アルター・オブ・マッポーカリプス ＃８

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

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ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

【アルター・オブ・マッポーカリプス】#8

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「オイ……ふざけるなよ……！」サツガイは燃えるロープに触れ、熱さに怯んで手を離した。「遊びじゃないんだよ、こっちは。邪魔せんでくれ」「……」ニンジャスレイヤーはロープを解かぬ。ただ、アイサツした。「ドーモ。サツガイ＝サン。ニンジャスレイヤーです。……おれを知っているか」 1

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サツガイは両手をひろげた。「ああ、前にも会いに来たな、お前。そのソウルの感じな。うん……ええと……そう、ナスカだろ？俺って、記憶力が抜群に良いな。熱狂的なファンってところか？だがな、ニンジャスレイヤー＝サン。俺は無礼な奴は嫌いだ……」「イヤーッ！」ワン・インチ！カラテ！　2

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「イヤーッ！」サツガイはニンジャスレイヤーの拳を弾き、胸を蹴る。ニンジャスレイヤーは蹴られながら逆の手で殴りつける。「イヤーッ！」「イヤーッ！」拳同士が衝突、タタミ2枚距離の間合いが開いた。ニンジャスレイヤーはすぐさま左腕を振り、手首に融合した燃える縄を引き寄せた！「イヤーッ！」3

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「グワーッ！」瞬時にワン・インチ距離に引き戻されるサツガイを再び殴りつける！「イヤーッ！」サツガイは掌で拳を受け、逆の掌で押し返す！「ヌウーッ！」「……ステイステイ、ステイ！BWAHAHA！」サツガイは笑った。そして慇懃にアイサツした。「ドーモ、ニンジャスレイヤー＝サン。サツガイです」4

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「イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！」拳、チョップ、回し蹴りのコンビネーション！サツガイは丁寧にそれらをガードしてゆく。「もっと穏便にいかないか……！俺はまだ肉体に不慣れなんだ。なんだっけ？コイツの名前？」サツガイは砂色の衣をはだけ、真鍮じみた肉体を誇示した。　5

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「俺、こうみえて存在が相当偉いんだ」「イヤーッ！」「イヤーッ！そうなると、木人トレーニングとかやっている場合じゃないじゃないか、そしたらさ」「イヤーッ！」「グワーッ！だから、手加減をしても罰はあたらんぞ！イヤーッ！」「イヤーッ！」KRAASH！足元の地面がカラテ衝撃で円く抉れる！　6

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「チィ……！俺の言っている事、聞いてるか？」サツガイはよろめいた。ニンジャスレイヤーはロープを引く！「イヤーッ！」「ヌウーッ！」右拳！左拳！サツガイはかろうじてガードする。さらに右膝だ！「イヤーッ！」「グワーッ！」サツガイは後ずさる！「いや正直強い……前より相当見違えたろ？」　7

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「スウーッ……」ニンジャスレイヤーは胸の炉を燃やした。炎が鎖に流れ込み、ヌンチャクが黒く燃え上がった。「フウーッ……！」彼の呼吸にロープとヌンチャクの熱は同調し、脈打ち、地面をも焼き始めた。「オイ」サツガイは呻き、指さした。「それ、まさか……」「イヤーッ！」　8

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ナムサン！怒涛めいたヌンチャクの連続攻撃がサツガイに襲い掛かる！「イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！」「ふざけるな……どこからそんなものを持ち出して……イヤーッ！」チョップを繰り出す！ニンジャスレイヤーはヌンチャクで打ち払い、四度の打撃を与える！「グワーッ！」　9

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「イヤーッ！」「グワーッ！」連続打撃を受け、砂色の衣が燃えながら崩れてゆく。後ずさったサツガイを引き戻し、ニンジャスレイヤーは更なる打撃をくわえにゆく！「イヤーッ！」「イヤーッ！」KBAM！空気が破裂し、赤黒く燃えるヌンチャクは圧し留められた。宙に静止！「……調子に乗るな……！」　10

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打撃に燃やされたフードがボロボロと崩れ、かつてブラスハートであったニンジャの顔が再びあらわとなる。「それはヌンチャク・オブ・デストラクション。俺の……俺というのは厳密には不正確ではあるが……とにかく、俺の一部だ。それを使うのは卑劣だぞ……！」「貴様を殴る為の武器か。いいだろう」11

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「話が通じん……！」サツガイは唸った。「イヤーッ！」ニンジャスレイヤーはヌンチャクに力を込めた。宙に静止したヌンチャクがビリビリと震えた。この静止は破られる！「エイッ！もっと頑張れよ、俺の身体！」サツガイは自分の身体を殴りつけた。「気合いを入れろ！シャレにならん相手だ！」　12

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超自然のカラテがサツガイの全身を駆け巡り、一割近くパンプアップした。「イヤーッ！」ニンジャスレイヤーはヌンチャクを強制的に静止から解き放ち、再び攻撃を繰り出した！「イヤーッ！」サツガイは超至近距離からハッポースリケンを投擲！ヌンチャクを弾き逸らす！「イヤーッ！」「イヤーッ！」13

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「イヤーッ！」「イヤーッ！」更にハッポースリケン至近投擲でヌンチャクと打ち合う！「イヤーッ！」「イヤーッ！」更に！異様なカラテであった。ヌンチャクに弾かれたハッポースリケンは宙を飛び、遠く離れた地点のにわかニンジャの首を刎ねた。「アバーッ！」ナムアミダブツ！　14

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「イヤーッ！」「グワーッ！」ヌンチャクの打撃が入った！しかしサツガイは戦意喪失せず、ワン・インチカラテを継続！「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」打ち合う！そのたび飛び交うハッポースリケン！「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」　15

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「イヤーッ！」「グワーッ！」さらにヌンチャクが一撃入った！ニンジャスレイヤーは攻防一体のヌンチャク・ワークを行う！サツガイは荒い息を吐き、カラテを構え直す。「そうだ……順応だ……！慣れて来たぞ……慣れて……！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」再び打ち合う！　16

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SMAAAH！ハッポースリケンがヌンチャクと打ち合った。逸らされたヌンチャクが振り戻されるよりも速く、サツガイの拳がニンジャスレイヤーを捉えた。ワン・インチ・パンチである！「グワーッ！」ニンジャスレイヤーは吹き飛ぶ！サツガイは足首に噛みついたロープを引き戻す！「イヤーッ！」　17

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「ヌウッ……」「イヤーッ！」引き戻されたニンジャスレイヤーを、サツガイは殴りつける！「グワーッ！」KRAAASH！地面を抉りながら倒れ込むニンジャスレイヤー！「MWAHA……MWAHAHAHAHA！間に合った……な！」サツガイはしゃがみ込み、忌々しいロープを掴み、熱に耐えながら引きちぎった！　18

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「もはや俺のカラテはお前の……」喋りながら立ち上がったサツガイを、ニンジャスレイヤーは凝視している。前傾姿勢をとり、息を吸い、吐くたび、ふいごの風を送られた炉のように背中が燃え上がる。その熱蒸気に誘われてか、上空に黒い雲が立ち込め始めた。サツガイは懸念に目を細めた。　19

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ヌンチャクは彼の手になく、その鎖を首にかけている。「お前……」雨が降り始めた。赤い雨である。サツガイは瞬時にその両手にハッポースリケンを生じ、ニンジャスレイヤーに投げつけた。「イヤーッ！」「イヤーッ！」ニンジャスレイヤーは両手をかざし、ハッポースリケンを掴み、握り潰した。　20

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「イヤーッ！」サツガイは瞬時にその両手にハッポースリケンを生じ、再び投げた。「イヤーッ！」両手のチョップがスリケンを切り払った。ニンジャスレイヤーの目は今や、弱いニンジャであれば正視できぬほどの眩さで燃えていた。「スウーッ……フウーッ……！」　21

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「……」サツガイは黙り込んだ。その両手には新たなスリケンが育ち始めた。高速で回転するハッポースリケンはより重く、より硬く、より禍々しい。赤い雨が強まるなか、ニンジャスレイヤーは呼吸を深める。「スウーッ……！フウーッ！」……そのさまを、給水塔上のクローザーはじっと見守る……！　22

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