虎山 元紀 @torasang001

@Lei_Karin カラヤンと正反対、対象的な人たちです。その手の言葉で調べると色々と名前が挙がるはずです。ショルティとか。カラヤンを聴いてからショルティを聴くとその硬さにすぐ気がつくと思います。

2018-12-14 01:35:28
とらさん or 虎山 元紀 @torasang001

@Lei_Karin ということで指揮者の好みから推測すると重厚で豪華なほうがサスケくんは好きなのかな?と考えることはできるのですが、ブロムシュテットは優雅ではあるもののカラヤンやバーンスタインほど重厚/豪華絢爛派ではないのが面白いです。サスケくんの好みも変わっていっているのですね。(続きます)

2018-12-14 01:39:05
とらさん or 虎山 元紀 @torasang001

@Lei_Karin 次に挙げられた作曲者、また指揮者が好む作曲者からサスケくんの好みを考えます。 モーツァルトは好きではないがベートーヴェンはお気に召されていること、また指揮者のレパートリーがヒントになります。

2018-12-14 01:42:14
とらさん or 虎山 元紀 @torasang001

@Lei_Karin 以前お話したとおりモーツァルトはロココ的な人なのですが、モーツァルトもベートーヴェンも音楽史的には〈古典派〉の人たちです。ここに一番先輩のハイドンを加えたら古典派三人衆……というかお祖父ちゃんと息子と孫が揃います。 ベートーヴェンは一番下の孫なので古典派と次の時代の間の人なんです

2018-12-14 01:47:15
とらさん or 虎山 元紀 @torasang001

@Lei_Karin 古典派の次の時代とは〈ロマン派〉です。シューベルトとかリストやショパン、ブルックナーにブラームスにメンテルスゾーンやワーグナーやドボルザークなどなど…有名な音楽家がたくさん出た時代です。 近いところにスメタナやチャイコフスキーが居て、時代的に進んだ精神的子孫にラフマニノフが居ます

2018-12-14 01:51:29
とらさん or 虎山 元紀 @torasang001

@Lei_Karin ベートーヴェンは古典派とそんなロマン派のあいだの人なんです。また挙げられた指揮者のレパートリーもベートーヴェン+ロマン派の音楽が多いです(この時代の音楽がクラシックのオーケストラのコンサートで人気だ、という話でもあるのですが(ピアノやカルテットになるとまた話は別です))。

2018-12-14 01:54:25
とらさん or 虎山 元紀 @torasang001

@Lei_Karin 西洋音楽史を簡単にまとめると オルガヌム(中世教会音楽) ルネサンス音楽 ↓ 〈バロック〉 ヴィヴァルディ バッハ ↓ 〈古典派〉 ハイドン モーツァルト ベートーヴェン ↓ 〈ロマン派〉 ↓ 〈印象派〉 サティ ドビュッシー ↓ 〈ロマン派〉 ラフマニノフ ↓ 〈現代音楽〉 ジョンケージ ブーレーズ

2018-12-14 02:01:18
とらさん or 虎山 元紀 @torasang001

@Lei_Karin というわけでサスケ君は後期古典派から中期ロマン派がお好きなのではないかなぁと思います(ラフマニノフなどの復活したロマン派もお好きになるかも)。

2018-12-14 02:03:35
とらさん or 虎山 元紀 @torasang001

@Lei_Karin 音楽史的な背景に注目すると、いまに残っている音楽は、中世時代はほぼ教会音楽です、バロック音楽も教会音楽とも言えます(バッハは教会の音楽監督でした)。 古典派になると王侯貴族の力が強くなりそのために音楽が作られます、モーツァルトとかまさにですね。

2018-12-14 02:07:41
とらさん or 虎山 元紀 @torasang001

@Lei_Karin ロマン派になると、世界初のピアノリサイタルを開いたのはリストだ、というエピソードが有名なように音楽は市民のものになっていきます(乱暴なまとめかたですが)。 と考えるとサスケくんは宗教色がある音楽や貴族のための音楽がいまは好きではないのかもしれません。

2018-12-14 02:11:28
とらさん or 虎山 元紀 @torasang001

@Lei_Karin とはいえ、いつの時代も宗教音楽や貴族のための音楽(あるいは国家のための音楽(シュトラウスやチャイコフスキーの一部の曲))は作られているのでそれを意識して、あるいはロマン派を基点とマッピングして、あえて違う時代や趣向の音楽をお聴かせしてみるのも良い刺激になると思います。

2018-12-14 02:16:00
とらさん or 虎山 元紀 @torasang001

@Lei_Karin 最後に、音色を考えます。ロマン派の時代はオーケストラ華やかな、重厚で豪華絢爛な音楽が作られた時でした(ベートーヴェンのオケ人数は50人ですがワーグナーやマーラーだと100人です)。音楽が市民のものになり職業音楽家が増えたのもその理由です。

2018-12-14 02:21:14
とらさん or 虎山 元紀 @torasang001

@Lei_Karin またこの時代に低い音を出す楽器も作られていったのも理由の1つです。印象派になるとまた人数は減ります。 というわけで指揮者……カラヤンやバーンスタインの好みを考えるとサスケくんは、音色の楽しみかた、的には低い音が好きなのかなぁと推測することができます。

2018-12-14 02:25:07
とらさん or 虎山 元紀 @torasang001

@Lei_Karin やはり長くなってしまいました……(こういうのを考えてお話するのは好きなんです・わはは)お暇つぶしにお読みください。 息子さんの音楽鑑賞の楽しみのお役に少しでもたてれば幸せです

2018-12-14 02:29:59
とらさん or 虎山 元紀 @torasang001

@Lei_Karin すぎやまこういちさんは、バッハからドビュッシーまでその時代ごと風の音楽を作れる人なのですが、挙げられた曲もオーケストラ演奏ではロマン派タイプに編曲されていますね。でも冒険の旅だけは行進曲なのでそこが引っかかっているのかもしれません。あるいは太鼓の音が目立つのは好みではない、とか。

2018-12-14 02:38:19
とらさん or 虎山 元紀 @torasang001

@Lei_Karin お役にたてれば幸いです。音楽の話題も楽しいので、またぜひお話してください。

2018-12-14 18:51:42