アルター・オブ・マッポーカリプス ＃８

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「イヤーッ！」モニュメント中央のベッピン破片を狙うダークニンジャに、影のニンジャ達が一斉に襲い掛かった。ダークニンジャの大ツルギがジグザグの軌跡を描き、それらをバラバラに切断殺！カシマールは大蛇めいてのたうつ右腕を跳ね上げ、ダークニンジャを喰らいつかせた。「イヤーッ！」　24

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「イヤーッ！」ダークニンジャは大蛇の横面を殴りつけ、噛みつきを防いだ。大蛇の頭部は爆発し、八つの頭を生じて、全方位からダークニンジャに襲い掛かった。ナムサン！ヘビ・ニンジャ・クランの秘術、ダイジャ・バイトである！「アハハハハハハ……！」カシマールは狂笑！　25

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「ア！」「グワーッ！」ア・ニンジャはファイアウィルムに凄まじいカラテを直撃させた。彼は生死不明の状態となってビル壁を貫通した。ウン・ニンジャはいまだ縛られた状態であるが、いつジツを破るか定かでない。パープルタコの首筋を汗が流れた。「来たれ！次な！」センド・ニンジャは勢い込んだ。26

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「SHHHHHHH……」ポータルを抜けて現れたのはクロヤギ・ニンジャである。その肥満した姿は人間の女と黒山羊の融合じみており、複数の手足を生やし、邪悪な杖を手にしていた。「SHHHHH」クロヤギ・ニンジャは杖をパープルタコに向ける。「ンアーッ！」パープルタコの目から血が流れ出した！　27

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「ウン……ウン……！」ウン・ニンジャが歯を食いしばり、拘束を弱めたジツを破りにかかる。アブナイ！「よいぞ！」センド・ニンジャは歓喜した。「ヒャッキ・ヤギョが妨げられるなど、あってはならぬ事……グワーッ！」その肩を飛翔物が貫いた。……銛である。　　28

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センド・ニンジャの傷はたちまちに癒える筈のものだが、銛の刃の形状がそれを妨げる。「セ……センドに攻撃を試みる最大シツレイ者、何事？」彼の狼狽えた視線の先、建物の屋上に立つ片腕片足のニンジャの姿をみとめる。彼の手には新たなカラテ・ハープーンが生成されつつあった。「アナヤ……！」29

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「ヨーソロ！」その大いなるニンジャ……オールドストーンは猛々しいシャウトを放ち、生成した銛を足元に突き立て、さらに新たな銛を生み出し、また突き立てた。自らが投げるばかりでなく、率いる海の男たちがそれを担ぎ、何らかの細工を始めた。リールに巻かれた鎖を結び付けてゆく！　30

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「進め！」オールドストーンの横、折りたたみ椅子に座って状況を睨んでいたラオモト・チバが立ち上がり、大通りを前進するクローンヤクザと海の男の混成軍に向かってグンバイを振った。「「スッゾオラー！」」彼らは迎撃する影のニンジャ達を銃撃でハチの巣にしながら前進速度をあげる！　31

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「なんだか知らんが情けない連中だ！」ラオモト・チバはヒャッキ・ヤギョに攻撃を仕掛けるザイバツの軍勢に冷ややかな言葉を放った。「まあいい、せいぜい作戦成就までの捨て石になってもらうとしよう」「ハッハッハッハッハ！」オールドストーンは大声で笑った。「だがそううまくいくか？」　32

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「正解行動があるならそれをやる。単純な話だ！」ラオモトは鼻を鳴らし、巨大ハッポースリケンにグンバイを向けた。「要はアレが邪魔だ。アレを潰せば問題がシンプルになる。貴様ら全員それを感じていながらロクに動けておらん！」「ま、実際お前の力量を見せつける絶好の機会だ。気張れよ」　33

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「貴様ら全員が気張るのだ！」チバが叫んだ。オールドストーンはカラカラと笑い、カラテハープーンを更に投げた。「イヤーッ！」「SHHHHH……！」それはジツを行使していたクロヤギ・ニンジャの肉を貫いた！なんたる老いさらばえてなお油断ならぬ荒海由来のニンジャ膂力か！　34

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「ヨギ……ヨギスミカテ……ソルナガバレ……」クロヤギ・ニンジャは横長の瞳に憎悪を燃やし、オールドストーンの方向を振り仰いだ。「イヤーッ！」カシマールはダークニンジャをダイジャ・バイトで足留めしながら、ハデスのジツを大地に解き放った。大地が黒く染まり、液状化を始めた。　35

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「グワーッ！？」「グワーッ！」液状化大通りに足を取られ、混成軍の歩みが弱まる。さらに、沼地じみて融解したコンクリートの中から次々に影めいた存在が這い出し、呻きをあげて襲い掛かったのである！「イヤーッ！」混成軍から進み出て、それをカトンで焼き払ったのはインシネレイト！　36

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「イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！」「アババーッ！」「ジツを落とせ！」グンバイをかざしたラオモト・チバのよく通る声がインシネレイトの耳に届く。彼は炭化した影を蹴り払うと、インシネレイトは炎を散らしながら走り出した。足元の泥が焼かれ、彼だけが全力疾走可能！「ハイヨロコンデーッ！」37

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「ヨーソロ！」「ヨーソロ！」海の男たちはオールドストーンの銛に鎖を繋ぐ。スーサイドは腕組みアグラ状態でカラテを練り、彼らの動きを睨んでいる。出来上がった鎖ハープーンを掲げ持つのはネヴァーモア。時折この屋上には影めいたニンジャが飛び移って来るが、カバレットの糸が殺してしまう。38

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リールに巻かれた鎖は相当な長さがある。オールドストーンはすさまじきカラテの持ち主ではあるが、この大業を為すには壮健なニンジャの膂力が必要であった。ネヴァーモアは全身の筋肉にカラテを漲らせ、左手を前に翳し、右手を後ろに引いて、ハープーンを構えた。　39

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スーサイドは立ち上がった。彼は長い長い鎖の端を取ると、上半身にタスキ掛けにしたのち、右腕にがっちりと巻きつけた。ネヴァーモアは血走った目で一度スーサイドを見た。スーサイドは睨み返した。ネヴァーモアは……「イイイイイ……イイイイヤアアアアーッ！」ハープーンを、投げた！　40

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ハープーンは飛翔！「ザッケンナコラー！グワーッ！」ネヴァーモアは飛んで行くハープーンに向かって叫び、勢い余って倒れ込む！ここからはスーサイドの出番である。彼は腰を落とし、反動で吹き飛ばされぬよう耐えた。「ヌウウウウーッ！」ジャララララ……鎖が伸びてゆく！　41

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そして、KRAAAASH！銛は遠く、ハッポースリケンを構成するビル壁スクラップを貫通し、咥え込んだ。鎖が白く光り始めた。「ンンンンン……」スーサイドの奥歯が割れた。「ンンンンンンンーッ……！」鎖を、引き始める！ハッポースリケン・モニュメントの悲鳴めいた軋み音！　42

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「こは何事ぞ！？」センド・ニンジャは悲鳴を上げた。道路の対岸、光る鎖の元を見る。「アナヤ！」「アアア……アアア、イケナイ……！」カシマールは笑い、ダークニンジャの相手をクロヤギ・ニンジャに任せてその場を離れた。浮石を跳び渡る彼を、斜め下からインシネレイトが襲った。「イヤーッ！」43

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矢印めいた楔型の炎の中心で吼えるインシネレイトがカシマールに体当たりをしかける！カシマールは身体からダイジャを溢れさせて反撃した。二人のニンジャはジツで互いに喰らい合いながら落ちてゆく。「何たる」センド・ニンジャは悲鳴をあげた。「サザナミ・ニンジャ＝サンは、いずこ！」44

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とうにポータルから降り立ったサザナミ・ニンジャは、既に大通りを進み来る混成軍を蹂躙していてよい筈だった。しかし一向にその様子はない。センド・ニンジャは新たなリアルニンジャの降臨を待ちながら、サザナミ・ニンジャに非難がましい思いを向けた。……サザナミ・ニンジャはアイサツしていた。45

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「ドーモ。サザナミ・ニンジャです」「ドーモ。サツバツナイトです」彼の前に立ちはだかったのは、黒橙のニンジャである。「何用じゃ。そこを退け」サザナミ・ニンジャは触手に刺さった市民の生命力を吸いながら、サツバツナイトに命じた。サツバツナイトは首を横に振った。　46

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「異な」サザナミ・ニンジャは顔をしかめた。「貴公、胡乱な砕け紋のニンジャどもではあるまい？」「違う」「この地の半端者どもでもあるまい？」「違う」「ならば退け。我らニンジャはこの地で好きに振る舞い、好きに楽しむ。既にそう決まっておる。それを阻むは無粋ぞ」「私は国際探偵だ」　47

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肩から生えた触手を超然と揺らしながら、サザナミ・ニンジャは腕を組み、顔をしかめた。「その言葉はわからぬな……」「つまりオヌシらの狼藉を許すつもりはない」「狼藉と申すか！ゲラゲラゲラ！」「然りだ」サツバツナイトは真っ向からサザナミの凝視を受けた。「ゲーッ！」カラスが降り来たった。48