【書き起こし】改正入管法が国会で成立。今、そしてこれから考えるべきこととは?▼指宿昭一×望月優大×荻上チキ▼2018年12月10日(月)放送分(TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」平日22時~)#ss954 #FREEUSHIKU #saveimmigrantsOSAKA

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橋本 至 @kid75

荻:そうした中で、例えば今年度中に通して来年度から施行ということにしないと4万人が帰っちゃうという発言が法務大臣からあって、それってちょうど期限が切れる技能実習生の数に合うので、やはりスライドさせることを想定しているのだろうということが見込めるのですよね。 指:その通りです。

2018-12-31 18:48:30
橋本 至 @kid75

荻:今のポイント、1号が「相当程度の技能や知識を持つ者」ですよね。2号が「熟練した技能を要する者」なのですが、この「相当程度」と「熟練した」、これは何によって定義できるのですか?

2018-12-31 18:48:30
橋本 至 @kid75

指:省令で決めると言っていますね。だから今のところ全く分からないですね。イメージすら分からないですね。結局法務省のフリーハンドというか、胸先三寸で決めるんだということだと思います。

2018-12-31 18:48:30
橋本 至 @kid75

荻:ということは、逆に法務省は各現場、例えばコンビニなのか、あるいは工場なのか建築現場なのか漁業なのか分かりませんが、そうした現場でのこのぐらいの能力があれば相当程度だという判断ができる、と考えているということですよね、法務省としては。

2018-12-31 18:48:31
橋本 至 @kid75

指:本当はそれも適当にやるつもりじゃないですかね。基準を作りようがないところもあるし、結局入管庁が「数が必要だから入れよう」と言ったら緩くなって、「ちょっと絞ろう」と思ったら厳しくなるという、そういうやり方をするんだと思いますよ。

2018-12-31 18:48:31
橋本 至 @kid75

一応の省令での基準は、言葉として何か決めるでしょうけど、それ自体も非常にアバウトな運用をしていくつもりだと思いますけどね。でもそのアバウトな基準すらまだわからない、誰にも分らない、国会でも説明されないということなのですね。

2018-12-31 18:48:31
橋本 至 @kid75

荻:アバウトにやりますけれども、どれぐらいアバウトかはまだ示しませんということが示されているということですよね。望月さん、この間の国会での議論あるいはこういったアバウトな仕方で、しかし移民政策ではない、定住させる気は絶対にないという決意だけが示される、これについてはいかがですか?

2018-12-31 18:53:18
橋本 至 @kid75

望:そうですね。技能実習の問題の上に乗っかっている制度だということなのですけれども、技能実習に形が極めて似ている制度だなと思っていて、いろいろな業種を省令で定めて、10個にもできるし14個にもできるしみたいな。

2018-12-31 18:53:18
橋本 至 @kid75

技能実習自体も最初は全然少なかったのですけど、何十年もかけて業種をどんどん追加していって、今はもう80ぐらいになっているのですが、特定技能も最初は14で検討されているという話ですが、これからどれぐらい広がるのかとか、要らなくなったときにどれぐらい絞るのかとか、

2018-12-31 18:53:18
橋本 至 @kid75

全部政府側が決められてしまう制度設計になっていて、それがそのまま子会で全く何も内容が示されないまま進んでいくということに、非常に恐ろしいというか、内容に賛成か反対かという問題ではなくて、決まっていないものがそのまま進んでいくということに非常に恐ろしさを感じますね。

2018-12-31 18:53:18
橋本 至 @kid75

荻:これはやはりこの間ずっと日本で継続してきた、外国人労働者に対する場当たり的な、能力だけはもらうけれども受け入れることはしない、終わったら帰ってねというようなある種の一貫性が今回も延長されているということになるのですよね。

2018-12-31 18:53:19
橋本 至 @kid75

望:そうですね。2月に総理指示があって子の動きが始まっているのですけれども、その時は専門的技術的分野の在留資格をある種拡充するような形で、今対象に入っていないものを入れていこうという話だったのです。

2018-12-31 18:53:19
橋本 至 @kid75

それが6月時点の骨太の方針で、新しい在留資格を1個作りますということに変わって、技能実習と似たような形で内実をどのように埋めていくのかを省令で決めていくような形に少しずつシフトしていっている経緯があるのですね。

2018-12-31 18:53:19
橋本 至 @kid75

それが政府として使いやすい制度、自分のところに裁量がすごく大きくて、まさに指宿先生がおっしゃっているように、胸先三寸でそのときの都合で変えられるような裁量を保有する制度設計に少しずつスライドしていっているということが、すごく象徴的かなと思っていますね。

2018-12-31 18:53:20
橋本 至 @kid75

荻:また例えば、途中で2号に変われば家族の帯同が許され、日本で永住という形もあり得るようなことが言われていたのですが、答弁の中では「在留資格は更新制度なので、直ちに永住ということになるわけではない」との発言があったわけですよね。

2018-12-31 18:53:20
橋本 至 @kid75

つまり実際に長く暮らす、永住をする人も出てくるだろうからその準備もしましょうということを念頭に置いて議論をする、あるいは制度設計をするということがないままに、とりあえず今は受け入れることは決めました,ということだけが決められていて、

2018-12-31 18:53:20
橋本 至 @kid75

この間ずっと望月さんが取材してこられたような、いろいろな形であれ日本に暮らしている人がいるという現状すら見ない議論が、いまあるわけですね。

2018-12-31 18:53:20
橋本 至 @kid75

望:そうですね。いま永住者という在留資格で暮らしている人が70万人台いまして、平成の始まりのころは数万人しかいなかったのですよ。十何倍に増えているわけです。その当時から、日本政府は日本に長く定住する人を増やしたいとは全然思っていなかったのですよ。

2018-12-31 18:59:16
橋本 至 @kid75

当時「移民政策ではない」という言葉を使っていたかどうかは定かではないのですけど、長く暮らす人を増やしていくつもりはないということだったのですが、結局は増えているのですよ。それは日本にいる間に日本人と結婚する場合もあれば、在留資格を変更して残っていく人がいっぱいいたのです。

2018-12-31 18:59:16
橋本 至 @kid75

その結果として、去年の6月時点でいまの日本に暮らしている263.7万人のうち、永住権を持っている人がすでに100万人を超えているし、身分・地位に基づく在留資格という割と安定した在留資格を持っている人が140万人ぐらいいるのです。

2018-12-31 18:59:17
橋本 至 @kid75

だから政府が、短期の外国人労働者を入れていつか帰ってもらうということができると思っていたのが、できなかったのですよ。それと同じことがこれから起こるということが分かっているのに、受け入れ施策を念頭に置かないような、

2018-12-31 18:59:17
橋本 至 @kid75

非常に短絡的な制度設計になっていることに「ああまた同じことを繰り返すのかな」と懸念を感じていますね。

2018-12-31 18:59:17
橋本 至 @kid75

荻:これから、国会でどんなやり取りがあったのかを聞いていただきながら、この法律の一体どういったところに問題や課題が残っていて、どういったところが目的とされているのか、そこを振り返っていきたいと思います。

2018-12-31 18:59:17
橋本 至 @kid75

先ほどから出てきている1号2号という新しい資格が設けられる。これで「相当程度」や「熟練した技能」という話がありましたけれども、これは一体何を意味するのか。この枠組みとは何なのか。これについてやり取りが集中しました。

2018-12-31 18:59:18
橋本 至 @kid75

11月5日参議院予算委員会、立憲民主党・蓮舫議員と山下法務大臣・石井国土交通大臣とのやり取りをお聞きください。

2018-12-31 18:59:18
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