- arishima_takeo
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大塚英志が『感情化する社会』で、天皇の「お気持ち」をホックシールドの感情労働論で捉えて、いいかげんスマイル〇円みたいな無償労働か解放させるべきだ、と論じている。この無償性ゆえに安倍に対する優位を見出す内田樹とは好対照だ。
2019-01-25 13:06:59内田哲学ではブラック企業を批判できない。なぜなら、労働はオーバーアチーブメントだから。だから「××世代は生存能力がなくて最弱」みたいな話になる。同じく、働き過ぎの天皇も批判できない。成程、天皇は「霊的」に強いのかもしれない。が、強くさせようとしているのは誰なんだろうか?
2019-01-25 13:11:15動物化するポストモダニズムが日本で最初にやってくるという議論が「西洋」でまたたく間に受け入れたのも、このような日本人観が暗黙のうちに西欧にはいまもあり、日本人は自我が未成立の猿だから動物化するのも暗に早いと思われているからだ。by大塚英志『感情化する社会』
2019-01-25 13:20:51「少し前、Twitterの文字制限を一四〇字から一万字に増やすという噂が流れて、大きな反発があったが、それはたいていの人が一四〇字をさして不便に感じていない、という証しである」(大塚英志『感情化する社会』)。いや、そうじゃなくて、だったらFacebookやブログでよくない?という。
2019-01-25 14:35:07「スクールカースト小説は、「俯瞰」はするが、「制度」を疑ったり、反転させようとしない。階級闘争は存在しない」(大塚英志『感情化する社会』)。鋭い気がする。
2019-01-27 08:49:16「朝井の小説に欠落しているのは「革命」という主題である。むろん、欠落していて一向にかまわないのだが」(大塚英志『感情化する社会』)。正しい。
2019-01-27 08:51:18大塚英志の朝井リョウ論。私も今度の新刊で朝井論じたけど、彼の作品って現代を切り取ろうとすると、結構便宜なんだよな。時代の雰囲気を反映している、というか。評論家が好むタイプの書き手なのかもしれない。
2019-01-27 08:54:49「朝井リョウのカースト文学が上位カーストのそれだとすれば、ラノベは「下位カースト」の文学なのである」(大塚英志『感情化する社会』)。へぇー。
2019-01-27 09:01:57思ったけど、落合陽一のカースト制度復活論も、このスクールカースト(文学)論のなかで、読み解くべきなのかもしれない。若い世代(に撒き餌するため)の言説にあって「カースト」は彼らの現実そのものを代表する言葉として比喩なしに機能しているのではないか。
2019-01-27 09:08:41故に、落合的なものを本当に批判したいのならば、革命を考えねばならない。が、じゃあお前やんのか、と聞かれたら、実のところあまりやりたくない。というのも、「革命」という内容ゼロの言葉をもてあそぶことで、現在の左右に不満な人々の歓心を買うという経済は何度となく繰り返されているから。
2019-01-27 09:16:12大塚英志が「大塚英志bot」について論じているが、キャプチャされているbot画像の「知り合いのユーザー」に大澤聡のアイコンがあって笑ってしまった。
2019-01-27 10:17:34「女性一人称が男性に向けた言説として定型化したことに文学史はもう少し注意深くあるべきだ」(大塚英志『感情化する社会』)。うむ。
2019-01-27 10:28:05大塚英志『感情化する社会』は非常に面白いのだが、割と頻出する堀江貴文の描写不要論なるものが繰り返し参照される割に先のページだけ示されるのでやや不便。先に注で要約してくれてもいいのに、と思わなくもない。
2019-01-27 10:40:36「もう書いてもいいと思うが、江藤の母について書いた文章に対し、江藤から「泣いた、会いたい」と論壇誌の編集者から連絡をもらったことさえあった」(大塚英志『感情化する社会』)。へぇー。
2019-01-27 17:20:10「自己啓発書は構造しかない教養小説なのであり、教養小説からそれこそ「描写」を徹底して抜きとり、機能性のみに特化したもの、ということになる」(大塚英志『感情化する社会』)。なるほど。
2019-01-27 17:33:17大塚英志『感情化する社会』読了。とても面白かった。16年刊行で、私が気づかなかっただけでみんな読んでるのかもしれないけど、みんな読んだ方がいいぞ。同人文化の再興を、ジャーナリズムに収奪されるサークルイズム、もっといえば作品のシャドウワーク(byイリイチ)として考えるヒントをもらった。
2019-01-27 17:47:13あんま話題になってないんじゃないか、というお節介があるが、『感情化する社会』は久しぶりに現代と近代文学が(皮肉なかたちではあるが)固く結ばれる良文芸評論だったので、オススメしたい。読書会をやってもいいかもしれない。
2019-01-27 17:54:14