H30MY奇譚

平成30年最後の年。「平成30年胆振東部地震」が発生し、北海道全域が大停電に見舞われながらも震災を乗り越え、激動の年に起きたノンフィクション。
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キララ@流星群 @happykilala

ことの発端は2018年2月。隣の家が天ぷら油を加熱したまま火の消し忘れにより火事、消防による消火活動によって鎮火、警察と消防による現場検証、火災保険が調査に入り、借主がゴミと家財を放置して逃亡。 暖かくなった頃、我が家の裏庭で野良猫たちがテリトリー戦争を始める。

2018-12-28 16:07:25
キララ@流星群 @happykilala

裏庭に野良猫が来るのは知っていたし、毎年のことだから放置しようと思っていた。が、事件発生。なかったはずの裏庭に、野良猫の落し物を4つ発見。しかも4つとも形状が違う。これは4匹の野良猫が1回ずつ落としたのか、3匹のうち1匹が2回落としたのか、速やかにビニールで回収しゴミに出した。

2018-12-28 16:14:25

野良猫が裏庭に来るのは防ぎようがない。だって野良猫だから。
だがしかし野良猫による糞尿被害は速やかに対処しなければ、野良猫の糞を踏むという二次被害を引き起こしてしまう。

深刻な環境問題であり、それは避けなければならなかった。

キララ@流星群 @happykilala

回収作業が終わった2日後、白昼堂々と裏庭で2匹の野良猫が喧嘩を始めた。かなりの騒音である。近所迷惑を考慮し、速やかに退去していただいた。が、またしても落し物が落とされていた。速やかにビニールで回収しゴミに出した。この時、野良猫を撃退する作戦を実行することにした。

2018-12-28 16:20:06
キララ@流星群 @happykilala

作戦を実行するにあたり、野良猫の戦力は複数、こちらは人間が一人である。圧倒的戦力差は野良猫のほうが上である。しかし、裏庭の環境と心の平和(安眠)を護る為、作戦を実行。ガーデンバリアを裏庭のポイントに配備。赤外線センサーで夜も昼も24時間、裏庭を防衛した。

2018-12-28 16:29:35
キララ@流星群 @happykilala

ガーデンバリアを裏庭のポイントに配備してすぐには野良猫の落し物はなくならなかった。圧倒的戦力差は野良猫のほうが上である事を考えれば、時間が必要だった。10日ほど経過した頃、裏庭に野良猫の落し物が落とされることがなくなった。たった一機で複数の野良猫を撃退した事実に感動を覚えた。

2018-12-28 16:45:25
キララ@流星群 @happykilala

野良猫の落し物事件が解決し安堵したのもつかの間、新たな落し物を裏庭の入り口に発見。落し物を観察すると、男性ものの靴下が左右脱ぎ捨てられていた。夜間の裏庭は暗く人影がない事からエマージェンシーで落としてしまったのだろうと推察。若干酒臭がしたので、落とし主にとって黒歴史だろうと考慮。

2018-12-28 16:53:39
キララ@流星群 @happykilala

野良猫の落し物と違い、大量のエマージェンシーはもはや回収不可能だった。速やかに対応しなければ二次被害が出る。それだけは避けなければいけなかった。ちょうど2年前に実験で使い終わったピートモスがあったので、上から隠すように振りかけた。どこから見ても盛り土にしか見えない。

2018-12-28 17:01:26
キララ@流星群 @happykilala

このピートモスは家庭の生ゴミを減らすために市が広報で推奨していた土壌改良土で、すでに実験で使い終わったものだった。2年も放置していたので分解能力は期待できないと思っていたが、ピートモスは数日で大量のエマージェンシーを分解し土に還した。原始的な肥料を考えれば納得だった。

2018-12-28 17:13:32

ピートモスについての補足

配合はピートモスともみ殻くん炭。すでにピートモスともみ殻くん炭が配合された改良土が売っているところもある。ピートモスともみ殻くん炭を堆肥化させるには炭素と窒素、それと水分、温度、空気が必要です。

実験で行ったとき、北海道の場合、温度の高い夏場のほうが分解速度が早く堆肥化に成功しました。炭素率(C/N比)は特に重要で、微生物の分解能力に大きく作用している模様。炭素に窒素をたくさん入れると分解スピードが遅くなり気温が低いと分解できない状況が発生。

これが逆に炭素に対しいて少ない量の窒素を入れ微生物の発酵に適した温度になると、白カビが発生し湯気を出しながら分解を開始。数日で堆肥化しました。

ここで言う炭素は「ピートモスともみ殻くん炭の配合土」であり、窒素は家庭から出る生ごみ。

特に鶏糞などに窒素が多いとされている。

良質な堆肥を作る為というより、家庭の生ごみを処理できるのか好奇心による実験だった。

まさかこんな状況で再利用できるとは・・・

キララ@流星群 @happykilala

もちろん脱ぎ捨てられた靴下は速やかにビニールで回収しゴミに出した。それから落し物が落とされる事はなかった。 その後、初雪が降り寒くなった頃、夜中天井裏を走り回る音が襲撃してきた。外壁を探索しても、どこから侵入してきたのか侵入経路が特定できなかった。

2018-12-28 17:22:44
キララ@流星群 @happykilala

冷え込みが厳しくなった夜に、天井裏に出没。音から複数いることを確認。またしても圧倒的な戦力差である。捕獲か撃退か。毒エサのアドバイスを頂き、押入れの天井裏にエンドキラーを設置。この時、無理な姿勢をしたためにギックリ腰になる。痛くて夜も眠れず、夜天井裏に出没する音を観察。

2018-12-28 17:29:24
キララ@流星群 @happykilala

複数の音が走り去った次の日の朝、設置した場所で持ち去っているのを確認、次を設置。その夜、天井裏に来た音は数が少なっていた。効いてるw効いてるw連続してエンドキラーを設置して4日後、静寂が訪れた。

2018-12-28 17:40:05
キララ@流星群 @happykilala

あれから1週間が経過。静寂な夜を取り戻すことに成功した。ギックリ腰は危機を脱し動けるようになった。音の神経戦で負傷するとは考えていなかったが、作戦が成功したのだから名誉の負傷ということにしよう。 この物語は、脚色しているがノンフィクションである。

2018-12-28 17:45:36

静寂な夜を取り戻すことができて喜ぶ間も無く、年末の大掃除、年末年始用の買い出し、おせち作りの仕込み等々、ギックリ腰が少し回復したとは言え痛いことには変わりはなく、ソファーに座って数分で眠ってしまう状態だった。

このまま静かな年末を迎えることができる。そう、何も疑う事などなかった。

大晦日。年越しそばを食べながら明日の元旦は初詣に行こうと計画。腰を早く良くするには安静が一番なのはわかっていても、平成最後の年、初詣には行きたい。後片付けをしながら初詣のことばかり考えて、早く寝ようと準備をしていました。

初詣のことを考えながら洗面所でハミガキしていると、ボイラー下の納戸から音が聞こえてきました。このとき、またヤツが出たのかという苛立ちと同時に、もしかして?という気持ちが起こりました。

ガサガサ激しく動く音はヤツがそこにいる証拠。ただ、もう寝ようとしている時に納戸を開けて見たとして、ヤツをどうしたものか。明日の元旦の予定は入れてしまった。腰は油断ができない。

実話、屋根裏にエンドキラーを設置した時に、ボイラー下の納戸に粘着シートの捕獲罠を設置していました。恐らくこの粘着シートの捕獲罠にヤツが掛かったなと。

大晦日の夜に、その手を汚せと言うのか。

かなり悩んだ末に、答えは元旦の初詣が終わってから出すことに決めました。

元旦、平成31年の幕開け、そして元号が平成から変わる年。

初詣を終えて帰宅した頃には、あたりはすっかり夕暮れ時になっていました。

元旦の早朝、ボイラー下の納戸からガサガサ音がしていたので、まだ罠にかかった状態であることがわかりました。この様子なら初詣から帰ってきてからもそのままかもしれない。要件を先に済ませて帰宅してから、納戸を開けることにしました。

夕暮れ時。ガサガサ音は聞こえていなかったので、ヤツはくたばったのかな?と考えながら、使い捨てのマスクと手袋を着用し、懐中電灯を片手に、もう片方の手で納戸の取っ手を引き開けました。

ヤツの姿はなかった。ただ粘着シートにはヤツの手(足?)の後と毛が残されていました。ついでにヤツの落し物も多数落ちていたので回収し納戸の床を消毒しました。強制脱毛になったヤツは氷点下の中で生きていけるのだろうか?

できることなら、もう来るなと考えながらもこの手を汚さずに済んだかと思うと、どこか安心してしまった自分がいることに気がつきました。